ベンジャミンサムナーさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ベンジャミンサムナー

ベンジャミンサムナー

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ハウス・バウンド(2014年製作の映画)

2.5

 『ミーガン』の監督のデビュー作だけど、この時点で人形ホラー的な要素がある。

 あと、序盤が冗長なところも『ミーガン』に引き継がれてる。

 ヒロインが実家で起こる怪奇現象の謎を追う話だけど、母親は
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わたしの幸せな結婚(2023年製作の映画)

2.5

 アニメ版を観た時も思ってたけど、美世と清霞が政略結婚から愛情を育んでいく話と、異形だの異能といった設定がそこまで噛み合っていない。

 人間に危害を加える″異形″を祓うために″異能″を持つ人たちがい
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

3.5

 タートルズってただでさえ主人公が4人いるのに、スーパーフライとその一味だったり、ミュータントを軍事利用しようとするマッドサイエンティストだったりと、一度に出てくるキャラの数が多くて一人一人の印象が薄>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.5

 宣伝では特に言ってなかったけど、これで完結…なのか!?

 このシリーズは鈴木清順の映画に影響を受けてると思ってたが、リナ・サワヤマが「○時に鈴木氏と会合」的な台詞を言ってたのはやはり意識してるから
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アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

2.5

 「地方都市を舞台にした、停滞した時間とそこからの脱却」はまさに″秩父三部作″に連なる岡田麿里らしい題材。

 だが、秩父三部作はあくまで4、5人くらいの10代の男女間で物語が展開してたが、本作は『漂
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EO イーオー(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

 ロバのEOの視点から人間の愚かさを描くが、トラックの運ちゃんとイザベル・ユペールのくだりはEOの視点から逸脱しててそこはどうなんだ?

 あと、当然ながら撮影で動物に危害を加えられない事が縛りになっ
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.5

 『第9地区』や『エリジウム』、『チャッピー』等の一風変わったSF映画を撮ってきたニール・ブロムカンプ監督が、王道スポ根映画に挑む!

 まず、「『グランツーリスモ』のゲーマーがプロのレーサーになる」
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野獣の青春(1963年製作の映画)

3.0

 序盤の、防音のマジックミラー越しにクラブの様子を無音で映す場面は良かったけど、『東京流れ者』や『殺しの烙印』の後に観ると″清順美学″の要素がやや中途半端に感じる。

東京流れ者(1966年製作の映画)

3.5

 『ラ・ラ・ランド』に影響を与えた作品と言われてるけど、サイケデリックな空間での殺し合いは『ジョン・ウィック』シリーズにも影響を与えてると思う。

 渡哲也のスーツがヤクザらしからぬ爽やかな水色だった
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赦し(2022年製作の映画)

3.0

 ポスターに写ってる松浦りょうの存在感とMEGUMIの演技は良かったが、殺人事件から7年ぐらい経って初めて犯行動機が明らかになる展開は無理がありすぎる。 

ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

3.5

 井筒監督の『ヒーローショー』を彷彿とさせる。

 あの白人女性達も、一人ではあんな凶行には走らないだろう。
 偏った思想の人達が集まると歯止めが効かなくなることを、有色人種や多様性の愚痴を言い合って
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ダークグラス(2021年製作の映画)

3.0

 ダリオ・アルジェントの新作。
ポスターが『ゼイリブ』じゃん!

 ヒロインの特性(『フェノミナ』では虫と交信できる能力、本作は盲目)がそれほど作劇に活かされてないのは相変わらず。

 ラストの殺人鬼
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オオカミ狩り(2022年製作の映画)

3.0

 「今年一グロい映画!」という触れ込みだったが、2.5tという血糊の量に対して人体破壊描写がやや物足りなく感じた。

 中盤から出てくる『バイオハザード』のタイラントみたいなヤツは、足音のSEが見た目
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

 タイトルカット。街の灯りが蜘蛛の巣状に灯っている俯瞰ショットで、イランの社会自体が歪んでいる事を端的に表している。

 最後にサイードが絞首刑にかけられるのも、彼自身もまた蜘蛛の糸に絡め取られた被害
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.0

 ウェス・アンダーソンお馴染みの″ジオラマのような画作り″は健在だが、前作の『フレンチディスパッチ』辺りから、ドラマを描くことよりも″作品そのものをジオラマ化″する傾向に寄り始めている。

 『フレン
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ホーンテッドマンション(2003年製作の映画)

2.5

 キャラクターもダンジョンとしてのマンションもパッとしない。

 コメディとしてもホラーとしても中途半端。

エゴイスト(2023年製作の映画)

4.0

 同性愛に関する映画というよりも、ある意味でヒッチコックの『めまい』の裏返しのような内容になっている。

 『めまい』では主人公がヒロインに亡き妻を投影して一方的に搾取する構図のおぞましさを描いていた
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

2.5

 今年の夏休み映画のシメとして3D吹き替えで鑑賞。
 
 後半からはメグ以外の深海生物もワラワラ出てきて愉快になってくるけど(それでも捕食シーンは物足りないが)、前半の『ダイ・ハード』みたいなテロリス
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

