レオピンさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

レオピン

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未来の想い出 Last Christmas(1992年製作の映画)

3.7

藤子・F・不二雄の漫画「未来の想い出」が原作。
森田監督の初期作品のような才気走ったところはあまり見られず、いい意味で落ち着いてきた頃。

主演の清水美砂と工藤静香。二人とも公開時22歳だけど大人っぽ
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家族ゲーム(1983年製作の映画)

3.8

たってんじゃないのか
たってないよ
たってないですよだろ
・・・たってないです

久しぶりに見直してみたらダウンタウンとの距離の近さに驚いた。日常に潜む暴力と笑いの接点。ビジュアルバムのいくつかのコン
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メイン・テーマ(1984年製作の映画)

3.3

84年公開。併映は『愛情物語』
角川なんだかなー映画の中でも筆頭だなこれは。

森田芳光の稚気というか遊び心というか、簡単にいうとふざけすぎ笑
アイドル映画だけど所々監督のカオティックな暴力性というか
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ハロルドとモード/少年は虹を渡る(1971年製作の映画)

4.4

頑張って 相棒!
懸命に生きるの

偶然だと思うが本当に虹をとらえたショットがあった。邦題のセンス、悪くないよ。

心が疲れ切って仮死状態にあった魂が人間性を取り戻していく系
この作品の型はいろんなと
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ペリカン文書(1993年製作の映画)

3.7

94年春日本公開
アラン・J・パクラらしい静かで落ち着いたトーンのポリティカルサスペンス。

合衆国最高裁判所の判事2名が何者かに殺された。政治的には一見立場が別れていた二人の判事。この二人の共通点に
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ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!(1999年製作の映画)

4.0

リースの顔が濱田マリにしか見えん

スクールカーストの典型、優等生政治家キャラ。授業で率先して手を挙げるけれど当てたくない。ここわざわざストップモーションで見せてくれるが、あの小憎たらしい顔が「これか
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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

3.7

絶頂期は92年だ 気づけよ!

自殺の映画かな

かつてスーパーヒーロー映画で一世風靡した役者。
分かっていない世間への恨みつらみがのべつ幕なしに続く。それが席巻しているマーベル映画だったり、クルーニ
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アポカリプト(2006年製作の映画)

3.7

マヤ文明怖いなー

ジャングルで狩猟採集生活をおくっていたとある部族。ある日他の部族に襲われさらわれてしまった。労働力として売り飛ばされるのかと思っていたら、奴隷として売られるのは女たちだけ。買い手の
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

4.3

レイ・リオッタ追悼

いい男なのにどこか小物じみてズルこい感じの野々村真イメージだった。孤児出身だったんだなぁ

リオッタ演じるヘンリー・ヒル。ほんとはヤクザなんかよりも料理人に向いている男。トミーの
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.2

デイミアン・チャゼル。85年生まれ。やっぱり凄いなこの人。『セッション』越えてきた。

往年のハリウッドや仏産ミュージカルがたくさん入っているようだが、個人的にエンディングは香港映画『誰かがあなたを愛
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サムライ(1967年製作の映画)

4.5

香港映画から仏ノワールを辿っていったおいらとしては、メルヴィルのこの作品は大師匠の作品。『狼/男たちの挽歌・最終章』ではサリー・イップ演じる歌手がヒロインだったが、こちらはピアニスト。

極端なまでに
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パトリオット・デイ(2016年製作の映画)

3.6

うん 緊張感とリアリティー演出のレベルが高い。
ポール・グリーングラスが撮った『ユナイテッド93』にも近いですね。

監督ピーター・バーグ。マーク・ウォールバーグとは盟友。同年『バーニング・オーシャン
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LIFE!(2013年製作の映画)

4.2

これ最高じゃんか!
最後泣いてしまった。ほんと涙腺弱いなー、パッキンが壊れてます。

「LIFE」誌最終号の表紙は会社の前でネガに目を通すウォルターの真剣な横顔

真面目で几帳面で夢見がちな独身男が
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ミッシング(1982年製作の映画)

4.3

今度の軍事政権は最低だ 奴らはナチだ
数週間でこの国の美点を根こそぎだ

ヴァンゲリス追悼

『Z』『戒厳令』は随分昔に観たがこれはまだ未見だった。
コスタ=ガヴラスというと政治サスペンスの巨匠。かつ
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グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)

3.4

村人たちが襲ってくるところのワクワク感。楽しいなー 楽しいなー

というのも襲われるのがエセ環境活動家というか過激派まがいの学生たち。本当にいるんだよなぁ。積極行動主義(activism)っていうの
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ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日(2012年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

そうか 
船内コックにジェラール・ドパルデューを使ったのはそういうわけか。

物語りを語るとはどういうことなのか。 

現実世界の不条理、過酷さ ゆえにこそ希望を失わないためにひとは物語を必要とする。
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点と線(1958年製作の映画)

3.8

顔の上を這うヤシガニ。何度か夢に出てきます。カニ恐怖症の人は要注意!

