シゲーニョさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

シゲーニョ

シゲーニョ

映画(141)
ドラマ(0)
アニメ(0)

ザ・ファイター(2010年製作の映画)

3.9

大抵のボクシング映画には「定型」がある。

例えば「ロッキー(76年)」なら負け犬のリベンジ、「チャンプ(79年)」ならダメ親父と息子の絆、「レイジング・ブル(80年)」ならチョット困った性格の男の贖
>>続きを読む

スーパーバッド 童貞ウォーズ(2007年製作の映画)

4.3

本作「スーパーバッド 童貞ウォーズ(07年)」は、全米で国内興収200億円の大ヒットながら、日本では「ノースター、有名俳優のいないコメディー映画はウケない」という通説が業界内にまことしやかにあるため、>>続きを読む

真夜中のカーボーイ(1969年製作の映画)

4.6

何となくだが…自分が物心ついた頃、
60年代後半から70年代前半に観た洋画は、主人公が大抵死ぬイメージがある。

ブルース・リー直撃世代の自分からすれば、「ドラゴン怒りの鉄拳(72年)」。
そのラスト
>>続きを読む

ある日どこかで(1980年製作の映画)

4.7

あくまでも自分の周りだけのことだが、
シネフィルの女性の方々には、本作「ある日どこかで(80年)」の評判があまりよろしくない。

友人の彼女たちに云わせれば「男性目線の自分勝手なところが気になる」とい
>>続きを読む

ブレックファスト・クラブ(1985年製作の映画)

3.9

1980年代のアメリカ人の多くは、ティーン・ムービーと云えば、ジョン・ヒューズの作品を連想していたらしい。

その理由だが…
ヒューズ以前の70年代の作品は、例えば「アメリカン・グラフティ(73年)」
>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.5

本作「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(22年)」の宣伝文句、“アバター”と“体験”をかけ合わせた、「究極のアバ体験」って、一体どういう発想なのか、正直、つけた配給会社(=東宝)のセンスを疑いたくな>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

2.0

物心ついた頃、「東宝チャンピオンまつり」とか「昭和ガメラ」といった特撮モノから、劇場で映画を観る“楽しさ・喜び”を教えてもらった自分からすると、昨今の邦画、SF特撮系といったジャンルは、当の製作側が「>>続きを読む

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

3.0

タイトルがタイトルなので、観る前までは、5代部族の長老か誰かが「我らのブラックパンサー様が、ついにお戻りになられた…(涙)」と嗚咽を漏らし、みんなで「ワカンダ!フォーエバー!!」と一斉に叫ぶ大団円とな>>続きを読む

ポセイドン・アドベンチャー(1972年製作の映画)

4.8

子供の頃、自分が映画館に足を運ぶのは、現実には不可能なことを体験するためだった。
作品と自分との個人的な結びつき、いわゆる「現実」との関わりが少ないものを重視していたと思う。

その大きな一つが、「も
>>続きを読む

ウェディング・シンガー(1998年製作の映画)

4.2

青春映画とか恋愛モノでは、その作品内で描かれる時代背景が、劇場公開時と異なる(=リアルタイムでは無い)ケースがよくある。
[注:「恋に落ちたシェイクスピア(98年)」のような歴史劇、コスチュームプレイ
>>続きを読む

ワイルドバンチ/オリジナル・ディレクターズ・カット(1969年製作の映画)

4.3

バイオレンス映画界の巨匠中の巨匠
サム・ペキンパーの口癖が、
「俺は、生まれる時代を間違えてしまった」だったと、何かの雑誌で読んだことがある。

監督作は14本と、決して多くはない。
しかも、その内の
>>続きを読む

キック・アス(2010年製作の映画)

4.1

本作「キック・アス(10年)」を一言で申せば、自称スーパーヒーローの高校生と殺し屋父娘が、街の悪党を根絶やしするために「血煙街道」を驀進する物語だろうか。

一応の主人公キック・アス。
本名はデイブ・
>>続きを読む

バッド・チューニング(1993年製作の映画)

4.4

リチャード・リンクレイターのフィルモグラフィを眺めると、「恋人までの距離(95年)」や「ビフォア・サンセット(04年)」といった文化系チックな作品や、「ニュートン・ボーイズ(98年)」とか「バーニー/>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

3.9

劇中、伝説のジャズドラマー&超絶技巧の持ち主バディ・リッチの写真と共に壁に貼られたポスターの惹句「無能な奴はロックをやれ」にちょっとムッとしつつも(笑)、自分はジャズの文法も知らない、まったくのジャズ>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.0

開巻から約12分過ぎあたり…。
劇場公開されるまでの数週間、ネットや雑誌等で「全キャラの設定と名前」を必死に覚えた自分の努力が泡になった瞬間、その落ち込みようは筆舌に尽くし難いものだった…(笑)

>>続きを読む

サタデー・ナイト・フィーバー(1977年製作の映画)

4.0

たまたま耳に入った主題歌や劇中歌が気になり、作品の内容はなんとなくしか判らないのに、映画館に足を運んだ経験がある方はどのくらいいるのだろう…。

例えるなら、巷で四六時中そこかしこに流れるセリーヌ・デ
>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.5

先ず初めに、伊坂幸太郎氏の原作小説「マリアビートル(10年)」は未読のため、
自分のレビューに「的はずれ」な箇所が多くなるやかもしれないことを、予めご容赦頂きたくお願いします(汗)。

本作「ブレット
>>続きを読む

ビッグ・ウェンズデー(1978年製作の映画)

4.8

TV初放送で観た「小さな恋のメロディ(71年)」が、当時11歳の自分をあたかも自己投影するかのような、忘れられない大事な作品であるように、本作「ビッグ・ウェンズデー(78年)」は中二の初鑑賞時以降、思>>続きを読む

