回想シーンでご飯3杯いける

機動戦士ガンダムΖΖの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

機動戦士ガンダムΖΖ(1986年製作のアニメ)
3.3
【TV版ガンダムを放送順にレビュー中】

前作「Zガンダム」の直接的な続編である「ガンダムZZ」(ダブルゼータ)は、ガンダム・ファンの間でも賛否両論、いや、あまり評判が良くない作品だ。シリアスになりすぎた「Zガンダム」の反省点からか、とにかく全体的にコミカルで、それがどうも空回りしている(笑えない)のが原因だろう。

確かに物語前半(19話辺りまで)は、正直見ていて辛いものがあるのだが、20話、21話の2回放映分を跨いだ「泣き虫セシリア」のエピソード辺りからは、「リィナの血」、「カミーユの声」、「ロンメルの顔」など、味わい深いエピソードが増えてくる。

かつてのジオン公国の生き残り(モビルスーツ、人)が多数描かれている点も往年のファンには嬉しいところだ。ここに来てアッガイやアッグガイ(!)が大活躍するなんて、誰が想像したか!

僕が特に推したいのは、ガンダム作品史上初めて“コロニー落とし”が映像表現されている点。ファースト・ガンダムでは回想シーンとして登場するが、本作では、その行為が生み出す重苦しい光景を余すとこなく描いている。かつてのホワイトベースのクルー達の描き方にも注目。英雄達の後日談は、ガンダム好きなら絶対に見届けなければ!