そうねだいたいね

今、私たちの学校は...のそうねだいたいねのレビュー・感想・評価

今、私たちの学校は...(2022年製作のドラマ)
4.2
劇中に『新感染』と作品名が出てきたが、『新感染 ファイナル・エクスプレス』は家族を顧みない仕事人間の男がゾンビを通して父親になる物語。それに対して今作は、大人になる過程を猛スピードですっ飛ばしてゾンビを通して強引に成長させられる高校生の青春物語。改めてゾンビという試練は成長物語にはピッタリやなと思ったり。全体的にアパートの廊下にセミが潜んでて、バレないよう物音立てずに何とか帰宅しようとする夏の自分を思い出させられた。

冒頭は狼男的な始まり方かと思ったら(まあ微妙に狼男的な設定やけど)、聖書出てきて、映画『REC/レック2』的な悪魔祓い設定かと思いきや、普通に聖書で殴り殺す。ここ最近、深夜になると必ず腹が減る&毎回家には何も無い俺にとってヤンニョムチキンの登場はもはや拷問。オンジョよ、言おうとして言わないタイプが1番嫌われるぞ。まあ君が嫌われようが知ったこっちゃないが、一応伝えとく。ゾンビ発生後なぜ誰1人として学校から出ようとする奴がいなかったのか不思議で仕方がない。1人いたけどゾンビと関係無いことやしな。てか学校の先生少なない?チョンサンのお母さんが死んだ辺りから誰が死んでもおかしくないような容赦ない展開に突入する感じは激烈に面白い。いじめっ子にも容赦ない。便所に身を隠してた4人組パートが1番好きやったな。『ストレンジャー・シングス』ならダスティン、スティーヴ、ロビン組やな。こういうメンバーめっちゃ好き。あの「ここが天国よ!」と言いながらゾンビを刺し殺す大学受験したい煙草女子最高。これから売れて欲しい。アーチェリー女子はなぜゾンビ殺した後に死体から弓矢抜いとかなかったんだ?矢は回収して補充しとくのはサバイバルでは鉄則だろ!合流する展開も『ストレンジャー・シングス』感あって同じような高揚感があった。弟との再会からアーチェリー女子は絶対『グエムル』のペ・ドゥナへのオマージュと確信した。全体的にみんな死んだ仲間のことすぐに忘れ過ぎやろ。あと刑事のパートも良かったな。YouTuberは自分で身を危険に晒しに来たから見捨てて良かったのに、よくできた警察官や。こんな人こそフィクションやなと思ったり。ソウル大も良いキャラしてるし良い仕事した。個人的にいじめっ子のグィナムがRADWIMPSの野田洋次郎にしか見えなくて、曲聴きたくなったは嘘で、普通にファンでもなんでもないから「似てるなぁ」で終わりました。グィナムが校長先生縛ってる時にチョンサン来て、「グィナム、何してるんだ?」は至極真っ当過ぎて吹いた。「縛るの手伝ってくれ」「分かった」には流石にならねぇよ。てか、もはやグィナムは後半からピッコロやし流石にしぶと過ぎるやろ。ゾンビに噛まれると極端に五感が覚醒する設定は面白い。ただ、ウィルスが学習した!?新しい人類が生まれる?いじめられてた息子に自殺してほしくないからウィルス作って怪物にした!?全てが意味分からない。こじつけでしかない取って付けたような設定だらけだが、この際どうだっていい。検査の隔離期間について話す際に、新型コロナの話をしていたが、登場人物達がマスクをしていない様子からして、コロナ終わった後の世界を描いてる?1人ずつビデオカメラでメッセージ残す展開はゾンビ映画にはあるあるやけど、ちょっと長くて一瞬ダレた。どうせ誰にもメッセージ届かんやろうしな。てかなんでチョンサンのメッセージ再生されんねん笑。音楽室でゾンビ集合させてたとき、ゾンビの中にチョークスリーパーかけられてる女子ゾンビおって普通に笑った。いじめられっ子が屋上のドア開けなかったの胸糞過ぎる。屋上での悪口大会からの恋バナはどの青春ドラマよりも青春していたため、自分の日常にはキュンキュンが足りないことを確信させられ希望の無い未来に絶望させられた。パソコン取りに来た奴ら、ちょっとゾンビ殺して焚き火の火消しに来ただけやん。チョンサン母ちゃんゾンビとの再会で回想入れてくるとことかなんか無駄にくどい。何回親との別れあんねんどんだけ慰め合うねん。てかオンジョ父ちゃんが体育館のドア開けて助けてくれるのは流石に無理あるやろ。ジュニョン噛まれて「みんなで家に帰ろう!」は泣いた。あと「今日俺はこの学校で1番幸せな男だ!」は泣いた。結局バイハのラクーンシティや『ワールド・ウォー・Z』と同じく町ごと吹っ飛ばすしかないのか。とにかくシーズン2とチョンサンの復活を期待してる。