総理大臣が変わるたびに思うことがある。
東日本大震災の時も、慎むべき言葉ではあるが「この国に、こんなリーダーがいれば…」と感じた人物。
それが本作、丹波哲郎扮する首相「山本甚造」である。
いよい>>続きを読む
SF映画史にその名が燦然と輝くほどの傑作であることに間違いはないが、辛口の採点になってしまったのにはワケがある。
劇場公開時「観客にまるで宇宙空間にいるような異次元体験をもたらす、驚異の3D映像」と>>続きを読む
10年近く前の話だが、当時の映画に単調な説明台詞が多すぎて辟易していた中、久しぶりに情景描写・心理描写に長けた「無口な」作品に出会えた。
ライアン・ゴズリング演じる主人公の台詞が極端に少ない。
正>>続きを読む
小説すばるの町山智浩氏の連載記事を読んで以来、長年気になっていた本作を先日BSプレミアムで念願の鑑賞。
英国に住む兄を頼りに、一人娘を連れ米国からやってきたばかりの主人公アン。
その娘が突然行方知ら>>続きを読む
トレイラーを最初見た時、「エスパイ(by 東宝)」みたいな超能力スパイ活劇だと勝手に妄想していたが・・・。
鑑賞中、違和感のある編集や不自然なカメラワークにストレスを感じたが、観終われば、それらの大>>続きを読む
原題は「Let The Right One In」。
原作者で本作の脚色も担当したヨン・アイヴィテ・リンドクヴィストがモリッシーのファンらしく、彼の名曲「Let The Right One Sli>>続きを読む
第一次世界大戦で疲弊し、大英帝国の終焉、その空気が国中に蔓延し始めたユナイテッドキングダム。
その有り様を1924年オリンピック・パリ大会を舞台に綴る本作「炎のランナー(81年)」を、今、改めて見返し>>続きを読む
トレーディングカードの元祖・米国Topps社の残酷シリーズ「火星人襲撃」の映画化。
その趣旨にしっかりと外れることなく、バタバタと著名スター演じる人々が、情けなくあの世に召されていく様は、不謹慎ながら>>続きを読む
タランティーノの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(19年)」で何故「ミセス・ロビンソン」が使用されたのか訝しく思い、久々に再見。
本作「卒業」の全米公開は1967年。
「ワンハリ」のク>>続きを読む
世界中に突如現れた巨大宇宙船。
すわ、「インデペンデンス・デイ(96年)」級の人類存亡の危機が描かれるのかと勝手に思いきや、宇宙人とコンタクトした主人公ルイーズの心の変化、内省を深めていく展開に終始す>>続きを読む
フランク・シナトラの歌が心に沁みた。
“他人の夢を踏みつけて小躍りする人もいる。
だけど、くじけたりしない。
これが人生。冗談みたいだけど・・・”
劇場公開時、自分より先に観たプロレスファンの友人が「ダメでした…www」と一言。
彼は“スタローン信望者”でもあるので、本作に「ロッキー(76年)」のような英雄譚を望んだようだ。
続いて劇場に足を運>>続きを読む
ウディ・アレンの作品は観終わった後、フッと独りになった時に反芻させられることが多い。
本作の場合は、「仕事」のことで大いに考えさせられてしまった・・・。
自分は主人公ギルのような脚本家ではないが、>>続きを読む
煽り文句的に記すのなら、「バイオレンスとロックンロール」に彩られた実録マフィア映画か。
但し、監督マーティン・スコセッシのフィルモグラフィーを俯瞰から見た場合、興味深い点が多々ある作品。
初期作の>>続きを読む
以下、10数年前、劇場での初見時の感想です。
「やおい臭」プンプンの作品!!
ある任務が成功して、その晩は酒飲みドンちゃん大会。
それが、いつしかヤロー同士1対1の殴り合いにチェンジ!
