前作「スペクター(15年)」公開直前、ダニエル・クレイグの「再びボンド映画に出演するなら、手首を切る方がマシだ」という発言があったので、最新作のタイトルが「ノー・タイム・トゥ・ダイ(=死んでる場合じゃ>>続きを読む
たぶん、トム・ホランド主演作の完結篇となるであろう「スパイダーマン : ノー・ウェイ・ホーム(21年)」。
前作「ファー・フロム・ホーム(19年)」で、ミステリオにスパイダーマンとしての素性を明かさ>>続きを読む
ダークナイト・トリロジーが、規範となる父親的存在(亡き実父やアルフレッド、フォックスといった協力者)との交流の中で、年若いブルース・ウェインが人格を築いていく過程を重ねて描いていたのに対し、本作「TH>>続きを読む
18年ぶりのシリーズ最新作「マトリックス レザレクションズ(21年)」。
シリーズ物を第1作から同じ監督が撮り続け、長い隔たりを経て、新たな続編を手がける。
過去にフランシス・F・コッポラが16年>>続きを読む
「ひまわり(70年)」の初見は、
云十年前、土曜のまったりした午後でのテレビ放映だった…と記憶する。
戦争という不条理に巻き込まれた男女の悲哀に満ちたストーリーに心打たれつつ、初鑑賞時、強く印象に残>>続きを読む
劇場での初見時にも感じたが、今改めて見直しても、オールド・ファッションな映画だと思う。
製作元のパラマウントとしてみれば、「ミッション:インポッシブル(96年)」成功の夢よもう一度という狙いがあった>>続きを読む
前作「ボーン・アイデンティティー(02年)」ヒットの要因は、ミスキャストにあると思う。
端的に言えば「〜アイデンティティー」の主人公は、一般人だと思っていたら、実は元殺人マシーンでしたという設定。>>続きを読む
「サタデー・ナイト・フィーバー(77年)」の主人公トニー(ジョン・トラヴォルタ)の部屋に、ファラ・フォーセット、ブルース・リーと並んで、「セルピコ(73年)」のポスターが貼られている。ポスター中央にレ>>続きを読む
敢えてティーザートレーラーしか目にせず、出来るだけ前情報をシャットアウトして劇場に駆けつけたわけだが、入り口に貼られたバナーには「孤独の暗殺者ブラック・ウィドウは、なぜアベンジャーズになったのか?」と>>続きを読む
2大スター怪獣にはそれぞれの「歴史」がある。
ゴジラは東宝の第1作(54年)からエメリッヒ版(98年)含め、本作「ゴジラVSコング(21年)」で33作品。
コングに至ってはRKO版(33年)の銀幕デ>>続きを読む
「トラウマ映画」と一口に言っても、人それぞれ、色々な定義があると思う。
「観ている間に気分が悪くなり、観終わっても苦痛が残る映画」、「なんで観ちゃったんだろうと後悔する映画」・・・。
自分の場合は映>>続きを読む
ジョン・トラヴォルタの名前を聞いてすぐさま、「パリより愛をこめて(10年)」のスキンヘッドにヒゲの超いかつい顔や、「ファナティック ハリウッドの狂愛者(19年)」のキモいギークなストーカーがパッと頭に>>続きを読む
「リーサル・ウェポン(87年)」が、クリスマスまでの数日間を描いた作品だと認識している人は、意外と少ないのではないだろうか。
開巻早々、ボビー・ヘルムズのヒット曲「ジングルベル・ロック」が流れてくる>>続きを読む
ジョージ・クルーニー主演のオリジナルシリーズには正直あまり思い入れは無いが、敬愛なるお姉様ケイト・ブランシェット出演作ということで鑑賞・・・。
「オーシャンズ8(17年)」は燻った人生を送ってきた中>>続きを読む
「アイアンマン(08年)」を観て、まず心に留まったのは製作時最新の特殊効果(CGI)を用いた飛行シーン。
個人的には、リチャード・ドナー版「スーパーマン(78年)」をついに超えた(!!)納得のゆく「空>>続きを読む
「ジャスティス・リーグ : ザック・スナイダー・カット(21年)」の総尺は242分。
ジョス・ウェドンが追撮&再構成した「劇場公開版(17年)」は120分だから、およそ2倍の量だ。
長尺になった分、>>続きを読む
「フェイス/オフ(97年)」で、
