エンドゲームでのアベンジャーズのタイムヘイスト作戦によって2012年のNY大戦で本来は手にする事のなかったテッセラクトを得たロキ。その事で時系列の乱れを監視する時間変異取締局に連行された彼が、神聖時間軸の枝分かれによるマルチバース誕生を正す活動を強制されてその裏にある陰謀に巻き込まれる様を描いたヒーロードラマです。
新型コロナウイルスで映画館閉ざされる中でも『ワンダヴィジョン』『ファルコン＆ウィンター・ソルジャー』とDisney+配信ドラマでユニバースを継続させるマーベルスタジオが2021年6月に公開開始したフェーズ４第三弾で、まさかの敵役ロキを主人公にした謎の多い物語を展開して次のサーガが気になる多くのファンの視聴を集めました。
後々まで観客を惑わす「マルチバース」の設定が遂にその姿を明らかにしたシリーズですが、この作品としての印象はよくできた同人誌のレベルに留まります。時空を超越した異次元空間が舞台で相手もお役所では「アンチヒーロー」ものとしても形無しですが、奇々怪々で如何ともできる設定が持つ絶大な可能性の片鱗は感じさせる一作です。