ただの心中に思われた事件だが老刑事の目には不可解な点が多すぎた。そこへ東京からやってくる若い刑事。警視庁では役人がからむ大規模な
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ダブル・ジョパディー(1999年製作の映画)

3.3

タイトルからジャスティスマンを思い浮かべた人はかなりのキン肉マン好きですな。残念ながら、女房を質に入れてまでも観る程ではなかったですよ。

ダブルジョパディーってなんのことかと思いきや「一事不再理」の
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マイレージ、マイライフ(2009年製作の映画)

3.8

原題「Up in the Air」
これも天使映画。

映画に出てくるリストラ宣告を受けた人たちのインタビュー映像、あれ全員素人さん。あれを見てるとあんなに人から恨まれる仕事、人間には無理。普通の人の
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プロミス ~氷上の女神たち~(2016年製作の映画)

3.6

オ・ダルスの安定感よ

弱小へっぽこチームが強敵に立ち向かっていくというジャンル映画としても王道の面白さ。
ちょっと選手それぞれの描写が足りてないなとも感じたが、特におばさんとか。かめへん。

あいか
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LOOPER/ルーパー(2012年製作の映画)

3.7

期待値低かった割りにそれなりに楽しめた。
監督は期待の俊英ライアン・ジョンソン。この次が『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』なのね。

中盤から途中で、あれれ?自分は一体どんな映画を見てたんだろうとい
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神様メール(2015年製作の映画)

3.6

原題はフランス語で『Le Tout Nouveau Testament』、意味は「新・新約聖書」

これぞ、ザ・お花畑 & バチあたりROCKな映画です。

兄貴は一足早く家出して下界に降り、そこでイ
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.9

疑心暗鬼に陥った人間が何を信じたらいいか分からず誤った行動をとるという、セイラムの魔女狩りかデビルマンのような集団暴行もあったりしてヒリヒリした。細部を描く手腕は見事で画面のトーンも素晴らしく、娘の変>>続きを読む

テロ、ライブ(2013年製作の映画)

3.8

面白ーい

序盤つかみが最高でテンポがものすごくいい。主人公や局長の二手も三手も先読みをして現場に対処していく姿、デキる男感に惚れ惚れして観てしまった。

合わせて頭脳戦心理ゲームのようなタイトな展開
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愛を読むひと(2008年製作の映画)

3.8

序盤と中盤以降の落差がものすごい。
ウィンスレットの容貌の変化には目を見張った。

いくつか全く違う時代が切り取られていたが、画面の端に映し出されるのはいつも工事現場。新生ドイツの慌ただしさと拭えない
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マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

3.7

俺的クライマックス

スティーブ・カレル演じるマークと投資会社のクソ男が日本料理屋で会食する(なぜかバックに徳永英明が流れている)、席を立ってすぐに、

あいつはクソのかたまりだ。ウンコで出来ている 
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.5

So long

つらい人に向かって乗りこえられるとか忘れろとか軽々しく言うんじゃないと強く思う。自戒をこめて。どんだけ偉いんだお前は。どんだけ図々しいんだ。

高校教師は簡単に言う。なんでも言ってき
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ヘイル、シーザー!(2016年製作の映画)

3.6

今すぐスタジオに行って
腹の底から出たセリフを言ってこいっ!

往復ビンタをくらって泣きそうになるジョージ・クルーニー

50年代ハリウッド黄金期のスタジオが舞台。古い映画ファンにとってはたまらない。
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コンカッション(2015年製作の映画)

3.8

人間には衝撃から脳を守るどんな構造もありません
人間の脳は60Gで脳震盪を起こします
フットボールで頭をぶつけた衝撃は?100Gです
神はフットボールをさせる気はなかった

アメリカ人の精神の柱とも言
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.4

ナーメテーター最新作

いかにもジャンルを余念なく研究し尽くしてますなぁという印象。
まこういうのは最後に出てくるのが一番面白いんだが、どこを捨てどこを拾うかの選択がはっきりしており、特に外し省略のテ
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ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)

3.8

西暦2092年。人類は死を克服していた。生殖としてのSEXもなくなりブタ細胞を使ったテロマー化という新技術により、、、とにかく人類は不死となっている。
唯一人118歳の男性だけが限りある命をもった最後
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仁義(1970年製作の映画)

4.7

この映画がなければ、呉宇森もジョニー・トーも北野武も渡辺信一郎の「カウボーイビバップ」もこの世に生まれなかったかもしれない。

メルヴィルはフランス人でありながら古き良きアメリカ映画への憧憬を強く抱い
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キャビン(2011年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

メタホラー炸裂

山小屋で大学生たちが惨劇に見舞われる。序盤はホラー映画の定石をなぞりつつも同時に監視されている気配。実は裏で『トゥルーマン・ショー』のようなリアリティショーが展開されていた。

この
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ロード・オブ・ウォー(2005年製作の映画)

3.6

「ランボーの銃くれよー」「1.2.3どれ?」「1しか知らね」「じゃM60だな ほい」

2005年公開。ケイジはまだ作品選びをしてたのかな。
監督は『ガタカ』のアンドリュー・ニコル。盟友イーサン・ホー
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パディントン(2014年製作の映画)

3.3

このクマかわいくないわー

コイツ、冒頭から<嵐のような>という性格どうり、行動がおおざっぱですぐにモノを壊すわ部屋をメチャクチャにするわ、そこがちょっと外見の澄ました感じや丁寧な言葉使いとのギャップ
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イット・フォローズ(2014年製作の映画)

4.0

新感覚のホラーであることは間違いないが、同時にジュブナイルの味わいも残す変な作品。

「それ」はついてくる。ゆーっくりと。決して走らない。進撃の巨人の奇行種のように。この大して強そうでもないのだが確実
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