そうねだいたいね

ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン4のそうねだいたいねのレビュー・感想・評価

5.0
冒頭でダフィー兄弟が、「お待たせいたしました、お待たせしすぎたかもしれません」と村西とおるのモノマネで謝罪しない以上は許せないくらい待ちくたびれたぞマジで。と言ってもダフィー兄弟のせいじゃないんだけどね。

【ネタバレあり】
小中つるんでた友達とオタクしてたのに、高校生になって「人気者になりたい」という欲から、陰キャフレンズか陽キャフレンズという苦渋の決断を迫られるシーンには同じく陰キャとして胸が締め付けられる思いで見ていた。どちらかというと俺はバスケの試合なんか見に行かず薄気味悪い部屋でダンジョンズ&ドラゴンズをやってる人間側だし、どう考えてもバスケなんかよりD&Dプレイしてる方が面白いやろと思ったり。知らんけど。ビリーが死んで継父が出て行った話はリアリズムベース過ぎるだろ。しかもマックスの口からその事実を告げられるのみで、回想シーンとして出てこないのも今作にしては珍しく、「見せずに語る」という省略手法のように思えたり。今回の『ストレンジャー・シングス』は前作と違い、目を背けたくなるシーンの連続だった……同じくNetflixオリジナルドラマ『13の理由』を観ているような壮絶ないじめ描写は重苦しかったし、前作より断然ホラー要素が盛り込まれてて、個人的にヴェクナの殺害方法はゴア・ヴァービンスキーの『リング』や『ハムナプトラ』辺りの影響を感じたが、これまで80年代映画にオマージュを捧げてきた今作が、そんな近年のハリウッド映画をやるはずないよなとは思ったけど。トラウマを引き金に悪夢を見せて殺すって、もはや聖書的な悪魔やん。前シーズンと同様に裏側の世界ではあるが、今回は『エルム街の悪夢』のフレディ・クルーガーのような精神世界の悪魔が敵というわけか。後半(4話以降)から完全に『アメリカン・ホラー・ストーリー』的なジェームズ・ワンの『死霊館』『インシディアス』的な展開になるし、ヴィクターとの面会は『羊たちの沈黙』で、ナンシーとロビンは2人でクラリスということやろうし、ヴェクナの精神世界から脱出するには音楽(天使の声)を聴くことで、その場が幻想であると再確認する展開は完全にノーランの『インセプション』やしと既視感でしかない展開が続くが、もはや何もないところからオリジナルを作る方が愚かで、作品が山のように作られた今の時代にそもそもオリジナル作品を生み出すのは難しいような。だが今作は既存の作品を自身でオマージュし、作り直すということで確かに真似できないオリジナルを作り出してる。クリスシーの彼氏のスポーツイケメンが主要キャラ達の立場を悪くしていくのには腹が立って仕方なかったが、自分の彼女を殺され友人が宙に浮いて骨ポキポキしながら死ぬ瞬間を見た後の判断・行動にしてはまともっちゃまともやねんなぁー。むしろ1番まともと言うか。スティーヴ、ナンシー、ロビン、エディの4人組パートはマジで最高。エディの何か憎めない感じのキャラも最高で完全に仲間に溶け込んでるし、ダスティンの言い方で言う「ウォーターゲート」を見つけ連れ込まれる展開を見て、もうこのドラマを超えるドラマはないと確信した。エディとスティーヴの会話が今シーズンで1番名シーンじゃないか??ダスティンが裏でスティーヴをカッコいいと言って憧れてるって可愛過ぎやろ……この2人の関係性はマジで好き。その事実を知ったスティーヴも嬉しいやろうなぁ〜しかもエディからの恋愛アドバイスは笑った。今作では恒例の、裏の世界からモールス信号でSOSを送るシーンは毎回テンション上がるな。自転車でエディの家に向かうダスティン達からの裏側の世界のスティーヴ達を見せるのには思わず「お見事!」と言ってしまった。エルはほんまに頑張ったよ。TMレボリューションの衣装を着て、パワーを再びを得る為に忘れたい過去に戻る。ただ、つまんない……と思ったらなるほどそういうことね。全ての辻褄合わせのパートだったというわけか。と思ったらもうパート1見終わっちまった。これからパート2見ようと思うんだが、パート2はどこ??7月って何??