うちむらさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

リアルから離れた世界観を作り出してる映像によって、グロさエロさは薄まっているけど、なかなかにショッキング。
エマ・ストーンの体を張った熱演にはただただすごいとしか言いようがない。
でも、正直あんなに何
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ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

3.7

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湿度を感じるようなムサッとした空気感。
数年後クロチルドに再開した時のジュリアンの老けメイクがわざとらしい。クロチルドの経年はさほど感じないのにジュリアンだけ老年化してる。これは、別離後の二人の生き方
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ブレイン・ゲーム(2014年製作の映画)

3.0

なんだかなぁ~
テーマは好きなのに素面で観終わった感じ。アンソニー・ホプキンス以外に魅力ある人がいなかったせいなのか。
持ちたくもない能力がもたらす苦悩は深いと思うんだけど、満を持して出てきた犯人の描
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.8

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ハラハラ要素があるウィルス感染テロ。お芝居がみんな上手、特に犯人役の人のなんとも言えないイヤな雰囲気はこわかった。

人間の自分さえ良ければの行動とその反対や国家の判断などあるあるシーンが同時進行でま
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呪いの館(1966年製作の映画)

3.0

呪われた村にやってきた医者は、村人をバカにしてハナから聞く耳持たず。
不安感を煽る陰湿な村の雰囲気と
幽霊の目の動きが怖かった。

恋するシェフの最強レシピ(2017年製作の映画)

3.0

料理が取り持つラブコメ。
ションナン(チョウ・ドンユイ)は一見普通の子に見えるけど、表情と動きでひきつけられる。ただ、シェフなら髪の毛まとめるとか清潔さがほしい。あれじゃ不衛生。

1票のラブレター(2001年製作の映画)

4.2

タイトルから想像してたポップな話ではなかった。
でも、不思議と目が離せない、そして、切ない余韻と自分は井の中の蛙だとパンチされたみたいな鑑賞後。

音楽は波の音という序盤から耳を澄まして、選管の女性と
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胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

4.0

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持つべきものは友達と喝采したくなるラスト。
男も女も相手が誰であれ、恋をするとこうなるよねって、あるあるづくしのわかるわかるづくし。
バンバン♪のときは笑って、時々笑って、そしてとても胸が苦しくなるけ
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

4.0

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5時から7時まで2時間のクレオの動きそのままから、生きてる!生の躍動そして喜びが見えてくる。
街も木々も人々も気まぐれクレオもみんな生きてる。

死の恐怖にありながらも、帽子欲しくなったり、公園で踊っ
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テーラー 人生の仕立て屋(2020年製作の映画)

3.7

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不思議な空気感。ユタ〜と心地よい。
時代の変化でテーラー業は追いこまれている厳しい現実にありながらも、いつもと変わらずキチンと身支度して黙々と現実に向かい合うニコ。それが、悲壮感じゃなくて、地味に元気
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男と女 人生最良の日々(2019年製作の映画)

4.0

もうこれでこの二人ジャン・ルイとアンヌには会えないと思うと淋しい。大好きだった「男と女」の3作目。いい終わり方だった。
ふたりともかっこいい。
歳を重ねれば重ねるほど、しみじみ好きになる作品だと思う。

ザ・ドライバー(1978年製作の映画)

3.5

出てくる運転手さん、みんな運転上手。パトカーも含めて。

その目に睨まれたら動けません(⁠~⁠_⁠~⁠;⁠)という感じのイザベル・アジャーニ。この人が出てくると、雰囲気がピーンと張り詰める。
イザベル
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野いちご(1957年製作の映画)

4.0

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モノクロの美しいこと!
夢シーンの光彩の変化、その輝きは目に焼き付く。その夢の棺桶と時計がこれからのストーリーを暗示するうまさ。

老年の男は仕事を讃えられた授賞式参加の旅にでる。それは計らずも人生を
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ワールド・オブ・ライズ(2008年製作の映画)

3.4

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ラッセル・クロウ演じるCIAの上司エドは裏切ってばかりで、窮地に立たされるロジャー(レオナルド・ディカプリオ)。
何より信を大切にするというヨルダンのハニ(マーク・ストロング)。アラビアのロレンスもア
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緋色の街/スカーレット・ストリート(1945年製作の映画)

4.0

エドワード·G·ロビンソンが上手いのか、ファーストシーンからこの人となりやハマるであろう不幸の沼が見えるようだった。
こうなってああなってという話のつくりがうまい。

雪山の絆(2023年製作の映画)

4.1

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1972年アンデス山脈に墜落した45人乗りの飛行機事故、生存者たちが72日間雪山でどのようにして生き延びたかの実話。雪山、自然の厳しさおそろしさ、太陽の偉大さと共に人間の生命への執着の強さをみた。>>続きを読む

ジェントルマン(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

小細工に溺れた感じ。
チュ・ジフン主演で、笑いでもアクションでもサスペンスでもいいから、もっと直球でガツンとくるものを期待してたのに……

わざわざあんなややこしい筋書きにしなくていいのに、実は~だっ
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ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)

4.1

ハラハラした~
潜水艦の人たちも、特殊部隊の人たちも誰にも死んでほしくなくて。
ここでのジェラルド・バトラーは、こんな艦長だったらいいなと思える役柄で似合ってた。
ハラハラドキドキ、そして熱いという充
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.6

