moonさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)

3.3

東京から帰ってきた私と、東京に強烈な憧れを抱く友人が、クラス1の人気者だったイケメンに会いに行く話。境遇が違うので共感はできなかったが、落ちぶれてどうでも良い男と寝る門脇麦ちゃんが良かった。なんで邦画>>続きを読む

青い青い海(1935年製作の映画)

4.0

男二人が流れ着いた島、キラキラと輝く海辺で生まれた三角関係。『国境の街』と打って変わって、可愛らしい恋愛映画だった。登場人物全員ピュアかよ。胴上げの無駄な激しさと試着ごり押しじじいに笑った

国境の町(1933年製作の映画)

3.7

激しい爆撃シーンの迫力もさることながら、「もうチェッカーをする相手がいない」と怒りながら嘆くじいさんが心に残った。シリアスな内容なのに冒頭で馬が喋り出すアンバランスさがまた絶妙

オオカミの家(2018年製作の映画)

3.9

「お前たちも世話してやろうか?」

内容云々よりも凄まじく手の込んだ表現手法にずっとすげー…と圧倒されて終わった。ずっとテープと絵の具がミチミチいってる、音響もなかなか不気味。シュヴァンクマイエルみが
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(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

美術館建設予定の土地から発掘されたフィルムを修復したもの…という設定に完全に騙されたチョロい客は私です。チリの歴史ががっつり絡んでいるようで、これは調べてからまた見たいと思った。生首2つリードに繋げて>>続きを読む

帽子箱を持った少女(1927年製作の映画)

4.0

ソフトもバカ高騰してるし見れる機会がなかったバルネットがヴェーラでかかると知って大興奮。ずっと見たいと思ってた作品をスクリーンで見れるとは思ってなかった。宝くじ付き国債のPR映画。

サイレント映画久
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劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)(2023年製作の映画)

3.5

シティハンター初心者なので前半のもっこり大会と後半のシリアス度合いの落差に相変わらずクラクラしそうになるが、前作の映画版よりは全然楽しめた。ルパンのカメオ出演は分かるが、なんでうちのタマ?あと多分鴨だ>>続きを読む

ほつれる(2023年製作の映画)

3.8

2人の男の間をふらふらと漂流していた綿子、ある日そのうちの一人を事故で亡くしたことでバランスが狂っていく…
淡々と言葉で追い詰めていくあの旦那のいやらしいリアリティよ。なにより一瞬のキスシーンがドキッ
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.2

前作と違い舞台がずっと変わらないのもあるが、"ウェスらしさ"みたいな、様式美を映画館に確認しにいくだけになってしまったような気がした。そりゃ作り込まれた美術と構図は美しいんだけど、今回はそこの枠から出>>続きを読む

The Simple-Minded Murderer(英題)(1982年製作の映画)

4.1

母親を亡くした知恵遅れのスヴェンは、地元の権力者の元で働くも家畜同然の扱いを受ける。ある家族に救われるが、権力者からの嫌がらせが日に日に増し、遂には全財産奪われてしまう…ネズミすら殺せなかったスヴェン>>続きを読む

マルコム/爆笑科学少年(1986年製作の映画)

3.9

物作りの才能を持っている知的障害の男性が職場を解雇され、紆余曲折あり、銀行強盗でその才能を発揮するお話。ポップにコメディ調に描いているので楽しい映画だが、知的障害者、前科者、職を失った女性など、枠から>>続きを読む

アル中女の肖像(1979年製作の映画)

4.0

片道切符でベルリンに来た女の飲んだくれ旅行記。色鮮やかな服を着こなし酒場を転々とするも、できた友達は浮浪者の老女だけ。グラスを割り、窓ガラスには水をぶっかける。追い出され続けた女が行き着く先は…こんな>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.9

全てが完璧で美しくバランスがとれてる世界なんてこの世のどこにもないんだよね。それでも、あまりにも偏りすぎている今の世界を少しでもよくするためにどうするか…というメッセージを感じた。物凄く女性向けなルッ>>続きを読む

