torumanさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.1

DCEU×BTTF⁉︎

海外試写での前評判の高さから、スルー案件から急遽鑑賞しました。

これは面白い!!!
予想を超えた楽しさでした。

この功績は、エズラ・ミラーにあり。
最早食傷気味のマルチバ
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波紋(2023年製作の映画)

3.8

荻上直子監督の絶望エンターテインメント

義理の父の介護を淡々と行う依子。
震災・原発事故から放射能を恐れて夫が失踪。

心の平穏を求めて新興宗教に入信する依子。
庭が枯山水に変わり…
隣人やパート先
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怪物(2023年製作の映画)

4.1

是枝裕和× 坂元裕二

是枝裕和と坂元裕二の対等なタッグ作品だと思いました。
今回、テーマと脚本という器は坂元脚本にお任せして、大きく変更する事なく、是枝監督は俳優への演出に集中したようです。

役者
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.3

11歳の時、将来は何をしていると思った?

観た後にじわりとくる余韻。
これがデビュー作のシャーロット・ウェルズ監督。
新人監督とは思えない緻密で、映画らしい豊かさを持ち合わせた作品です。
今年一の傑
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帰れない山(2022年製作の映画)

4.1

イタリアのモンテ・ローザ山麓を舞台にした、2人の少年の長年に渡る友情物語。

都会育ちの少年ピエトロは、両親と山麓の村で夏休みの休暇を過ごし、村の少年ブルーノと親交を深めます。

ここから観客は、2人
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AIR/エア(2023年製作の映画)

3.9

バスケット部門ではジリ貧だったNIKEのマイケル・ジョーダン獲得劇を、マット・デイモンとベン・アフレックコンビでフットワーク軽く描いた快作。

冒頭の「Money for Nothing」から気持ちが
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.3

「ケイト・ブランシェット」オンステージ

スクリーンには神の如き暴君の如き、天才指揮者リディア・ターがいました。

ドイツ語・アメリカ英語をマスターし、本物のオーケストラで指揮をする。
ブランシェット
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EO イーオー(2022年製作の映画)

3.9

ロバの目に映る記憶と人々の万華鏡

ロベール・ブレッソン監督の『バルタザールどこへ行く』に触発されたイエジー・スコリモフスキ監督作品。
知らない監督でしたが、カンヌ・ベルリン・ベネチア三冠監督です。
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.3

IMAX3Dで鑑賞。
最高の内容・最高のラストでした。
既にガーディアンズロスです。

根明のワイティティ監督の『ソー・ラブ&サンダー』でのガーディアンズも生き生きとしてましたが、やっぱりガン監督が1
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私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

4.0

「私、オルガ・ヘプナロヴァーはお前たちに死刑を宣告する」

オルガの引き起こした悲劇と、それに至る迄の彼女を描いた実話ベースの作品です。

モノクロ映像が素晴らしいです。
アナログ的ではない、カラーの
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パリタクシー(2022年製作の映画)

4.0

"一期一会"の奇跡

不愛想なパリのタクシー運転手シャルルとお客として乗ってきた92歳のマドレーヌ 。
住み慣れた高級住宅から老人ホーム入所までのパリの端から端までの道程。
そこまでの"寄り道"で2人
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.9

『ボーダー 二つの世界』で独特な世界(衝撃の世界)を届けてきた鬼才アリ・アッバシ監督作品の3作目です。

イラン史上最も有名な連続殺人犯サイード・ハナイを描いた、実話を元にした作品です。

冒頭では、
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トリとロキタ(2022年製作の映画)

4.1

公開する作品が賞を必ず獲得する"カンヌに愛された兄弟"ダルデンヌ兄弟監督のカンヌ75周年記念大賞受賞作品

『ロゼッタ』『息子のまなざし』『その手に触れるまで』に続く4作目の鑑賞となります。

トリと
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ツィゴイネルワイゼン 4K デジタル完全修復版(1980年製作の映画)

5.0

4Kリマスターの上映ということで、約40年ぶりの劇場鑑賞をしました。
既にレビュー済みの作品なので、今回は映像についてのみのレビューです。

当時のフィルム映像を生かしたリマスターなので、はっきりくっ
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.1

『レクイエム・フォー・ドリーム』『レスラー』『ブラック・スワン』の鬼才ダーレン・アロノフスキー監督作品
まるで鯨のような太った容貌の主人公チャリーの最期の5日間を描きます。

スクリーンに映し出される
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The Son/息子(2022年製作の映画)

4.0

『ファーザー』のフロリアン・ゼレール監督"家族3部作”の2作目にあたる衝撃の家族ドラマです。
自分の戯曲の映画化になります。

若い妻と息子と幸福な日々を過ごしていた弁護士のピーターは、前妻ケイトから
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セールスマン(1969年製作の映画)

3.9

1960年代後半のアメリカ。
1冊約5万円の豪華聖書を売り歩くセールスマンたちを描くドキュメンタリー映画。
アルバート&デビッド・メイズルス兄弟監督の代表作です。

聖書販売会社「ミッドアメリカン・バ
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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

4.2

ケリー・ライカートという孤高の作家と、そのミューズであるミシェル・ウィリアムズの作品です。

ライカート監督は4作目の鑑賞になりますが、作家としての表現軸が全くブレていません。
ストーリー・脚本・台詞
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未知との遭遇 ファイナル・カット版(2002年製作の映画)

4.2

We are not alone

『フェイブルマンズ』を観て、いの一番で観返したくなった作品です。

砂漠に現れた第二次世界大戦の飛行機群やタンカー船、インドで空から降ってきた音、各国でのUFOの目
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.8

マルチバースとは、
今の自分とは違う自分がいる平行世界。
家事と仕事にバタバタ、確定申告でギリギリのエヴリンが、マルチバースの自分を使って世界の滅亡を救う!

