うちむらさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

凛として静謐でそしてしずかに悲しい独特の空気感が伝わってきた。この感じは好き。
大叔父に決別する眞人とその後の眞人からは、俗世はいいことばかりじゃないけどどうにかこうにか生きていかなきゃ、そうあるべき
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わんぱく戦争(1961年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

隣り合う2つの村の少年グループが、敵対して、勝った負けたと繰り返す日々。戦利品はボタン、捕虜への拷問は、誇りを奪うこと。
子どもの戦争ごっこ、観ていてあんまり良い気はしなかった。

でも、子どもたちか
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トンネル 闇に鎖(とざ)された男(2016年製作の映画)

3.6

なにか事件事故が起きたその後の世の中あるあるだった。
政治家はパーフォーマンス、報道はスクープ狙い、国民は時が過ぎると興味を失って所詮他人事となる。
責められるは国なのに当事者に責を負わせる。
イ・ジ
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ハンナ(2011年製作の映画)

2.0

元CIAのお父さんの格闘スキルを超えた少女が今から~というフリは何だったんだろう。退屈な展開。

バタリアン(1985年製作の映画)

4.2

フランクとフレディの二人組が終始面白く、それにバートが加わっての初めてのバタリアン退治にわらった。葬儀屋アーニーも面白い。
終わり方もさもありなんの皮肉っぽくていい。

血を吸うカメラ(1960年製作の映画)

3.8

ファインダーが犯人の視覚になるというのが珍しい。
ピアノだけの楽曲で恐怖を表してるのも印象的。

犯人の人間的な部分とサイコパスな部分を描き分けてあるので、もちろん殺人犯で加害者だけど、父親による異常
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おかしなおかしな大追跡(1972年製作の映画)

2.5

キーポイントのバッグが可愛いことと、カーチェイス以外、面白さがわからないドタバタコメディ。
そもそもバーバラ・ストライサンド扮する女が嫌な女にしか見えないので、この女のためになんでここまでこの男は頑張
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赤い糸 輪廻のひみつ/月老 また会う日まで(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

なんだかなぁ。ファンタジー?
落ち着きのないハチャメチャな感じしか受けなかった。
あんなにいっぱい話の種を撒いて、集中できなくてとっ散らかったものを無理やり終わらせましたという。
「流星花園」のテーマ
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エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に(2015年製作の映画)

3.8

おもしろかった。
野球強豪大学の新入生ジェイクが、新学期を迎えるまでの3日間。
ジェイク取り巻く先輩たちや同級生のキャラが特色あって憎めない。馬鹿騒ぎの喧騒の中にも、不安や悩みもちらついて年相応の若者
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私の少女時代 Our Times(2015年製作の映画)

4.5

コレは大逆転の1本!

あまりにもベタな少女漫画のようでもう観るのは無理かもと一旦停止したのが開始50分、まだ半分以上あるぅ😮‍💨と萎えた。
ところが、リンとシュー·タイユウとの距離が縮まり始めると、
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パンダの大冒険(1973年製作の映画)

3.5

パンダブームにのっかって作られたであろう子供向け映画、パンダのロンロン成長ものがたり。
パンダの尻尾が黒いし、コウノトリさんの間違いでクマから生まれてきたというつっこみどころは数あれど、子パンダロンロ
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5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生(2017年製作の映画)

3.7

優しい人たちにめぐまれた主人公サリヤ。
サリヤの夢にかける情熱と根気は並外れている。とても強い精神の人。

友達マックスも人情あふれる素晴らしい人だった。こんな世界ならいいのにと優しい気持ちになる一方
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

18世紀の英国宮殿での愛と権力、野心などの人間描写。
もちろんその人間たちにも面白さはあるが、それより圧倒されるのは美術面。装い、宮殿内、調度品などの徹底したこだわり。そこに漂う雰囲気。それらを観てる
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田舎司祭の日記 4Kデジタル・リマスター版(1951年製作の映画)

3.8

ほんとにタイトル通り日記そのもの。
日記を書く、読むの繰り返しの間に村人たちとのエピソードが挟まれる。この方法は当時斬新だったのかな。
若い司祭の内省が映像に映し出されている感じ。
司祭の目の表情に息
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ワルキューレ(2008年製作の映画)

3.5

ヒトラーから祖国ドイツを救うんだ!という愛国心の下、強い信念に突き動かされ一直線のクラウス(トム・クルーズ)。こういう一本気の役がトム・クルーズにとてもあっていた。
ヒトラー没の約半年前に起きたクーデ
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アンテベラム(2020年製作の映画)

3.5

強い社会的メッセージを感じた。
話の展開も流れる曲も心動かされるのだけど、そこに至るまでの暗中模索状態が長くて、気持ちが半減。

ファイナル・デスティネーション(2000年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

ピタゴラスイッチみたいな手の込んだものから大雑把なものまで。
死ぬ順番がわかるってのはイヤだ~あの人の次は私だから…とかその気持ちの間が一番恐怖だとおもう。

密告(1943年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

カラスのような黒衣装の女が去っていくラストシーン良かった。
カラスがカラスを殺したみたいな。

謎解きに重点は置いてなくて、噂やデマに踊らされた人々が冷静に真実を追うことをせず、群衆となって標的になっ
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アムステルダム(2022年製作の映画)

