空の落下地点さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

恋は盲目という言葉があるけれど、友情も盲目だと思う。自分じゃない人の為に、ここまで出来るのは凄い。絶対キス以上のこともしてるしね。まだこんなにも透き通った若い魂で、お母さんのこと護ろうとしてるのがヤバ>>続きを読む

オズの魔法使(1939年製作の映画)

3.4

ライオンがリボン付けだした辺りから教養として知っておいた方がいい映画だーってなった。ブリキは精神の障害、かかしは知的の障害、ライオンはLGBTQとして描かれてる。今だったら黒人も入れてリメイクできると>>続きを読む

過去のない男(2002年製作の映画)

3.1

再生した自信が立ち向かう勇気。
弱者の数は力。

新婚旅行で日本行った?箸使える。
懐かしさを溜めることに意味はある。
出会って、喧嘩して、別れて、意味はある。
彼の肉体は記憶の墓じゃなくて、記憶のビ
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お料理帖~息子に遺す記憶のレシピ~(2017年製作の映画)

2.9

一瞬記憶取り戻すお決まりのパターン。ハグ未遂からのハグ。韓国映画って分析々で盛り上がりどころ供給してくる印象。
このコミュ障ぶりは自閉⇔カサンドラの親子関係だと思う。
口下手な人がよく使う、恋文のよう
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グーグーだって猫である(2008年製作の映画)

2.6

いまいち盛り上がらなかったけど、視点のズレは興味深かった。
ポケットを持っている人にしかビスケットは当たらない。ポケット、窪み、傷。
怒って帰っちゃった女の子は、ポケットを持っていない。
大島弓子の作
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理由なき反抗(1955年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

プレイトーの気持ちがわかる。松浦理英子さんの最愛の子どもみたい。ごっこを越えた切実さ。
でもジュディはちょっとファム・ファタールすぎる。バズだって、ジュディの理想にハマろうとしてやりたくないことやって
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ジョージアの日記/ゆーうつでキラキラな毎日(2008年製作の映画)

2.9

彼氏、親友、父親というピースがすべて揃う大団円はジョージアの心の中を象ったパズルのよう。ちょっとヘアスプレーを彷彿させる、この子の人生ここでピークじゃない大丈夫?っていうシンデレラから催されるのと同じ>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

いない人にだけ好さを語りたい映画だった。私がどんなに、あなたと話したかったか、知ってほしいと思った。〈寂しい〉という言葉の周囲をぐるぐる周ってるみたいな映画。その言葉を避けようとして、でも避けきれてな>>続きを読む

君はONLY ONE(2017年製作の映画)

3.0

川の水平線が赤い糸のように二人の間を貫く。
プロポーズは、する⇔されるではなく、し合うことで対等になる。
ドレスの試着に婚約者連れてかない文化、勿体ないよね。
お葬式兼結婚式、身体に毒なケーキたち。台
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フォー・グッド・デイズ/母と娘の4日間 ~あなたを守るために~(2020年製作の映画)

3.0

足、背中、顔とパーツに寄った画が多い。魂の全てが侵されているわけではなく、澄んでいる部分だけを信じること。夜明けのような髪の色。
母から娘にマッサージを施術するシーン。母娘じゃなくて客と施術師なら上手
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レフト ー恐怖物件ー(2020年製作の映画)

3.0

神に代わって裁きを下す、ある種の人々を呑み込む胃袋のような家だった。

ロッタちゃんと赤いじてんしゃ(1992年製作の映画)

2.8

パパはロッタと釣りという趣味を共有したかったみたいだけど、ロッタにはロッタの感情があるので無理だった。小さい自転車は小さいロッタそのもの。自転車の良さは大きさでは決まらない。人間の良さもね。

ブラック・ムーン(1975年製作の映画)

3.0

性別の無い幼年期から母性の目覚めまで?いや、母性とは諦めであると彼女の表情は物語ってた。動物や人の死に対して感受性が強くなっていくのも特徴。女になるとは、脆くなること。それは母親になることを身体が見越>>続きを読む

ゲスト(2009年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

韓国映画の箪笥のリメイクだと聞いてたので、オチは知った上で観た。
アナは言いたいことをアレックスの口を借りてじゃないと言えない子。アレックスはアナの代弁者だった。
アナはもともとサイコパスだったわけで
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エイブのキッチンストーリー(2019年製作の映画)

3.0

パレスチナ人(ムスリム系)からしたらユダヤ人(イスラム系)は侵略者で、虐殺も受けたと主張している。日本と特アの関係に置き換えながら鑑賞した。ムスリムの断食、イスラムの飲酒をそれぞれ譲歩し合えない。堪え>>続きを読む

テイク・ディス・ワルツ(2011年製作の映画)

3.2

久しぶりに時計見たくならない映画に出逢ったー。
マーゴという人物を単純に精神病者とかポリアモリストって括りたくない。
彼女はまるで色に飢えたパレット、あるいは全身に虹を施した紋白蝶。
世界中の男性にお
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ジュディーを探して(2017年製作の映画)

3.0

誰を一番に楽しませたいか、を考えて生きていくしかない。
スタンド受付は夜の人間園。ジュディーはその普通じゃなさが安心できるのかもしれない。
骨はもう傷つき終わってるから、今後は傷つくこともない。博物館
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地上5センチの恋心(2006年製作の映画)