いや~な気持ちになった。
洗脳のこわさ。
ここでは家族だけど、学校でも国家でも色んなところで同じ危うさをはらんでいる。支配に都合の良い世界しか見せない、情報遮断、洗脳に邪魔な奴は痛めつける。

それで
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.2

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しゃかりきに働かざるを得ない状況を機械のようにこなす日々には感じるものはあったけれど…
インテリアや服の色など好きな物もあったけれど…
特にここが~といわれるとなかった。ラストシーンのふたりと犬一匹の
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怪しい彼女(2014年製作の映画)

3.8

おばあさんが奇跡的に若返って、かつての夢を実現させたり恋もしたりと楽しい日々を過ごすが、心にはいつも息子や孫のこと。

コメディだけど、家族への愛を感じるシーンは温かくもあり切なくもあり。

劇中歌「
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ロープ(1948年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「毒薬と老嬢」に似ていた。
犯人たちの罪の意識の薄さやその箱の中には…というハラハラ感。そして、殺害現場にそぐわない社交。
コメディにさえ見えてくるけど、実におそろしい状況。
ジェームズ・ステュアート
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.0

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とてもとても切ない、けれど見える信号が全部青になったように、前に進もう、過去の愛しい日々は自分の一部になってるから~と葉(伊藤沙莉)が見下ろす街に数多いる人々の一人ひとり、私たちに優しく言ってくれてい>>続きを読む

胡同(フートン)のひまわり(2005年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

1967~1997年、文革や都市開発などが、ここでの父と子にも大きな影響を与えたことがわかる。
胡同に面した共同住宅は中国伝統建築物、それが壊されていくシーンは古き良きものが無くなっていく寂しさ切なさ
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フェノミナン(1996年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「Lucy」みたいな話だった。超能力は脳腫瘍のせいで脳が覚醒されたためという。
センチメンタルになりすぎず過剰な描き方もなく、人としての在り方、最期の迎え方など静かに優しく伝わってくる。
ジョン・トラ
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レンフィールド(2023年製作の映画)

4.0

おもしろかった。
ドラキュラになっても楽しませてくれるニコラス・ケイジ、相性良しのニコラス・ホルトとオークワフィナ。この3人最高。
そして、あそこまで突き抜けてると笑ってしまうグロさのさじ加減が絶妙。
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さよなら、さよならハリウッド(2002年製作の映画)

3.5

よくあんなに喋れるよなと思うくらいおしゃべりなウディ・アレンに大笑いしました。
当たり前過ぎて気づいていない美しいものや大切なものがあるよってことかな。

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

建造物のとてつもない威圧感、砂漠の果てしなさとそこに吹く風、トンボを連想させる飛行機などの砂の惑星の映像の美しさとお腹に響く音でその世界に魅了されるものは多々あったが、それらを凌ぐティモシー・シャラメ>>続きを読む

バトル・オブ・ザ・セクシーズ(2017年製作の映画)

2.5

Battle of the sexes だから、男と女の社会的地位の闘いかと思ってたけど、他の大きなテーマも含んだせいで、薄っぺらくとっ散らかってる。エマ・ストーンとスティーヴ・カレルは上手なのに。

アギーレ/神の怒り(1972年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

スペインがインカ帝国を征服した後、エルドラドを手中に収めるために遣わした隊の悪戦苦闘。
冒頭、山を下る一行が広大な風景の中に小さく映し出されるところから、これはもうすごい映画に違いない!と。
この映画
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43年後のアイ・ラヴ・ユー(2019年製作の映画)

2.8

おじいちゃんたちはいいけど、ストーリーがよくなかった。

召使(1963年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

貴族階級のトニーと召使バレット(ダーク・ボガード)の主従関係の逆転で、階級社会への批判を感じた。
ぜったい腹に一物ありそうで嫌いだったバレットをいつの間にか応援していた。ダーク・ボガードの上手さのせい
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緑色の髪の少年(1948年製作の映画)

3.7

少年の前フリに宇宙人の話かと興味津々に観ていたらまったく違っていてなかなかユニークな作りの反戦ものだった。
少々ファンタジックでもあり、主演の男の子の滑舌の良さと話し方で飽きることなく観られた。

ロスト・バケーション(2016年製作の映画)

3.7

これ怖かった。無駄のない描写が余計に不安と恐怖を増幅させている。

置いていかれて自分ひとりになるあの不安と恐怖は、考えただけで怖すぎる。
岸は見えてるのに…遠い。
海に入るのが怖くなる。

アルピニスト(2021年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

観ていて身が縮こまる恐怖。
下りるのはどうしてるんだろう?

パタゴニア登頂成功は、ルートをマーカーで示すだけだったのが肩透かしだし、マーク・アンドレ·ルクレールと自然だけでいいのに…
時間経過の早回
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トリュフォーの思春期(1976年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

冒頭から全編を通してこどもへの優しい眼差しが感じられる。

親から暴力を受けいつも同じ汚れた服の男子、ヤングケアラーの男子、親の愛情をいっぱいもらってる男子…いろんな境遇のこども達に同じ時間が流れる。
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