torumanさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

4.1

セピア色の世界が変わる時

今年の3月に急逝した青山真治監督の作品です。
バスジャック事件に巻き込まれ、唯一生き残った兄妹(宮崎将、宮崎あおい)とバス運転手(役所広司)のその後の道程を描いた作品てす。
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.8

デッドプールmeet 伊坂幸太郎?

伊坂幸太郎原作 殺し屋シリーズの1つ「マリア・ビートル』をハリウッドで映画化!
伊坂幸太郎は大好きで20冊近く読んでいます。
多くの伏線回収と軽妙なおかしみ溢れる
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グリーンバレット(2022年製作の映画)

3.7

『ベイビーわるきゅーれ』、『最強殺し屋伝説国岡 完全版』に引き続き鑑賞です。

今回は国岡の番外編で、殺し屋希望の女の子達が一人前の殺し屋になるまでの合宿が中心になります。
前作と同様にモキュメンタリ
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.2

IMAX愛全開作品

ネタバレ厳禁作品なので、ストーリーは書きません。
グラシネIMAXにて鑑賞です。

『ゲット・アウト』『アス』で一躍、ホラー・娯楽映画のトップランナーになったジョーダン・ピール監
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サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

3.9

「またね」「またね」

1986年の長崎、ブーメラン島のイルカを見るために、自転車で冒険にでた二人の少年の友情・家族との愛情を描いたひと夏の思い出が物語の中心となります。

作家として満足な仕事はでき
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裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

4.3

カール・テオドア・ドライヤー監督の1927年のサイレント映画です。
早稲田松竹にて『奇跡』と2本立て鑑賞です。

ジャンヌ・ダルクの異端審問裁判から火炙りの刑を描いています。

ほぼ、ジャンヌと異端審
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奇跡(1954年製作の映画)

4.6

カール・テオドア・ドライヤー監督の映画史に残る名作です。
その昔、岩波ホールで鑑賞して"観た"という記憶だけ残っている作品。
デジタルリマスター版を早稲田松竹にて鑑賞です。

キリストの異なる宗派を信
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サタンタンゴ(1994年製作の映画)

4.4

映画の鑑賞体験を超えた438分

ギックリ腰・夏のイベントのキャンセルで、今年はまるっと時間が空いたお盆休み。
このタイミングがない限り観ることのなかった作品でした。

ハンガリーを代表する巨匠タル・
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戦争のはらわた(1977年製作の映画)

4.0

バイオレンスの巨匠サム・ペキンパー監督のドイツ軍視点から描いた異色の戦争映画です。

原題となるcloss of iron 十字勲章を得ようとする貴族出身の上官と叩き上げの老兵士(ジェームズ・コバーン
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エイリアン/ディレクターズ・カット(1979年製作の映画)

4.4

映画史に残る究極の映像世界

公開当時に鑑賞、ディレクターズカット版は初めてです。

エイリアンシリーズほど、数多くの名監督を生んだ作品も珍しい。(打率10割!)
各作品がエイリアンという題材だけを残
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灼熱の魂 デジタル・リマスター版(2010年製作の映画)

4.0

1 +1 = 1

現在、ハリウッドで活躍し、最もアーティスティックな作品を撮り続けるドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のカナダ時代の作品です。
デジタルリマスター版上映に合わせて、初映画館鑑賞しました。

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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(1984年製作の映画)

4.5

昔々アメリカでは…。

少年ギャングのヌードルス(ロバート・デ・ニーロ)とマックス(ジェームズ・ウッズ)を中心とする5人の少年達と女優志望のデボラ(少女時代はジェニファー・コネリー)の1920年から4
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プアン/友だちと呼ばせて(2021年製作の映画)

3.9

『バッドジーニアス 危険な天才たち』を大ヒットさせたナタウット・プーンピリヤ監督と、ウォン・カーウァイがタッグをくんだロードムービーです。
監督の自伝的作品でもあります。

ニューヨークでバーを経営す
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ミッドナイトクロス(1981年製作の映画)

4.0

「良い悲鳴だ…。」

ヒッチコックの信奉者で、映像の魔術師ブライアン・デ・パルマ監督のサスペンス映画です。

映画の音響効果マン(ジョン・トラボルタ)とコールガール(ナンシー・アレン)が大統領候補暗殺
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バリー・リンドン(1975年製作の映画)

4.1


絵画が3時間動き続ける奇跡

スタンリー・キューブリックが『時計仕掛けのオレンジ』の直後に撮影した作品です。
18世紀、田舎育ちのバリー・リンドンが、恋敵を決闘で殺し〜警察から逃げた挙句〜イギリス軍
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ブリキの太鼓(1979年製作の映画)

4.1

奇妙でグロテスクなイメージが溢れた大人の寓話

1979年のカンヌ映画祭で『地獄の黙示録』と初のダブル受賞となった作品です。
ちなみに、この作品は原作もあり、原作者のギュンター・グラスはノーベル文学賞
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レイジング・ブル(1980年製作の映画)

4.3

マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ主演の実在するプロボクサー、ジェイク・ラモッタの半生を描いた作品です。

冒頭の「カヴァレリア・ルスティカーナ 」に合わせて踊っているかのようなデ・ニー
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脱出(1972年製作の映画)

4.0

ダム建設で沈みゆく運命の寒村に、カヌーで川下りに来た4人の男の悪夢を描いたジョン・ブアマン監督作品

カヌー下りにきた4人の仲間、リーダーのルイス(バート・レイノルズ)、エド(ジョン・ボイト)、ボビー
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太陽の帝国(1987年製作の映画)