八つ墓村(1977年製作の映画)

4.4

数多い横溝正史原作の中でも、最多映像化(映画化3回、たぶんTVドラマ化7回)を誇る本作の人気を決定づけたのが、この松竹版「八つ墓村(77年)」だと、個人的に思う…。

本作は岡山県で実際に起こった“津
>>続きを読む

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

2.9

「ジェラシック・パーク(93年)」から始まる旧三部作は、大方、絶海の孤島に「半ば強引に連れて来られた人たち」が、遺伝子工学で再生された恐竜たちに襲われ、命からがら逃げ果せるストーリーだった。
「人間が
>>続きを読む

マッドマックス2(1981年製作の映画)

4.3

冒頭、人間のエゴで文明が崩壊していく姿を白黒スタンダードサイズで見せつつ、資源が枯渇した世界でガソリンを求めて人々が殺し合いをする中、救世主となる英雄が存在したことがモノローグで語られていく。

「過
>>続きを読む

アメリカン・ジゴロ(1980年製作の映画)

4.0

たぶん、映画好きな方ならば、なぜか忘れられない作品というものがあるだろう。
ストーリーのあらましは何となく覚えているだけなのに、登場人物の台詞や所作、とあるシーンやワンカットの画、音楽や衣装など、本篇
>>続きを読む

チャーリーズ・エンジェル(2000年製作の映画)

4.1

本作「チャーリーズ・エンジェル(00年)」は、1976年から5年間続いたTVドラマ「地上最強の美女たち!チャーリーズ・エンジェル」をリブート、映画化したものだ。

元となるドラマは関東ローカルの話で恐
>>続きを読む

ブギーナイツ(1997年製作の映画)

4.3

本作「ブギーナイツ(97年)」は、1977年から84年頃までの「ポルノ産業」という特殊分野を描いたクロニクル(年代記)であり、時代が移り変わっていく間の栄枯盛衰・有為転変を、当時の音楽やファッション、>>続きを読む

ショーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

3.9

ちょっと昔のハナシになるが…
2014年、米国エンターテインメント・ウィークリー誌が、「ゾンビコメディ映画 ベスト12」と題し、アンデッド(生ける屍)が登場するホラーコメディ作品のランキングを発表。
>>続きを読む

ザ・ロック(1996年製作の映画)

3.9

「トップガン マーヴェリック(22年)」冒頭のくだりが、ドン・シンプソンへの哀惜の念に感じられ、彼の遺作となった「ザ・ロック(96年)」を云十年ぶりに見返してみることに…。

また、ショーン・コネリー
>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

3.9

「トップガン マーヴェリック(22年)」開巻直後、胸に起きたザワめきはハンパないものだった。
パラマウントのオープニングロゴ後、なんとドン・シンプソン/ジェリー・ブラッカイマー・フィルムズ(!!)のロ
>>続きを読む

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.3

開巻いきなり20世紀FOXのファンファーレが、ブライアン・メイ新録のギター・オーケストレーションで鳴り響き、
「Somebody to Love(愛にすべてを)」のピアノのイントロにのってLIVE A
>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

職業や肩書き、経歴といった外側から貼られたラベルを喪失した時、いかに自己定義するのか。
「ノマドランド(20年)」を見終え、ふと頭に浮かんだのは、本作が「本当の自分がどういう人間なのか」を理解・再認識
>>続きを読む

小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)

4.8

自分が映画好きになる大きなきっかけとなった作品の一つ、「小さな恋のメロディ(71年)」。

強い思い入れがあるはずなのに、先日のBS放送で云十年ぶりの鑑賞となったのは、本作が青臭かった昔の自分を思い出
>>続きを読む

ダイ・ハード3(1995年製作の映画)

3.9

「THE BATMAN-ザ・バットマン(22年)」の劇中、
リドラーが出題するなぞなぞに、バットマンが間髪入れず答えるシーンがある。

「死んだ嘘つきがつく嘘は何だ?」→「動かぬ嘘」正解!!
「残酷で
>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.9

自分にとって本作「フリー・ガイ(21年)」を一言で申せば、
「喰わず嫌い」の映画になるだろうか…。

着想に「グランド・セフト・オート」や「フォートナイト」のような、殺人や犯罪が許されるオープンワール
>>続きを読む

ヴェノム(2018年製作の映画)

3.0

なんか気分が悪いな…口の中がネバネバするし、
食い散らかしたゴミがなぜかキッチンの床にいっぱい落ちているし…。
と、思って歯でも磨きながら、鏡を覗いてみると…
「白目の変な黒いモン」が自分の顔に重なっ
>>続きを読む

ブリット(1968年製作の映画)

3.9

見返すたびに、印象が違ったり、視点が変わる映画が稀にある。
自分にとってその1本が、本作「ブリット(68年)」だ。

初見は、1977年春、日曜洋画劇場(テレビ朝日)でのテレビ初放映。
今も伝説的に語
>>続きを読む

ビバリーヒルズ・コップ(1984年製作の映画)

4.0

学生時代から社会人になりたての頃、劇場での初鑑賞はもちろん、レンタルビデオ&TV放映含め何度も見返し、その痛快さを反芻した思い出溢れる一作。

何より惹かれたのは、鼻持ちならないお金持ちを皮肉る痛快な
>>続きを読む

ブレイブハート(1995年製作の映画)

4.3

初公開時、劇場での鑑賞中、周りを気にせず咽び泣き、隣席のカップルを呆れさせた程の忘れられない一本のはずなのに、先日のBS放送で十数年ぶりに見返した作品である・・・。

本作「ブレイブハート(95年)」
>>続きを読む