2.9

何でこういう映画が作られたかって考えてしまう。オデットのような女性たちにしか響かない内容だって作り手側も解ってやってると思うし。この映画は、オデットのような女性たちを全力で讃えようとしてるんじゃないか>>続きを読む

グッバイ、リチャード!(2018年製作の映画)

3.0

遠くからマリファナを吸ってる光景を見てるだけでは、本当のリチャードは見えてこない。「愛は終着点ではなく、他者を知る過程」。愛するということは、近付くということ。学生を少人数にしたのは、近付く為。近付か>>続きを読む

スチュアート・リトル(1999年製作の映画)

3.0

ある程度の差別を許容したうえで、その先の学びに期待するしかないのか。
「違う」者を受け容れられないジョージが、配慮を覚えて大人になっていく。ソースを取れない人にソースを取ってって言わない、とかね。
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ミス・シェパードをお手本に(2015年製作の映画)

3.1

自分らしさとは何か。ミス・シェパードに出逢ったこと、共に生きたことそのものがアランの人生の個性、アランらしさだと思う。

どれだけ格好いい人間になりたかろうが、自分には自分の人生しかないって受け入れる
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クリスマス・キャロル(1938年製作の映画)

3.0

クリスマスは麻薬。子供の心を持った大人が祝福されますように。良い夢と悪い夢、人はどちらかを見るしかないのだ。性格が悪いと、悪夢を見ることになる。孤独じゃなくなる手段としての施し。他人の為に生きるって、>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

3.3

おとこのこ、おんなのこ、第三の性としての〈さかなのこ〉。
知られていれば人気者、知られてなければ不審者。任意同行のシーン、悲しすぎ。さかなクンにとっても芸能界にとってもチャレンジだったと思う。我が子、
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神経衰弱ぎりぎりの女たち(1987年製作の映画)

3.5

私はめちゃくちゃ好き。このキッチュな世界観、たまらん。唯一、女の強さ=母性みたいな決めつけは気になったけど減点するほどでもない。
正義と名誉の為に生きるペパのあの去り際、ほんとスーパーヒーローみたい。
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オール・マイ・ライフ(2020年製作の映画)

2.9

喪失を知っている方が時間の密度は濃くなり、純度も増す。

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.0

他人にありのままでいてもらおうと思うなら、自らは孤独を受け入れなければならない。ある別れのシーンを観てそう感じた。

スチューデント(1988年製作の映画)

3.0

最後の講義、解り易かった。こんな解り易く話してくれる人に教師になってほしい。文学的素養のない俗人はお断りなんてやってたら後世にまで遺らない。「個人の感情」が古典を遺していく。愛は古今東西変わらぬ問題な>>続きを読む

ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

3.1

最初は戦い長いな、冗長だなってダレてたんだけど助け合い始まってから普通に号泣するっていうハーレイクインの時と同じ感情に襲われた。

賢さとは、元凶を見極める力。女性参政権を求める少女たちを描いた若草物
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ラフ・ナイト 史上最悪! ?の独身さよならパーティー(2016年製作の映画)

2.9

悪ければ死んでいいとか、「いい殺人」とか、これ笑っちゃ駄目なやつとして描かれてるよね、そうじゃないと色々疑うから、ってなる。
友達なら独り占めしない、っていう内容だったからラストの先は山分けかな?何に
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ロイヤル・セブンティーン(2003年製作の映画)

3.0

食と音楽の好みって人間の根っこだから、嘘は吐けない。

スケーターガール(2021年製作の映画)

3.0

リトルダンサーを想い出してました。どっちの映画でも泣く。

平等は外からやって来る。内側からはやって来ない。西洋のジェンダー基準に合わせないと羞ずかしいという気持ちが、寛容さに変わっていく。

スケー
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ジェーン・バーキンのサーカス・ストーリー(2009年製作の映画)

3.0

来て去る、来て去るということが繰り返される映画だった。去られた方に焦点が合うのは、舞台裏の顔を意図してるんだろうな。花とか、試行錯誤とか、見せない姿に人の美はある。
百八十度近くの視点移動も舞台っぽい
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

松岡茉優に似すぎてて松岡茉優として観ちゃった。
ポン・ジュノへのオマージュっぽいものが結構ある。父なる証明とか、観覧車の懺悔室とか、大人(警察)を信じるとか。

内容は結構シンプル。クリーニング、洗車
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ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

2.9

綺麗でしたけど、綺麗すぎて逆に低い点数にしちゃいました。
アニメだからって看過できないぐらい車椅子が暴走してるし、坂のある土地に棲んでるのもヤバい。
原作、実写、アニメと観てきてやっぱり実写が一番好き
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ル・アーヴルの靴みがき(2011年製作の映画)

3.2

優しさには視野があり、優しさの視野が狭い人は、全ての人を救うことはできない。

すごいホラーな終わり方になってたんですけど。桜って日本人女性のメタファーなのかな。病み上がりの妻が「すぐに食事をつくるわ
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ミスティック・ピザ(1988年製作の映画)

3.1

ビルと結婚、以外は結構良作だった。キリストを旧時代的な頑固親父、ビルをその親父に洗脳された愚直な息子と捉えればそれもまぁ許容範囲内。

正直に生きる、それが誇りを失わないということ。
男性相手に星の蘊
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