千年女優

ファルコン&ウィンター・ソルジャーの千年女優のレビュー・感想・評価

3.5
エンドゲーム後、人生を全うしたスティーブから象徴たる盾を受け継ぐも寄贈を決断したサム・ウィルソンとそれに納得いかぬバッキー。陸軍兵士ジョンを二代目キャプテン・アメリカに任命した政府に複雑な感情を抱く二人が、難民支持の立場から国境なき世界を目指すテロ組織フラッグ・スマッシャーズと戦う様を描くヒーロードラマです。

マーベルスタジオが『インフィニティ・サーガ』後の世界を描くMCUフェーズ4の第二弾として中心人物キャプテン・アメリカの後継問題を描いた作品で、『ワンダ・ヴィジョン』に続くドラマシリーズとしてDisney+で配信されると当然のようにチャンネル史上最高の視聴を集めて批評家からのレビューでも軒並み好意的な評価を集めました。

ユニバースの社会派の役割を担うシリーズらしく大義なき政府と暴走するレジスタンスの狭間でのヒーローの苦悩を描きます。壮大な主題を扱いながら帰結は強引でファルコンの新スーツもいまいちと竜頭蛇尾感は否めませんが、「力なき正義」が無力な一方で「正義なき力」もまた無力であることを象徴的な新旧の登場人物で描いた一作です。
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