チエノスケさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.8

『ショーイング・アップ』は普通かな…って思ってたのに、なぜかこの監督気になってしまっている。で、デビュー作を見てみようと。


この映画のコンセプト「ロードの無いロード・ムービー、愛の無いラブ・ストー
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ザ・クロッシング(2021年製作の映画)

3.8

ガラスに描かれた油絵を少しずつ書きかえてアニメーションにした作品。内容は亡命をテーマにしたもの。色彩は鮮やかなんだが、なぜかその鮮やかさが、逆に重く暗いストーリーをより心沈ませるようにしているような気>>続きを読む

ショーイング・アップ(2022年製作の映画)

3.8

芸術家の日常を淡々と描いた作品。家族を心配したり、仕事や隣人にモヤモヤしたり、興味のない鳩の面倒を見ることになったり、その鳩に愛情が湧いてきたり。

正直なところ私も淡々と見終わったのだが、後味がいい
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一人っ子の国(2019年製作の映画)

4.4

地獄を見た。まるで戦争のドキュメンタリーを見た後のようだ。中国の一人っ子政策の影響を暴いたドキュメンタリー。

当時人口増加で中国の危機だったことはわかる。だが…頭がおかしくなるようなエピソードばっか
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.8

正直、普通だったらよっぽどじゃないと見ないタイプのジャケット。でも映画の情報収集していると、必ず出てくるこの作品。あまりにも出てくるから見てやろうと鑑賞。

面白かった😂

序盤、ノリについていけなさ
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ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

3.6

ストーリー的には普通だったけど、キャラクターは好きだった。ウェスアンダーソンの中に出てくる大人びた子どもが好きだ。そしてそれに対して子どもっぽい大人達も好きだ。

画面的には少しレトロでおしゃれだった
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アンソニーのハッピー・モーテル(1996年製作の映画)

3.5

ウェス・アンダーソンの初長編映画。
今で言うウェスアンダーソンっぽさはないが、意気込まずにすんなり見れるコメディ。全体的にゆるくて、めんどくさいキャラクターは健在で好き。

ウィルソン3兄弟が見れる。

桜桃の味(1997年製作の映画)

4.0

自分の自殺を手助けしてくれる相手を探す物語。

彼の作品はとてもリアル。作中俳優同士の会話で聞き取れないところを何度も聞き直したりだとか、すごい間だったり。セリフなのか、本当なのかわからなくなる。そん
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.8

配信で無料になるまで待っておこうと思ったのに、ここ最近の個人的なアンダーソン流行にやられて見てしまった。

ややこしー!また2度見た。戻し見を入れたら数知れず…。劇中劇とその裏側を描いた映画…。この時
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レオン 完全版(1994年製作の映画)

4.0

何年振りに見ただろう。

至ってシンプルで無理のないストーリー。レオンに人間らしさが蘇ってくる感じが静かで素敵。
レオンがマチルダを抱き抱えたときの足元のアップが好き。
ゲイリー・オールドマンは何を見
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.4

ウェスアンダーソンばかり見てたら、やっぱりもう一回これを見たくなった。

昔の彼の作品もいいなーと思い始めていたが、改めてこの作品もこれはこれで進化したウェスアンダーソンとして好きだ。

ポップでパス
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泥の河(1981年製作の映画)

3.8

高度成長期のおじさんと言えば、食堂に来ていたようなデリカシーのないイメージがありまして…。(本当勝手なイメージですいません💦)のぶおのお父さんが人の気持ちを察する、できる男、お父さんなのがすごく救いで>>続きを読む

アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)

3.5

高齢者差別をテーマにした作品。

1973年に制作され、あまりに風刺がきいている為、未発表にされていたらしい。

とはいえ、ラストは影響力のある若いうちに積極的に行動しようと前向きなメッセージ。

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ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)

4.0

面白かった覚えはあるが、しっかりと思い出せなかったので、もう一度見たいと思っていた作品。

タランティーノ作品の中でもバイオレンス少なめ。でもイライラしてすぐ撃つあの感じ、日本人の私からしたら笑けてく
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ファンタスティック Mr.FOX(2009年製作の映画)

3.8

うん。かわいい。
毛が揺れるのかわいい。
ストップモーションは見てるだけで楽しい。

バシット・バッドってスポーツ、ルール全然シンプルじゃないし、ジタバタしてるの笑えた。
キツネ時間、めんどくさい。
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ミスト(2007年製作の映画)

4.2

マジかい。ラスト…。
救いなし。

ミストの中の正体が驚きなのかと思ってたら、そうきたか。

天才マックスの世界(1998年製作の映画)

4.0

世をわかっているようで、バリバリの10代の思考を持ちつつ、素晴らしい才能が残念な主人公マックス。めんどくさいけど愛しい。個人的には結構好きなタイプの人間。

『ダージリン急行』と同じく、なんか好きだな
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ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.0

