ぞしまさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ぞしま

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モンソーのパン屋の女の子(1963年製作の映画)

4.0

ハルキがラジオで話してたのこれか、筋が微妙に違くない(?)とか思って気が散ってしまうた。

海炭市叙景(2010年製作の映画)

3.9

2度目、いつ以来かは全く思い出せぬ。

群像劇なんだけど、
円環的な感じは岡キョンの『カトゥーンズ』を思い出す。

最初の話がすごく好みで、でも他のはけっこう忘れていたな。今回観直してみて長いなと感じ
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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

3.7

メロドラマと言ってしまえばそれまでだが、そう切り捨てることができないのは、前半のスイカぐらいまではすごく良くて、

あゝ酒が飲みたい、とか、飯の食い方までネオレアリズモだな、など、バカみたいに思ってい
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PASSION(2008年製作の映画)

5.0

1週間くらい経つけど、あの観終わってからの高揚感?開放感?の由来が、今も分からない。

不穏な始まりも、教室の暴力についても、真実ゲームも良かったが、
あの煙突上空からの長回しにしびれた。「すげーな」
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パターソン(2016年製作の映画)

3.8

いまさら観てみた。

男の目(とその動き)が詩人の生態ないし像をよく表しているな、と思うた。なんでもかでもフラットにまなざしている感じ、が。
それは監督が考える詩人像なのだろうな。
人から薦められたり
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ジンジャーとフレッド(1985年製作の映画)

4.0

ジュリエッタ・マシーナとマストロヤンニが踊ってるとこだけでもう良かった。
軽薄なわちゃわちゃ感は皮肉成分が多めなのかしらないが、開放性があまり感じられなく、少し苦手であった。

ルシアンの青春(1973年製作の映画)

5.0

脚本にモディアノが入ってるのだけど、確かにその息づかいを感じる、台詞ではなく表情や仕草で語らせているところや、お父さんの最期は、その文体を思い出させた、個人的な妄想に堕しているだけかもしれないが……。>>続きを読む

バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)

5.0

なんて作品。

マリーが話の核だと観てしまったりするのだが、バルタザールである、そのことが(ある種の)倒錯的な効果や斉一性みたいなものをもたらしていると感じた。
サーカスで蹄を鳴らしたとき(そしてその
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ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

4.2

パーティーで人の背中をかき分けていくような撮り方がかなり好き。
最初は官能的なシーンが多かったが、徐々につらい話になっていく。
円環的な終わり方。

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

5.0

ずーっと観ていたかった。
赤絨毯にタキシード姿のヤンヤンが映るシーンがあったような気がするんだけど、あやういような、はかないような感じにハッとした。

最後の方ボブディラン口ずさんでたよね。

NJ‼
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ハンナとその姉妹(1986年製作の映画)

4.0

なんかこういうのやっぱり今はいいかな、と思ったりもしたが、
絶妙な失敗(談)と罵倒、その積み重ね(こじれや修復)の様にはまっていく。
音楽がよくて、古いスタンダードナンバーが多かったと思うけど、アメリ
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悲しみは星影と共に(1965年製作の映画)

3.3

盲目の少年と心優しき姉、ユダヤ人の父、パルチザンの青年、舞台はセルビア。

流れてる時間が今とはずいぶん違うような感じなのか、もっと違う見せ方をすれば良いのにな、という感じなのか、人間が戯画めいている
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異邦人 デジタル復元版(1967年製作の映画)

3.8

マストロヤンニとアンナカリーナ。
ムルソーてこんな胸板厚いのイメージとちゃうなとか、海(と太陽)の感じや葬送の風景など美しいなと思いつつ見入っていた。
後半は、悲劇的な感じがなじめなかったかしら。いか
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ノルウェイの森(2010年製作の映画)

3.0

観てないことすら忘れていた。
久しく読み返してないが、観ることで細かい筋を思い出したりするもんだな。

ノルウェイの森の歌も演奏もちょっと…て感じだったのと、なおこは…いややめておこう。
火事のシーン
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愛の勝利を ムッソリーニを愛した女(2009年製作の映画)

5.0

霧深い夜の庭で精神科医がイーダ(木登りから降りてくる)を説くシーンがすごく好きなのだが、ここで彼女は
私が死んだら、真実は闇に葬られる、だから叫ぶの、という。
この映画のすべてはこの台詞に凝縮されてい
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ヴィタリナ(2019年製作の映画)

-

暗いにはたくさんの暗いがある、そして褐色は暗さなのか?という問いが浮かんだりするのだが、この暗さ(黒さ?)はベルイマンのペルソナの白さとは反対だなと思って観ていた。
頭ぶつけたときと、天井が落ちてきて
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アニー・ホール(1977年製作の映画)

4.5

レンタル屋で目が合って。5-6年ぶりくらいかしら。
列で待ってるときに後ろにいたやつの偉ぶった批評に腹立ててるシーンと、ロブスターのところはすごく覚えていて、楽しみにしていたが、再び目の当たりにすると
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家族の肖像(1974年製作の映画)