4.1

スティーヴン・スピルバーグが第二次世界大戦下の上海を舞台に、イギリス人少年の苦難と成長を描いた人間ドラマです。

主役の少年ジムは、オーディションで選ばれた、若きクリスチャン・ベイル‼️が演じています
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ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

4.0

デヴィッド・リンチらしくないハートウォーミングな良作です。

冒頭のアンジェロ・バダラメンティの美しい音楽が流れる冒頭は、星空の美しさも相まって不穏な感じがします。
(リンチですから😅)
しかし、それ
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明日に向って撃て!(1969年製作の映画)

4.4

西部劇という古い枠組みの中で、それに捉れず自由でありたい若者の青春を描いたアメリカン・ニューシネマの傑作です。

西部時代後期、銀行強盗で手配書でも名を馳せているブッチ・キャシデイ(ポール・ニューマン
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ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)

5.0

世界に誇る日本映画の粋

1980年東京タワーの下に突如ドームテント小屋が出現。🗼⛺️
テント小屋の名はシネマプラセット。
映画『ツィゴイネルワイゼン』を上映するために設営した施設でした。
画期的な上
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グラン・ブルー完全版 -デジタル・レストア・バージョン-(1988年製作の映画)

4.3

リュック・ベッソン作品で最も好きな作品。
フリーダイビングという異色のスポーツ競技、それを通してのライバル同士の友情、男と女そしてイルカ(海)の三角関係、海の見せるさまざまな顔と多面的な魅力に溢れた作
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マルケータ・ラザロヴァー(1967年製作の映画)

4.5

まるでフィルム自体に生命が宿っているかのような作品でした。

チェコのジャーナリストの評価調査では歴代映画NO1。
監督のアンドレイ・ルブリョフは、アンドレイ・タルコフスキーや黒沢明と並び評される映像
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

3.6

MCUは全て観賞済みなので、予習・復習せずに観賞しました。

今回期待しているのは、タイカ・ワイティティ 監督のソーと、実写としてのジェームズ・ガン監督創作のガーディアンズとの共演です。
ちょっと危な
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.8

人間の嫌な部分を描き続ける吉田恵輔監督作品です。

飲み会で出会った、いい人だけど不器用な田母神(ムロツヨシ)とYouTubeの人気が出ないゆりちゃん(岸井ゆきの)が2人で再生回数UPに頑張っていく、
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.9

ヨアキム・トリアー監督のノルウェーを舞台とした、ダーク・ロマンティック・コメディ😅(wik参照)です。
叔父さんは、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』で知られるラース・フォン・トリアー監督です。
鬱映画で
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.0

PTA(ポール・トーマス・アンダーソン)監督の70年代を舞台にした恋愛・青春物語です。
最近の重厚な語り口の作品と違い、軽やかで甘酸っぱい青春ものになっています。

子役でもある高校生ゲイリーが写真撮
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エルヴィス(2022年製作の映画)

4.0

エルヴィス・プレスリーは世代的に思い入れが全くなく、曲を幾つが知っているが、ラスベガスで歌うエンターティナーレベルの認識でした💦
バズ・ラーマンの魔法の様な映像効果で語られるこの作品でそのイメージは大
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キンスキー、我が最愛の敵(1999年製作の映画)

3.6

少し前にレビューした『アギーレ/神の怒り』を撮ったヴェルナー・ヘルツォーク監督とクラウス・キンスキーの最狂コンビはその後5作品を撮る事になります。
この2人の凄まじいエネルギーを感じとれるドキュメンタ
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さらば、わが愛 覇王別姫(1993年製作の映画)

4.2

映画上映権が切れて、今後は映画館で観られなくなるとの情報を聞き急遽観賞です。
約30年前の作品ですが、カンヌのパルムドールを初めとする各国の映画賞を総なめにしたチェン・カイコー監督作品です。
1920
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.9

是枝裕和監督最新作です。
前回のフランス映画🇫🇷に引き続き、今回は韓国映画🇰🇷です。

韓国ではベビーバンクと呼ばれている赤ちゃんポスト、2012年の養子縁組特例法により利用が激増している。
とある事
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アギーレ/神の怒り(1972年製作の映画)

4.1

特集上映「ヘルツォークは80歳になる」にて鑑賞

映画史に燦然と輝くヴェルナー・ヘルツォーク監督と怪優クラウス・キンスキーコンビのニュー・ジャーマン・シネマの1作です。
タイム誌の歴代映画100選にも
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ニューオーダー(2020年製作の映画)

4.0

言葉を失う衝撃。
ドキュメンタリーのようなリアルさを持ったディストピア映画です。

舞台はメキシコ
富裕層家庭での結婚式の平和な光景。
緑色の水道水…。
徐々に静かに不穏な空気が忍び寄ってきます。
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ライトスタッフ(1983年製作の映画)

4.5

Who is best pilot?
午前十時の映画祭にて、公開当時より2度目の鑑賞です。
原作はトム・ウルフのベストセラーのドキュメンタリーです。

舞台は1950年代のアメリカエドワーズ空軍基地
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.5

前作のリスペクト100%の冒頭からトップガンの世界へ!

トップガン世代ど真ん中ですが、当時作品に対しては割と冷静だったと思います。
(ストーリーは置いといて、素晴らしい音響・映像、そしてちょっと気恥
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