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

3.8

シャンテスクリーン1、無音シーンで空調カラカラし出して地獄だった。早くどうにかしてくれ

シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

4.0

ブラジルの貧民街で育った少年たちがギャングとして成長、派閥に溝ができていく様を描く。子供が子供を支配し、平気で撃ち殺す。狂気しか呼ばない泥沼の抗争の中を、武器ではなくカメラを手にしたブスカペの視点でス>>続きを読む

2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

3.8

保守的なベネディクト16世と革新派のフランシスコがただただ会話する一本。時代が変わると考え方も変わって当たり前。世代交代の時に必要なのは武器ではなく、相手を知ること、対話なのだ。サッカー好きのフランシ>>続きを読む

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

3.6

エドワードヤンがこんな煩い映画を撮るんだという驚き。登場人物が多くて覚えるのが大変だけど、昭和のトレンディドラマのような質感で繰り広げられる若者たちの掛け合い、葛藤、コミュニケーションは何故だか飽きな>>続きを読む

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.0

移民として異国でコミュニティを築く大変さ、二世の苦悩、親の願いと自分の夢、住む世界が全く違う二人の恋を水と火で表現するお洒落さ…火の種族はアジア系を指してることが端々の描写でガッツリ分かるんだけど、監>>続きを読む

カールじいさんのデート(2023年製作の映画)

3.5

ダグの表情、目線、身体、尻尾の動き、言葉以外のところ全てで感情を表す技術の高さ。歳をとってもデート前はわくわくドキドキできる、そんなテーマもほっこりして良かった

さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.0

京劇の劇団で育った二人。厳しすぎる稽古を経てトップスターにまで上り詰めたものの身体の芯までくれ虞姫役が染み付いている蝶衣と、普通の生活を望む段小との間で溝ができていき、やがて中国の激動の歴史に飲み込ま>>続きを読む

マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

4.1

爆発で始まり爆発で終わる、これぞ自立した女の映画では?あまりに短い結婚生活を取り戻すため、したたかに、着実に自分のキャリアを築き人生を前に進めるマリアの生き様が、あの不条理なラストまで含めてかっこいい>>続きを読む

天使の影(1976年製作の映画)

3.5

詩のような台詞と、見ていて辛くなる男女の関係、映画全体を包む冷たくて退廃的な雰囲気。娼婦として稼げるようになって身なりは豪華になるもの心に抱えた空虚さは変わらず、最後まで表情が死んでいたリリー。お父さ>>続きを読む

真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.9

父は自殺し、財産は全て奪われ、全てを失った中年男の手元に残ったのは型落ちのキャデラックだけ。運命の女性と出会ったのも束の間、理不尽が重なり刑務所にぶち込まれてしまう。
「子持ちよ」「作る手間が省けてい
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無垢の瞳(2022年製作の映画)

3.5

アリーチェ・ロルヴァケルの短編、カトリック系女学校を舞台に1つのケーキを巡って描かれる寓話的物語。ほんとに現代の作品???と思ってしまうほど古っぽい映像の質感と美術に、フェリーニ見てる感覚になった。可>>続きを読む

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.8

ビルのゲーツみたいなヨーロッパ企画お得意のループ設定を、素晴らしいロケーションと共に上手く映画に収めた一本。2分というのがまた絶妙で、それまでの記憶が担保されてるおかげで様々な人間模様が展開されていく>>続きを読む

To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

4.1

宝くじで当てた大金をアルコールに使い果たし、家も追い出され孤独なレスリー。息子の心に消えない傷を残した後悔をかき消すかのように飲み続け、大事な約束も守れず、周りが差し伸べる救いの手も振りほどいてしまう>>続きを読む

都市とモードのビデオノート(1989年製作の映画)

3.9

お洒落ファッションドキュメンタリーかと思ってたけどヴェンダースが山本耀司を撮るとこうなるのか。日本人、男性であるというアイデンティティを漆黒の素材で打ち消す。女性に対する眼差し、少しでも休んだら"死ん>>続きを読む