愛おしい珍作『スイス・アーミー・マン』を
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.0

最近よくある自伝と映画の思いに関するジャンル映画ですが、この作品は良い意味で裏切られました。

赤裸々に家族を語るとても私的な作品。
スピルバーグ得意のダイナミズム溢れる映像は、物語の進行が進むにつれ
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1900年(1976年製作の映画)

4.6

1901年、同じ日に生まれた地主と小作人の息子を軸に、波乱に満ちた時代を綴った、ベルナルド・ベルトリッチ監督の壮大なドラマです。

春夏秋冬でエピソードが分かれています。
主人公たちの幼少時代は夏、大
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ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

3.9

『エンパイア・オブ・ライト』鑑賞前に、オリヴィア・コールマンの演技を観たくて選んだ作品です。

女優マギー・ジレンホールの初監督作品。
制作と脚本も担当し、脚本はヴェネツィア国際映画祭では脚本賞を受賞
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.9

「暗闇の中に光を見出す」

サム・メンデス監督が描く、80年代初頭の英国の映画館を舞台にした人生模様

初老の女性ヒラリー(オリヴィア・コールマン )は、イギリスの海辺に立つ「エンパイア劇場」のマネー
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別れる決心(2022年製作の映画)

4.0

『オールド・ボーイ』『お嬢さん』のパク・チャヌク監督の衝撃ドラマ

へジュンは史上最年少で警部に昇格した優秀な警察官で、現在は妻と遠距離生活中。
山で転落死した男の中国人の妻ソレの取り調べを進めるうち
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.8

『君の名前で僕を呼んで』『サスペリア』のルカ・グァダニーノ監督とティモシー・シャラメが再タッグを組み、カニバリズムを背景にした青春ロードムービーです。

題材を考えるとティーンエイジャー向けを連想しま
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バビロン(2021年製作の映画)

4.2

壮大なビジュアルで描く、ハリウッドの諸行無常物語

傑作を連打しているデイミアン・チャゼル監督の最新作です。

大スターのブラッド・ピット、駆け出し女優マーゴット・ロビー、アシスタントのディエゴ・カル
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すべてうまくいきますように(2021年製作の映画)

3.9

フランソワ・オゾン監督が、『スイミング・プール』の脚本家の故エマニュエル・ベルンエイムの自伝的小説を映画化。
父親の尊厳死をめぐる家族の悲喜交々を描く。

芸術を愛し人生を楽しんでいた父が、脳卒中で倒
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.0

1930年に映画化された名作の、ドイツ版でのリメイクです。
ドイツ視点のこの作品が、初めて自国で映像化されました。

壮絶な映像に圧倒されます。

冒頭から目が釘付けです。
ガラスについた霜?人が彫ら
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バスターのバラード(2018年製作の映画)

3.9

コーエン兄弟の死と土にまみれた西部劇アンソロジー
6話編成で各話20〜30分からなる短編です。

以下、各6話の説明です。
ストーリーのネタバレはしてませんが、気になる方はスルーして下さい。

①バス
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LOU ルー(2022年製作の映画)

3.4

Netflixのアクション作品を観たくて、マッチ率98%の作品を選んでみました。

『アイ・トーニャ』でハーディングの毒親を怪演してオスカー受賞のアリソン・ジャネイ主演作です。

冒頭好調です。
ミス
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ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)

4.5

5時間11分からなるイングマール・ベルイマンの集大成。

少年アレクサンデルの目を通したエクダール一家の2年間のドラマです。
アレクサンデルの父オスカルを中心に劇場を経営し豊かな生活を送っていたが、オ
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.2

マーティン・マクドナー監督が贈る『スリー・ビルボード』に続く衝撃作品。

アイルランドのイニシェリン島。
住民全員が顔見知りの島で暮らすパードリックは、長年の友人コルムから突然、絶交を言い渡されてしま
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.0

モリコーネに触れてきた人は、思い出と共に再び感動体験を。
モリコーネに馴染みのない人は、これから素晴らしい作品に出会える入口に。

今作品を観て、今まで観てきた作品を色々思い起こす事ができました。
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.8

『ライトハウス』のロバート・エガース監督が贈る、美しい風景に彩られた禍々しきバイキング復讐劇

バイキングの屈強な戦士に成長した彼は、奴隷に成りすましてアイスランドの農場に忍び込む…

アレクサンダー
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.7

『ナイブズ・アウト』の続編。
続投は、監督・脚本のライアン・ジョンソンと主演ダニエル・クレイグ演じるブランです。
アナ・デ・アルマスは残念🥲

前作は、古風な邸宅でのアガサ・クリスティー風味の推理探偵
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