殴り殴>>続きを読む
「悲鳴」に始まり「悲鳴」で終わる映画。
本作の主人公ジョン・トラヴォルタ演じるジャックはB級映画の音響効果マン。腕に自信はあるものの、自身の今の境遇に不満を感じている。
開巻直後の「悲鳴」は、ジャ>>続きを読む
本作の終盤、クロージングセレモニーの場面。
国境・人種を越えて、互いに抱擁し健闘を讃え合う選手たちを描写しつつも、最後のタイポグラフィーでオリンピックを「創られた平和」と看破した市川崑監督にはまず、敬>>続きを読む
ウェス・クレイブン監督の「スクリーム2(97年)」で、映画オタクが「映画の続編は大抵失敗する」と主張するが、「え!ゴッドファーザーPartⅡは?」「エイリアン2があるじゃん!」「じゃあ、スター・ウォー>>続きを読む
人種という根の深い論題を、スパイク・リーとは異なるアプローチで、1960年代、差別の色濃いディープサウスを舞台に、天才「黒人」ピアニストとヤクザな「白人」ドライバー二人が、互いに触発され心を入れ替えて>>続きを読む
娘を殺されたおっかない母ちゃんの復讐譚と思いきや、怒りの矛先を向けられた人々にもそれなりの生活・家族があると思い知らされる群像劇。
キャラ全員の「善」と「悪」を丁寧に描きつつ、観賞後には憎しみの連鎖>>続きを読む
自分のちっぽけな想像力を遥かに凌駕する“家庭崩壊”を描いたオカルトホラー。
感想を書こうと思うも、ネタバレに直結してしまいそうなので、印象に残った場面の中から、いくつか並べ立てることにする。
ある晩>>続きを読む
1981年、無精髭に黒の革ジャン、そしてアイパッチという姿でスクリーンに登場した主人公、スネーク・プリスケン。
同時期、レーガニズムの象徴とされたスタローンやシュワといった筋骨隆々マッチョ型とは真逆>>続きを読む
自分が幼い頃、親や年端の行った従兄弟たちから、1960年代の仏映画は「知的」かつ「ファッショナブル」と注視されていたと聞いた覚えがある。
ヌーヴェルヴァーグの洗礼を受けていない自分は、映画小僧たる者>>続きを読む
あくまでも個人的にですが…
90年代、米国出自外の監督が、己の視点で「アメリカ」を揶揄したのはポール・ヴァーホーヴェンとローランド・エメリッヒの二人だと、勝手に思っている。
エメリッヒには半ば日和>>続きを読む
公開当時だったかOA初出の時だったか思い出せないが、悪友が「何度観ても、オモロイ映画No1」と称したその言葉は、今も変わらぬエヴァーグリーンな快作。
USC(南カリフォルニア大学)の同窓生コンビ、監>>続きを読む
この作品で描かれている1980年代中盤から90年代初期。
同時期の自分は、ソウルオリンピックで浮かれる国としてしか韓国を見ていなかった。
しかし、実話を基にしたフィクションとされる本作「殺人の追憶(>>続きを読む
落ち込んだ時には必ず観る1本!
これを観たら、
理不尽だと思えるようなことが身に降りかかってきても、
今やれることをやりきろう!やるしかないんだ!と思わせてくれる。
「俺はモルモットなんかになりた>>続きを読む
完全版ヴァージョンを観て、改めてグッときた1本。
ピンチ、その状況下で感情の齟齬をきたしながらも、命がけで互いを守ろうとするバドとリンジーの恋愛劇が、「完全版(93年)」でより深みをもたらされたと思>>続きを読む
登場人物を「美しく」かつ「残酷」に見事に撮りきった作品。
クリストファー・ドイルのカメラワークのおかげであるかも知れないが、監督ウォン・カーウァイのナルシズムを感受できるギリギリの作品でもある。>>続きを読む
構成の秀逸さ(時間的順序と異なる流れ)はもはや言うまでもなく・・・。
ストーリーの本筋とは関係なく、延々とヨタ話を続ける登場人物たち・・・。
組織のヒットマン、八百長破りのクズ同然のボクサー、薬物中>>続きを読む
公開当時、興行成績・評価がプロデューサーが期待するほど、芳しくなく黒歴史とされた1本と聞く。
そりゃそうだろう。
前作「二度死ぬ(67年)」の惹句が「 Sean Connery is James B>>続きを読む
恥ずかしながらこの作品の評価が上がったのは公開から30うん年後。
タランティーノの「キル・ビル(03年)」に影響を与えた1本として雑誌・ネット系で取り上げられた頃に再見し、その圧倒的な面白さに心を射抜>>続きを読む
9歳の時、初めて自分の小遣いを使って悪友二人で観た映画。
この映画に出会わなければ、自分の人生は別の道を歩んでいたと思うほど、生涯No.1、永世No.1の作品である。
親の手を引っ張って映画館で観た>>続きを読む