ジュード・ロウ主演
キリスト教総本山
バチカン市国の教皇となった異色の若き美貌の法王をジュード・ロウが演じている
個人的な事を書くと
幼稚園から大学までキリスト教の学校に通った
日本人らしく
幼稚園と大学はプロテスタント
小学校から高校はカトリック
両宗派をなんの疑問もなく通り過ぎた仏教徒の家に生まれ育った私だが
個人的にキリスト教カトリックのキラキラした世界が好きだ。
クリスマスも聖母マリアの祝祭も
総本山のバチカンにあるサン・ピエトロ大聖堂も🥺素敵✨✨✨と思って育ってきた。
小学校から高校の先輩には
キリスト教女子校である母校から選出されて法王様に直接祝福を受けるためにバチカンに呼ばれた人もいる。
母校に在学中
マザー・テレサが日本に来日されて母校で講演会が開かれたり
法王様が来日されて非公式に母校を訪れてお姿を間近で拝見する機会があったりした
その二度の体験は全校生徒に配られた桐の箱入の紅白饅頭と共に、深く記憶に刻まれているので、バチカンものの映画等も見るのは大好きだ。
宗教が最高権力を握った中世では
バチカンの法王は神であり枢機卿達は王侯貴族より贅沢な暮らしを許された時代もある
塩野七生著作の
「チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷」に語られているイタリア統一を目論んだ時代の寵児でヨーロッパ随一の美貌と財産を誇ったチェーザレはバチカンの法王の庶子だった。
このドラマは
現代を舞台にキリスト教が弱体化して
信者数が減り、聖職者はなり手が無く、高齢化の一途を辿り、多くの問題が山積みになっている時に
法王を選出する「コンクラーベ」で枢機卿達が事前に選んだはずの人物が法王にならず
ジュード・ロウ演じる若き枢機卿が票を集めて法王になってしまい、バチカンに激震が走る所から、主人公の生い立ち、信仰、宗教的精神と目的が描かれている。
最初、かなりロックテイストの時代の覇者的な存在として描かれた主人公はドラマの回を重ねる毎に「信仰」に対峙していく。
そしてキリスト教独特の「神秘体験」や「お導き」、「奇跡体験」も描かれている
「神の代理人=法王の日常とその周りの人々の生活」
映画でも見たことの無いバチカンの内部や法王の夏の別荘、法王の衣装や装飾品等、全てバチカン総協力の元で描かれたドラマ。
ジュード・ロウは一般社会では既に中年に差し掛かったオジサンだが
バチカン市国の老人だらけのサン・ピエトロ大聖堂の中に入ると誰よりも若く美貌が輝いて見える。
キリスト教の教義と信仰に対して
かなり真剣にグロテスクな部分も描かれている
バチカンが実際に抱える闇の問題を
そんな事までドラマで描いて良いのか?
視聴者は理解出来るのかな?と思うような専門的な問題まで掘り下げられている
逆にキリスト教の事もカトリックの事も知らなくても、実在する未知の世界を覗き見ることが出来る
分からないところは無理に理解する必要は無い、法王の生活と衣装や宝石が美しい
何よりジュード・ロウの顔面をたっぷり楽しむことが出来る✨
「猊下はキリストのようにハンサムでいらっしゃる」
に対して
「私はキリストよりハンサムだ」
と言い切るジュード・ロウは紛うことなき美男子で反論の余地は無い。
ピウス3世の祈りの力には
信仰に人生を捧げ
神に選ばれた人間の姿が描かれている
最後まで中だるみ無しで楽しめるドラマ。