そらになるらむさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

そらになるらむ

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神々の山嶺(2021年製作の映画)

3.5

「お前はなんで俺を追ってきた?」

原作小説好きの私にとって、実写版邦画(2016)は少々残念な出来だった。
評判の良いこのアニメ版フランス映画はどうか?

驚くべきことに、登攀シーンの緊張感は実写版
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ある男(2022年製作の映画)

3.5

「知ってたら怖いですよ」

実は、私の苗字はかなり珍しい。
ネットでエゴサーチすると、相当な個人情報まで一発であばかれてしまう。

だから、どうでもいい場面(レストランの予約とか)では、いつも偽名を使
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.0

「ワン・ツー・フック・ツー、ウィービング、アッパー」

耳じゃなくて目を澄ます。

会話がない。BGMもない。
目で語る。目で聞き取る。
瞼の上が切れて、腫れ上がって半分閉じてても、彼女は目で語る。私
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流浪の月(2022年製作の映画)

2.5

「忘れたフリ、しないの?」

過去と、手を繋ぐ
明日は手を差し伸べてくれない

映画って、だいたいフロイトの無意識論で人を語ろうとする。

“救いようがない”という意味で鬱な映画だった。人は因果から抜
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SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

3.0

「ねぇ、歌って。きっと歌える」

全編を通じて、スクリーンの明度・彩度が史上最大(私の知る限り)。眩しくて、煌びやかな映画です。

ライオンのビジュアルと、B'z稲葉の声質のギャップがちょっとねぇ。字
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犬王(2021年製作の映画)

4.0

「狂ったように客が舞う」

斬新。この一語に尽きる。

題材、作画、音楽、物語、その融合。
すべてがチャレンジング。
こんなの誰も見たことない、考えたこともない、歴史絵巻ミュージカルアニメーション。
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リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

4.0

「夢は叶える。いつか必ず行く。あなたの世界へ」

ポリコレだ何だと評する向きもありますが、私にとっては作品そのものが興味のすべて。

開始30分“♪UNDER THE SEA”のシーンの多幸感にウキウ
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ラストベガス(2013年製作の映画)

3.0

「4人組を侮辱するな」

老人が活躍する映画ってたくさんあるけど、心の底から楽しめた作品はあんまり記憶にないなぁ。

映画は共感性が一番大事。私もそろそろ定年後が気になる年代に差し掛かってきたが、この
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Dearダニー 君へのうた(2015年製作の映画)

3.0

「堕落させるのは君自身」

変わりたいけど、変われない。
変われないけど、周りを変える。
周りが変われば、自分も変わる。

一通の手紙の持つちから。
ひとりを変える。
巡り巡って、みんなを変える。
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ライフ・イットセルフ 未来に続く物語(2018年製作の映画)

4.4

「あらゆる物語は語り手が入ると不確かになる」

50を過ぎて、ランニングを始めた。
いったんやり始めると突き詰めるタイプの私。年間2千キロ走り、レースに備える。
この秋冬シーズンも、フルマラソン2回、
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アベンジャーズ(2012年製作の映画)

3.5

「さぁ跪け」
「ひれ伏せ」

弱いのに、いつも指示するキャプテン・アメリカ。

なんであんな奴に偉そうにされなあかんねん、とか皆んな思ってるだろうけど、チーム一丸、力を合わせて敵を倒すためには、時には
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キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー(2011年製作の映画)

3.5

「僕には無理だと思っているだろ?」

キャプテン・アメリカのあのムキムキのボディこそ、人々がヒーローに求める正しい姿。

誰か思い当たりませんか?

そうです。
我らがヒーロー、大谷翔平あらためショウ
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マイティ・ソー(2011年製作の映画)

3.0

「お前から力を取り上げる」

予備知識ほぼゼロでMCUを見始めて4作目。
突然、かなり純度の高いファンタジーが入って来て面食らった。???この統一感の無さは一体何なんだ。

この先どうやって1本筋を通
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エイプリルフールズ(2015年製作の映画)

2.5

「何もかも ぜんぶ嘘」

これも嘘 それも嘘
あれも嘘 どれも嘘
劇中の、言葉も出来事も ぜんぶ嘘

“良くできた脚本”という評判まで嘘だったとは。一本取られました。

「嘘でもあなたが幸せになるんな
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運命じゃない人(2004年製作の映画)

3.5

「一人で生きていかなきゃ、この星で」

なるほど確かに面白い。
それぞれの因果応報が、円環になってひと巡り。最後にピタッと嵌まる痛快さ。

ただ、時系列が成立してるのかちょっと疑問。私は面倒なので分析
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.0

「終わんね〜」

SUNDAYの朝、何も考えずにただ笑える一本を、と思ってチョイスしたが、これが「意外と深い」話だった。

・やりたいことを諦めない
・成功!よりも、連帯感
・地味な人生の繰り返しも悪
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アイアンマン2(2010年製作の映画)

3.0

「“スーツ”と私は一体だ」

ロボvsロボのアクションはそもそも私の興味の対象外。ロバート・ダウニーJrのドヤ顔も、2作目にしてもう見飽きてしまいました。

ただスカヨハ様の一挙手一投足に目が釘付けな
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インクレディブル・ハルク(2008年製作の映画)

3.5

「怒りを抑える最良の方法は、肉体のコントロールだ」

MCU2作目。スキップしようかと思ったけど、久しぶりにエドワード・ノートンが見たくて、悩んだ末に各駅停車。

残念、彼は半分しか出てなかった。
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アイアンマン(2008年製作の映画)