2.0

出てる人たちは豪華。それだけ。その俳優さんたちをみる楽しみしかなかった。

落ち着きがなく散漫でしつこい演出…総じて面白くない。
130分が長く感じた。

(2000年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

自ら渦に飛び込む男と女。

グロテスクな魚の脇役が効いてる。

ダークファンタジー?シュール?
なんとも風変わりだけど、不思議と観ちゃうやつだった。

中絶後の胎児の扱いに衝撃。

モンテーニュ通りのカフェ(2006年製作の映画)

3.5

ジェシカ(セシル・ドゥ・フランス)の笑顔は、光が出てて周りが明るい白になってるような輝き。発光してる。
ジェシカが働くカフェに馴染みのお客さんとの交流は、サラッとフワッと気分を軽くしてくれる。

おば
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時の支配者(1982年製作の映画)

4.0

音が惑星、宇宙にいるような不思議な感覚にしてくれる。音と間のせいか、静かでベースに悲しさが広がっているような感じ。
宇宙船やハスの花の妖精たち、全体主義者達のデザインがいい。
王女が歌う子守唄やエンデ
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彼女とTGV(2016年製作の映画)

3.7

30分と短いながらも、伝わるものは十分すぎるほど。
ジェーン・バーキンの笑顔は最高だった。

アラビアンナイト 三千年の願い(2022年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

延々とジンの物語を聞かされる、それが浅くて感情移入できる間もない。そして、現代もうす~い愛の解釈描写。
「愛とは与えることよ」とか、口に出して言われた時、いやそうかもしれんけど、あまりにもチープな感じ
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LUCY/ルーシー(2014年製作の映画)

3.9

人間は脳の10%しか使っていない。そのパーセンテージを上げて覚醒させるとどうなるか…

ちょっと夢みたいな話だけど、スカーレット・ヨハンソンの良さも相まって、観たままを受けいれられて楽しめたけど悲しい
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.6

役所広司の存在がやはり大きかったということがわかった2作目。
1作目に比べて重石になる役者さんがいない。ヤクザ側の組長、会長役の人たちも軽すぎて締まらない。ヤクザに欠かせない仁義、忠誠、上下関係もない
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シャーロック・ホームズ(2009年製作の映画)

2.5

私には、これはホームズではなく、トニー·スタークに見えた。タイトルにホームズと掲げるのなら、もう少しホームズらしさがほしい。
これならオリジナルでバディもののアクション映画作ればいいのに。

ロイ・ビーン(1972年製作の映画)

4.0

時代の変化への寂しさを感じた。
西部劇の世界はもうないことの哀愁、現代社会への皮肉みたいなものも。
ロイ・ビーン(ポール・ニューマン)とマリアとクマ、いつも一緒だった二人と一頭のあのシーンが、とてもい
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恋恋風塵(れんれんふうじん)(1987年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

静かすぎるくらい、主役二人が無口すぎてもっと喋って思いを伝えれていれば…と思ってしまった。
おじいちゃんと話す最後のシーンよかったな。
少年ワンの父への思い、母への思い、少女ホンへの思い、長男としての
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奪命金(2011年製作の映画)

3.4

なけなしのお金を持った老婦人が、投資初心者なのに老後の蓄えにと、ノルマ重視の銀行にカモにされる姿が痛々しい。

ヤクザ社会の凋落の下、無くなりつつ仁義忠義をとぼけ風にも頑なに守るラウ・チンワン演じるパ
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.5

ジェイミー・リー・カーティスはカッコいいけど、名探偵ブノワ(ダニエル・クレイグ)はなんか冴えない。
名探偵たるもの警察よりぬきんでた明察さが欲しいのに、警察と同様後手後手で、ただのおじさんに見えてきた
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.2

ティモシー・シャラメはやはり相当美形。
ジョニー・デップのウォンカが陰でこちらは陽。全く違うことに面食らった。
歌と踊りは楽しいところもあるけど、それ以外はなんか今ひとつ心躍らなかった、ざんねん。

ブラック・サンデー(1977年製作の映画)

3.7

憎しみ悲しみの連鎖。

イスラエル側モサドのカラコフ(ロバート・ショウ)が、自分の仕事に疑問を持つところが救いだった。

パレスチナの女がなぜ強い意志を持つテロリストになったのか、そうならざるを得なか
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パトリオット・デイ(2016年製作の映画)

3.6

実話。爆発の衝撃や悲惨な現場、はげしい銃撃戦、ひとりの警官の無惨な殺され方など実際に起きていたことを知ることはできたし、テロ犯に怒りを感じた。
でも、テロ犯の背景の深掘りがないので、ただの被害妄想的な
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