お望月さんさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

3.5

壮絶。ユニバースごとの絵柄とシナリオの彩が完全に機能しており完全な勝利に辿り着いている。ミゲル・オハラはセクシーカワイイ大賞。

ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

4.3

殺し屋哲学映画のマスターピース(変な映画)
世紀末1999年。どのように死ぬかを模索していた時代の最後の一葉。変な映画!!!

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.5

とても変な映画!!でもキライじゃない。
活動2年目のルーキー自警団バットマンは耐久力を重視した育成方針で活動していたが、引き換えに知性や素早さは未育成だったので活動に苦労していた。重みのあるキャラ作り
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クリーン ある殺し屋の献身(2021年製作の映画)

2.5

なんとリアリティと展開の意外性がTwitterマンガくらいある。

マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.2

善意や公平性で仕組みを動かしたとしても歪みは生まれるということを露悪的ではなく描いている。
もっとも差別的ではない人はなにも知らない人である。あっけらかんと提案する「ふつう」の価値観が、彼らには普通で
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チリンの鈴(1978年製作の映画)

4.4

キッズ向け情操教育としてもダーク美青年剣士の復讐譚としてもニンジャ神話としても、いずれも高品質な愛と復讐の物語である。
「それをチリンであると知っていても、それとは認識できない」までに変質してしまった
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シュシュシュの娘(2021年製作の映画)

1.1

総理を忍者が暗殺する。こんな幼稚な映画が許されて良いのか?

子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.0

親から子に受け継がれないもの、子から親に受け継がれるもの。きれいな円環を描くヒト夏の冒険である。
画面の外でソナチネとか中島らもとかの世界が繰り広げられているのだろうけど、カメラが焦点を結ぶのはヒトと
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さかなのこ(2022年製作の映画)

4.5

ひとつのもの以外を切り捨てる「修羅」の物語でありながら、包み込むようなユーモアとミー坊の好演により調和の取れた「伝奇」として仕上がっている。

原作者のさかなクン本人が出演して命を散らしながらミー坊を
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マンディブル 2人の男と巨大なハエ(2020年製作の映画)

2.9

同性カップル子育て道中。高不快指数とおマヌケなエンディングの気持ちよさが同居している。下顎(マンディブル)という題名は、脳が存在しない人たちという意味だろうか。

「飛べないように粘着テープで羽を封じ
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.2

究極に近く「語り」が上手く、なんだかよくわからないまま目が離せなくなる作りは職人芸だ。隠喩がわからないまま見ていても十分楽しめるのだけど、空気が浮いてるAKIRAスライドはバカの仕事のひとこと。

林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

4.1

四角いポラロイド画面で撮影されていることから、この作品が瞬間的な記憶の連続であることがわかる。詳しくは『ラ・ジュテ』をご覧ください。
そんな美しい記憶もやがて夜の闇に流れ消えてしまう。そのような社会不
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マグノリア(1999年製作の映画)

4.0

おそらく世紀末寓話なのだと思う。
与太話から始まり、散らかった群像劇が尻上がりにシリアスさを増していく。尿とともに感情は失禁し、サプライズが起こり、失われた尊厳が天から降ってくる。
すべてがフラットに
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殺しの烙印(1967年製作の映画)

2.5

ものすごく工夫された「殺し」のシーンが見どころだが、あまりにも全体が粗雑なので集中力が散る。炊飯器に性的興奮する主人公の性質もストーリーに寄与しているとは思えず、アイドル映画の域をでない。

けんかえれじい(1966年製作の映画)

2.5

美青年を起用した不良バトルもの、つまり男塾やザワクロの遺伝子の濃いめの原液を感じる。マスターピースではあるが、そんなに洗練されていないのでゴツゴツしている。
高橋英樹が剛直でピアノを弾くシーンは珍プレ
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.5

完全栄養食品。ベストオープニング。電話機を握る拳は未来を握る拳だ。

大河への道(2022年製作の映画)

2.5

メアリー・スー北川景子の存在が歴史コメディたる本作の品格を貶めている。それを除けば「何事にも始めるのに遅いということはない」という普遍的な良作に至ったと思う。残念。
幕府の密偵がカーナビ死したのは、正
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

4.0

おもしろ‥そうでも‥おもしろ‥という凸凹が愉快な侵略サスペンス。会話型寄生獣とでも呼ぶべきか。
消化できない劇物で消化不良を起こしてしまうというのも、人間の業の不可解さの象徴で面白かったな。

散歩する植物(2019年製作の映画)

3.7

会話のミームっぽい安っぽさはあるものの、この短さと題材なのにキルスコア高すぎない???? グッドムービー。

それはそれてして音を何とかしてほしい

HiGH&LOW THE WORST X(2022年製作の映画)