4.2

ヴィスコンティ作品はなじめないことの方が多く、まぁそりゃそうだろうなくらいには思っていたのだけど、須賀さんのムックを読んでいたらこれを好きな作品に挙げていて、観ることにした。

正直やはりしんどいな、
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シチリアーノ 裏切りの美学(2019年製作の映画)

4.5

聖ロザリオ万歳の花火から赤字のタイトル。
拷問シーン、ヘリコプターで、泣きのHistoria De Un Amor。

シチリア弁で話してるのを記者団から標準語で話してくれと糾弾されてるのとか、
最後
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華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)

3.0

原作が良くて観てみたシリーズ。
画面がどぎつくて止めようかと何度か思ったが、笑いどころがあったのと、慣れで、無事に最後まで観ることができた。
精神病んで小説書いちゃうって筋はどうかと思うが、そうしたほ
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パリのどこかで、あなたと(2019年製作の映画)

4.0

セドリック・クラピッシュが監督じゃなきゃ観なかっかもってくらい邦題ひどいと思うけど、とてもよかった……!

自分にはダメ出しをずっと喰らってるような気もするけれど。

お風呂のファドみたいなシャンソン
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秋刀魚の味(1962年製作の映画)

5.0

軍艦マーチだけ強烈に覚えいて、あとはけっこう忘れていた。
いちいち目に焼きつくような美しいショットを観ていると、作品にしてくれてほんとうにありがとうございますと思う。

ひょうたんは最初笑ってたんだけ
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青春群像(1953年製作の映画)

4.5

バウスのフェリーニ特集で観たと記憶しているが、多分10年以上ぶりだと思う。
やっぱり良いなぁ。楽しいし。

まずオープニング(5人が腕を組んで夜道を歌いながら歩く影)が良いし、いきなりミスコンテストに
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砂丘(1970年製作の映画)

4.5

かなり好き。

序盤は割と退屈で、「何見せられているかわからない感」が割と強かったのだけど、飛行と砂漠のシーンからどはまった。
砂丘のラブシーンはめちゃくちゃよかったのだが、いつのまにかたくさんの情事
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ホーリー・モーターズ(2012年製作の映画)

4.0

静かだがワクワクさせるような映像があって、何観てるんだろう感が心地良かったりもしたが、アポ9件とはこっちまで疲労が濃くなるよう。
少しところどころ笑ったけど、大笑いしてもよかったのかしら。

花を食い
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ナポリの隣人(2017年製作の映画)

4.2

なんでもないシーンがすごくよくて、好きな映画だった。多分会話が自然で、面白いからかな。レオパルディ暗唱してたりしたけど。
かなり重たい話でもある。あの台所のシーンが忘れがたい。

陽光めいた光のナポリ
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ランボー/地獄の季節(1971年製作の映画)

3.7

詩人を捨てた後の武器商人としてのランボーと彼の文壇(詩壇?)での傍若無人な様や荒唐無稽らしき様が交互に折り合わされて映像化されていく、人間ランボーを描くにしてはあまりに稚拙に見え、さしたる興味はおろか>>続きを読む

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

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砂浜での打ち明け話とその後の寝室のシーンの白の幽玄さ(?)は鳥肌たつくらい美しいと思うのだけど、ベルイマン節といえばよいのか(大体いつも)「むき出し」が爆発し(てるように感じられ)わたしの心がえぐられ>>続きを読む

ダゲール街の人々(1976年製作の映画)

4.0

香水屋さんの夫婦のたたずまいと夢の話。すこし山川直人の漫画みたいだなと思った、すこしだけど。

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.5

いまさら観てみたのだけど、すげー良かった。

映写機のところと父子のふれあいとマジックミラー越しの対話が特に。
けっこう謎な筋や設定もあったが、細かいことがどうでもよいと思える。

前半の映像の心地よ
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

3.0

苦手、あまり好みでない。
感動的な仕立てが余計にそうさせてるのかも。

甘い生活(1959年製作の映画)

5.0

三度目だと思うけど、観るたび好きになっていく。
ゆったりとして尊大でないところや皮肉なところが最高。

お父さんと(チャチャチャって言ってたと思うけど)キャバレー(?)に行ったところがすごく印象深かっ
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眠る虫(2019年製作の映画)

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虫の知らせ……?

耳の映画と見せかけ、目の映画かもしれない。目ビームもシバ犬の光る首輪も。
川辺でお寿司食べるところ良いよね。

不穏さは日常に溶けていくが、それでもなお不穏さは残る。

家庭(1970年製作の映画)

4.0

二度目か三度目。
わちゃわちゃし過ぎな感もあるけど、やっぱり良い。
ドワネルが花を売ってる(染めてる)の何度見ても面白い。ジャック・タチのオマージュ(と言ってよいのか?)も。