こんな映画やったんかい。何も知らず鑑賞。朝6時から見る映画じゃなかった💧みんなが起きてきたので中断。改めて1人のときに見終わった。

カルト宗教の話。

結局みんなのためとか汚れのない世界とかなんとか
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ダージリン急行(2007年製作の映画)

4.0

まず映像。ウェス・アンダーソンの近年の作品よりもオシャレ具合が少し朗らかというか、いい意味で力が抜けているというか、ストーリーの人間味溢れる感じと重なってすごくよかった。そうは言ってもオシャレなんだが>>続きを読む

スカーフェイス(1983年製作の映画)

4.0

同じマフィアでも全くタイプの違うアルパチーノ。そりゃゴッドファーザーの方が紳士でかっこよかったが、こっちの血の気が多すぎるアルパチーノのも見もの。

トニーみたいな人が銃を持って歩いてると思うだけで恐
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蛇イチゴ(2003年製作の映画)

3.8

(一度目の感想)
『ゆれる』がよかったもので。
もうかなり上位にあがってきた作品。なんだこれ。デビュー作!?
白黒で咀嚼音だけになるシーンやラストの蛇イチゴに蟻が歩いているシーンは効果がありすぎて、素
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ゴッドファーザー(最終章):マイケル・コルレオーネの最期(2020年製作の映画)

4.8

いや〜面白かった。 かっこいいだけではないマフィアの苦悩とあがき。終始哀しい物語だった。Ⅲのラストとは違っていた。孤独で生きているこっちの方が寂しく感じた。

途中まではⅡのマイケルのピリピリした感じ
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

4.4

昔観たはずなのにⅡとⅢの記憶が曖昧だったのだが、今の方が受けた印象も強く、面白さが格段に上がっていた。彼らの心情を理解できるように私も少しは大人になったということだろうか。
ゼロからマフィアにのし上が
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.2

若い頃観たときより格段に面白かったし、よくわかった。
ストーリーは勿論だが、やはり名作と言われるだけ演出が気が利いてる。特に最後の洗礼式と裏切り者達を始末していくシーンが交互に流れるところ好きすぎる。
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中村屋酒店の兄弟(2019年製作の映画)

4.0

酒屋を継いだ兄と東京に出た弟。ありきたりな話っぽいけど、兄弟が歪みあってないところが結構新鮮だった。それでもちゃんと物語になってて、人間味があって面白かった。
セリフは少なめで微妙な空気で進んでいく感
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ブラックサン(2023年製作の映画)

3.0

前日譚だとも知らずに、なんとなくで見た。宗教系のミステリーかと思ってたら、ホラー寄りだった。
でもその割にそんなに怖い要素はなく、ストーリーもありきたりで、普通に観終わった。特に感情揺さぶられず。
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クレイジークルーズ(2023年製作の映画)

3.4

期待していたほどではなかった。面白くなくもなかったけど、特別面白くもなかった。
出てくるキャラがよかったのと、宮崎あおいと吉沢亮の見栄えで楽しめたような感じ。目にはとてもよかった。

半世界(2018年製作の映画)

3.5

吾郎ちゃん、いい演技するじゃないか。吾郎ちゃん演じる主人公が、マイペースな吾郎ちゃんと重なってしまったけど💧

普通の日常を切り取ったような作品。広い世界を見てきた人物、田舎の中しかしらない人物、どち
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.5

『シン・ゴジラ』を映画館で観なかったことを後悔したから、今回こそは。

ゴジラ、かっこよすぎ。これに尽きる。

めちゃくちゃに街を壊してもやられている姿は可哀想にも見える、そして痺れるほどかっこいいの
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.6

聴覚障害を持つプロボクサーの物語。
ただ暑苦しい感じは全くなく、むしろとても静かな物語だった。ケイコは耳が不自由なためほとんど言葉を発しない。なので、変化していく葛藤や憤りの表現は岸井ゆきのの実力を見
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エゴイスト(2023年製作の映画)

3.6

この作品はゲイ同士の恋愛の話ではあるが、根本的には関係なく愛の話。
ただ私には見返りのなしの愛が素晴らしいと思ったり、やっぱりエゴだよなと思ったり、終始思いが変わった。
結局は相手がよければ愛、よくな
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エッシャー通りの赤いポスト(2020年製作の映画)

3.2

どっぷりとは入り込めなかったが、園子温の原点に戻ったような、彼らしい、画面からパワーが溢れ散らかしている作品。本当にワークショップで集まった新人さんで作り上げたらしい。それがこの作品のメッセージと重な>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.8

とにかく俳優さんの演技が素晴らしかった。特にブレンダン・フレイザーとホン・チャウ。2人とも目の演技がすごい。ホン・チャウは引き込まれるほど魅力的だった。

小説『白鯨』もキリストにも詳しくないので、知
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