Ayumi

琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~のAyumiのレビュー・感想・評価

4.0

12年前の戦いで陥れられた者たちによる復讐譚であり、それを成し遂げるための友情物語でもある。主人公の梅長蘇、彼が支える靖王、そして蒙大統領や霓凰、静妃たちが協力して、敵を欺くための策略から目が離せない。

天下争いをしている皇太子と誉王が、「麒麟の才子」とされる梅長蘇を味方につけようとする、という冒頭がおもしろい。一方で靖王は梁帝から寵愛を得られず戦地を転々としていたが、梅長蘇は靖王を支えるのだと宣言する。梅が実は誰なのか、12年前に何があったのか、というのは物語を追うごとに明らかになってくる。

それぞれのキャラクターが誠実だったり、思慮深かったりしていい。靖王は曲がったことが嫌いという性格。思ったことを言って陛下の不興を買いそうになるが、梅がいつも諫めている。蒙大統領は忠義に厚いが、梅の前だとたまに失言してるのがおもしろい。静妃は、ちょっとの手がかりから梅の正体を見抜き、そっと支える。

後半、梁帝の弟がある目撃をして、そこから梁帝が夏江と誉王を疑い始めるというくだりがあるが、展開が見事だった。古装劇、もっと見なければ。
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