3.5

 この主人公、中々に身につまされる。

 元映画好きで、映画の主人公になり切って追い込まれてる(というか自分から逃げ出してる)状況を「面白くなってきやがった…」とポジティブに捉え、自己陶酔するところと
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ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

3.0

 イギリスにもトーカイテイオーみたいな復活劇を果たした競走馬がいたんだな。

 途中でブエナビスタって馬が出てくるけど、あの日本の最強牝馬と同名の馬もイギリスにいたんだな。

 内容は世界仰天ニュース
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バナナ・スプリッツ・ホラー(2019年製作の映画)

2.5

 子供向け番組のAIマスコットが暴走する話だけど、暴走する前も後もマスコットがほとんど喋らないのが致命的すぎる。

 こういうのは、フレディ・クルーガーやチャッキーみたいにハイテンションの悪ノリ全開で
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蘇える金狼(1979年製作の映画)

2.5

 この内容で131分は長い!
100分くらいで十分でしょ。

 千葉真一の無駄遣い。

 松田優作のライダースーツ姿めっちゃ格好いいからもっと観たかった。

 成田三樹夫の「金子がねえ↑↑」が好き。

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

2.5

 例えば、アメリカが舞台のスクールシューティングのトラウマを抱えた学生の話ならともかく、日本で銃を用いたバスジャック事件のトラウマを抱えた子供の話されても設定が特殊すぎてピンとこない。

 それに、あ
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SAND LAND(2023年製作の映画)

2.5

 「冒険活劇として、いまいちパッとしないなあ」という原作を読んだ時と同じ印象だった。

 まず、国王が隠蔽してる世界の真相やらラオの過去やらを、冒険の中でその痕跡を発見していくというよりも、全て会話の
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春のめざめ(2006年製作の映画)

3.5

 16歳の少年のリビドーを、輪郭線を持たない油絵の流動的なアニメーションで荒々しく描いている。

時の支配者(1982年製作の映画)

3.0

 『ファンタスティック・プラネット』のルネ・ラルー監督とメビウスのコラボ。

 宇宙船のデザインは良いが、移動が基本的に横スクロールなので画面が平面的で、″アニメーション″としての面白味は希薄。

 
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ニーベルンゲン/クリームヒルトの復讐(1924年製作の映画)

3.0

 第一部とは逆に後半にスペクタクルを持ってきてるから多少は見やすくなっている。

 ハゲネはドラゴンの血を浴びたジークフリートよりも不死身じゃないか?(笑)

ニーベルンゲン/ジークフリート(1924年製作の映画)

3.0

 合成ではない実寸大のドラゴンとの格闘シーンは今観ても圧巻。

 羽根の付いた兜、クリームヒルトの腰まで伸びてる両サイドの三つ編み、刺刺しい王冠など、衣装やヘアメイクも印象的。

 序盤のドラゴン討伐
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ミンナのウタ(2023年製作の映画)

3.5

 ホラー映画の評価が辛いフィルマークスにおいて、(自分が確認した時点では)平均スコア☆4.0という高評価を叩き出してる清水崇監督の最新Jホラー。

 ノーマークだったけどあまりの評価の高さに半信半疑で
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バービー(2023年製作の映画)

4.0

 監督がグレタ・ガーウィグだから普通の映画にはならないと思ってたけど、『サウスパーク』ぐらい毒っ気とパロディ満載な内容とは思わなかった(笑)

 男だけでなく、バービー自身やバービーのメーカーのマテル
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幕末残酷物語(1964年製作の映画)

3.5

 新選組という組織のブラックさを描いた作品。

 五人の新入りに間者の嫌疑がかけられる場面での山崎丞が部屋に出入りする毎に空気が張り詰める緩急、江南が自分の正体を明かす場面でカメラがグ〜っと回り込むと
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アタメ(1989年製作の映画)

2.5

 タイトルが「私を縛って!」という意味で、ヒロインはヘロインやってるせいで鎮痛剤が効かずに歯痛が治まらない設定だから、別の痛みで歯痛を紛らわすために拘束SMプレイにのめり込んで行く話だと思ってたのに…>>続きを読む

バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト(1992年製作の映画)

3.5

 数ある「アウトロー刑事モノ」の中でも、本作のハーヴェイ・カイテルはトップクラスにクズすぎる!

 刑事が主人公だけど、銃撃戦や事件の捜査はなく、ひたすら一人の刑事の堕落した様を見せていく。

 特に
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イグジステンズ(1999年製作の映画)

3.5

 「背中から始めて、脳でイク。」は名キャッチコピー。

 へその緒のようなケーブルで接続する腫瘍のようなゲームポッド、骨と歯でできた銃など、クローネンバーグ印の有機的で気持ち悪いガジェットが魅力的。
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暗黒街の弾痕(1937年製作の映画)

4.5

 たった86分でこの密度!
改めてフリッツ・ラング監督スゴすぎる!!
 
 80年以上前の映画なのに、「前科者に対する世間の加害性」という現代でも全く古びてないテーマを描いている。
 襲撃されたガソリ
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