3.5

「君のアイデアだからといって、君だけのものになるとは限らないんだぞ」

赤とシルバーの色使い、胸のカラータイマー風のモノ、こりゃまるでウルトラマンだな(どっちが先か知らんけど…)

ずっと気になってた
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

3.0

「人ってなかなか変われない、背負ってきたものをそう簡単には降ろせない」

“ありがとう”と“ごめんなさい”
この2つの言葉をちゃんと言えるだけであら不思議、みんなの人気者。

中身はちょっと幼稚で物足
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清須会議(2013年製作の映画)

3.0

「そう、戦だ。評定という名の」

三谷脚本。
歴史題材。
豪華キャスト。

でも、大河と違ってちと薄っぺらいのはやむを得まい。お金のかかり方が違うもんね。

「この世は生き残ったもん勝ちだ」

ステキな金縛り(2010年製作の映画)

3.5

「嘘をつくなら、もっとまともな嘘をつくと思うんですよ」

ここ2週間ほど、映画はお休みして、「鎌倉殿の13人」全48話をイッキ見した。いやぁ面白かった。

で、復帰戦はその三谷幸喜作品から。

この人
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Dr.パルナサスの鏡(2009年製作の映画)

2.0

「理解できなくて構わんとも」

ダリの絵画のよう。
私には理解不能。なんじゃこりゃ。
はなから諦めて、酔っ払ってから見始めて正解。

「真実を話すと、いつだってまずい結果に」

未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)

2.5

“WHO CAN YOU TRUST?”

名にし負う 稀代の謎映画。
噂にまさる奇想天外 支離滅裂。

開始から50分余り。鎧武者との戦闘シーンに至って、早くも理解することを諦めた。理解しようとする
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12モンキーズ(1995年製作の映画)

3.0

「君も想像を楽しむたちかい?」

またしても反則技を使ってしまった。
事前にネタバレ・あらすじサイトを5本ほど見て、プロットを頭に叩き込んでから鑑賞。

これだけしっかり予習しても、2時間余り緊張を強
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avec mon mari アベック モン マリ(1999年製作の映画)

3.5

「どうしてもう少しピシーッとできないのかな?」

全くどうしようもない奴だな。

チャラチャラしてるようで、案外マジメなところもあって、タモツという男、よくわからん。

こういう奴が、案外モテるのも、
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ガキ帝国(1981年製作の映画)

2.5

「オラオラ、ミナミのえぇ顔、揃っとるやんか」

全編の7割ぐらいが、ひたすらチンピラのどつきあいシーンで、これはもはや映画と呼べるもんじゃなかった。

ところで、紳助・竜介の松本竜介って随分長い間見か
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セクレタリー(2002年製作の映画)

4.0

「デスクに両手をつけ」

深緑色の、厚く重いドアの向こうに、悦びがある。

彼女と彼の性的嗜好は、私には全く理解できない。

でも、お互いの願望を叶えあう関係として、パートナーとの間に鍵穴と鍵のような
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カモン カモン(2021年製作の映画)

2.5

「やだな、やなんだ。質問に答えることが」

9歳の子供をこんなに甘やかしていいのだろうか? 彼は立派な大人に育つのだろうか?

本心からそう心配する私は、人の心に “寄り添う”のが苦手な人間なのかもし
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パリ13区(2021年製作の映画)

3.0

「私はあなたの何?」

パリには行ったことがないからよく知らない。13区って、東京だったら何区みたいな街なのだろうか?江東区?江戸川区?(見当違いだったらごめんなさい)

多様性を認め合う雑然とした世
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.5

「どっちの道を選ぶ?」

モノクロの画面は、世界を力強く写し、物語を劇的に描く効果があるのかもしれない。仮に普通のカラー映像ならどう伝わるのか、比較して観てみたいものだ。

映像だけでなく、映画づくり
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なくもんか(2009年製作の映画)

3.5

「好きでやってますから」

阿部サダヲ演じる山ちゃんは、僕の見た映画史上、最高の「いい人」だった。

新年を迎え、今年は少しは「いい人」に近づきたいものだと思うものの、ダメだダメダメ、ムリだムリ。
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舞妓 Haaaan!!!(2007年製作の映画)

4.0

「うちにもお花、付けてくれとうやす」

結構たくさん見てるけど、これだけ振り切って突き抜けた阿部サダヲを他に知らない。

結構たくさん見てるけど、柴咲コウの出演する映画の当たり率は相当高い。

結構た
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謝罪の王様(2013年製作の映画)

3.5

「謝りたい人が謝れば、謝って欲しい人は笑顔になる」

今年、大学に進んだ息子が正月休みで飛行機に乗って帰ってきた。
半年ぶりに顔を突き合わせても、男親の私には今さら多くを語らない。

照れくさいので、
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アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

3.0

「昔見た魔法の森とはずいぶん違うなぁ」

前作アナ雪1のレビューで、どなたかが、“白いキャリー”とか“女シザーハンズ”と評していて、うー、と唸らされた。そうだ、私の期待もそっち方面なのだ。

申し訳な
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アナと雪の女王(2013年製作の映画)

4.0

「雪だ、雪だ。女王の恐ろしい力のせいだ」

クリスマスだというのに、大雪に閉じ込められて、単身赴任先(国道の立ち往生が全国に報道された某県某市)から帰れない週末。
ひとり寮の部屋の小さなテレビで、今更
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