3.8

友情や絆とは異質な「位置エネルギー」としか呼びようのない動力源をテコに描き出す青春群像劇。今回の主役は、須嵜亮‥‥ではなく、ボスの天下井であろう。彼が何を見て何を見ないのか。そこに着目することでラスト>>続きを読む

劇場版 Gのレコンギスタ V 死線を越えて(2022年製作の映画)

4.3

これまで抑制されていた人間の感情が増幅されて右肩上がりにワチャワチャを増しつつもネームド人物の出血総決算となる本作。主要人物をよそに勝手に持ち上げられまくったキア隊長が全ての良いところを持ち去り、大聖>>続きを読む

劇場版 Gのレコンギスタ IV 激闘に叫ぶ愛(2022年製作の映画)

4.0

金星領域の牧歌的な中での「歪み」描写が独特の味わいをしている。まるで社会から切り離されたガンダムオタクのような人々の極端でアレな感じが味わい深い。
そして、終盤の未だにらみ合いが続く地球周辺での大殺戮
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劇場版 Gのレコンギスタ III 宇宙からの遺産(2021年製作の映画)

3.4

シリアスな本筋を緩和するようにエレベーター相乗りや宇宙おそうじ大会の応酬がありメリハリは薄く渾然としている。重大な秘密が明かされた‥‥けどその衝撃は時間差で到達し、さらに先へ進むための布石になるのだろ>>続きを読む

ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

2.3

頭を強く打って気絶したときに見た夢。(同じ脚本家の「ロマンチックじゃない?」をご参照ください」

ドラゴンボール超 スーパーヒーロー(2022年製作の映画)

4.3

近代ドラゴンボールで重みのある列車上アクションや対地めり込みパンチや準主力の総力戦を見れるとは。ありがたやありがたや。
ストーリーは予定調和のアニオリという感じだけど、キャラクター同士の構図が決まって
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シチリアを征服したクマ王国の物語(2019年製作の映画)

3.5

ユーモアブラック寓話としての語り口がよく、背景美術がきれいで、クマさんがたくさん出てくる。他に何が必要だろうか。

バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー(2021年製作の映画)

3.0

MCDCのヒーロー作品を仏味で理不尽クロスオーバーさせてしまった罪深き作品。子供と移民と猫が理不尽な暴力に散るのでご注意。信念的な良さが根底に流れているのでギリギリ不快感を免れているけれど、粗暴な下品>>続きを読む

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

5.0

リュートには武器としての耐久値は設定されておらず破壊されない。(訂正:公式シートによるとリュートは由緒正しいマジックアイテムと設定されており尋常の物理法則で破壊されることないというのが正しいそうです。>>続きを読む

アンラッキー・セックス またはイカれたポルノ(2021年製作の映画)

4.2

現実と虚構のモンタージュで「最低」を描いた映画である。自家製ポルノが流出してしまった被害者女性を吊し上げる空前絶後の学級会が3パターンのエンディングで描かれる。3パターン?3パターンナンデ!?

クラ
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BECKY ベッキー(2020年製作の映画)

3.8

意外と丁寧に家族の善性や脱獄囚の性悪を描きつつ、少女の暴力への覚醒を魅せる作りになっている。心の中に善性を灯す巨漢マンが作中モラルの特異点になっており、彼の扱いや結末については、ナイスホームランと喝采>>続きを読む

ディストピア 2043 未知なる能力(2021年製作の映画)

2.5

製作総指揮タイカ・ワイティティの鬼畜米英先住民抵抗ピンチぜ救世主降臨ジャンルの佳作。影の主役であるドローンの操演としてDroneBoyさんがクレジットされていたので生ドローンかもしれない。

虐げられ
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ドライヴ(2011年製作の映画)

4.0

百点満点。「暴」のBボタンが壊れて押しっぱなし。まばたきして。

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

1.9

「なまはげ」の特性を活かした結末は見事なものだが、決定的に愉快さが足りない。

「なまはげ」には、ふたつの特性がある。まず怠け者を脅し剥がす機能、そして来訪神(他者)であることだ。

主人公のたすくは
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PIG ピッグ(2021年製作の映画)

4.3

まずあなたはトリュフハンターにとって相棒とは家族であり女房であり、命より大切なものであることを知らなくてはならない。ブタを盗まれたことを知って1秒でキレるおばさんの演出はスピード感からギャグのように見>>続きを読む

リトル・ニンジャ 市松模様の逆襲(2018年製作の映画)

3.9

北欧産劇場版 STAND BY MEニンジャもん。強制労働で殺害された児童の無念、彷徨う忍霊、資産家のストールが雷に打たれ結合。復讐と暗殺しか知らない忍者のぬいぐるみが生み出された!

治安描写が一般
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