最も印象に残っているのが「手で顔を撫でる仕草」。
ジョン・トラヴォルタ演じるアーチャーには、愛情表現として手の平で相手の顔を撫でる癖がある。
開巻直後、アーチャー>>続きを読む
デヴィッド・リンチは、頭の中が一体どうなっているのか見たくなる監督である。
自分のような凡人には到底考えつかないストーリーテリングを捻り出す、その思考回路を見れるものなら見てみたい鬼才(=奇才)なのだ>>続きを読む
随分と昔の話だが、学校で教師に注意されたり友達と喧嘩したり、或いは家で親に怒鳴られた時、自分の部屋の押入れかベッドの下に潜り込み、イヤな現実を忘れるために独りぼっちになって、マンガや絵本を読んだり、空>>続きを読む
「ジョーズ(75年)」製作時、スピルバーグはまだ27歳の若さであった。
まさに早熟の天才である。
この若き青年がとてつもなく面白い映画を作り、世界的大ヒットを飛ばしたことは当時NHK総合の報道番組(>>続きを読む
2014年、巷ではアナ雪の「レリゴー」が四六時中そこかしこで流れる中、自分の脳内ヘビロテ曲は本作の主題歌「Everything is Awesome!!!(=みんな同じって最高!)」だった・・・。>>続きを読む
もしも窮地に陥ったら、右手を胸に当て「うま〜く、い〜く」と念仏のように呟こうと思わせてくれた映画である。
インド屈指のエリート理工系大学を舞台に、「型破りの自由人」ランチョー、「動物写真家を夢見なが>>続きを読む
監督アン・リーのフィルモグラフィーを見ると、ジャンルやティストがバラバラ、(いい意味で)一貫性が感じられない。
武侠モノの「グリーン・ディスティニー(00年)」、アメコミの「ハルク(03年)」、カウ>>続きを読む
クローネンバーグは「現実」と「幻想」の境界を彷徨うことによって、肉体や精神がグロテスクに「変容」する様を好んで描いてきた。
そのため本作と前作「ヒストリー・オブ・バイオレンス(05年)」が家族や黒社会>>続きを読む
エリザベス1世の前半生にスポットを当てた歴史劇&ケイト・ブランシェット出世作ということで、「わが命尽きるとも(66年)」や「1000日のアン(69年)」のようなお上品なコスチュームプレイものかと思いき>>続きを読む
開巻最初の、機関士パーカーによる「ボーナスが俺らだけ半分なのは不満だ!」の台詞一言で、(宇宙船の)一つ屋根の下、長旅を共にするクルーを結びつけているのは、有り体の「仲間意識」ではなく、仕事の「対価」だ>>続きを読む
マット・デイモン扮するシェルビーがデイトナ24のレース中、「7000+(7000回転以上上げろ!)」と書かれたボードを掲げるシーン。
「ロッキー 2(79年)」でミッキーが最終ラウンドで「今だ!サウス>>続きを読む
半世紀以上昔の冷戦時代。
米ソが核兵器を応酬して世界が滅びるという懸念が広がったこの時代に、「たった一発で国が滅びてしまうような武器を作って、平常でいられるはずがない」という発想が映画作家たちに芽生え>>続きを読む
「ワンダーウーマン1984」鑑賞中、ショッピングモールのシーンで既視感を覚え、後日、監督パティ・ジェンキンスのインタビュー記事で「コマンドーを意識した」と知り、腑に落ちたが直ぐにある疑問が・・・。>>続きを読む
第二次大戦後10年も経ていない時代に作られた映画。
上映時間3時間オーバーでモノクロのスタンダードサイズ。
聞き取りにくいどころか、よくわからない日本語が頻繁に飛び交う台詞。
だが、今観ても全く飽き>>続きを読む
一言で申せば「管理社会・消費社会をぶっ壊せ!」という映画か。
現実社会の価値観から疎外された輩が、別の価値観を持つ他者と出会い、刺激され、裏ネットワークを構築するといった映画は、クローネンバーグの「>>続きを読む
公開当時、イーストウッドの「俳優引退作」と喧伝され、それを真に受け、劇場に勇んで馳せ参じたのが、今となってはちょいと恥ずかしくも笑える思い出。
鑑賞中は、これぞイーストウッドの集大成とでもいうような>>続きを読む
映画とは「視覚的エンターテイメントである」と定義するならば、本作の「画」がもたらす効果は、目から鱗が落ちるほど素晴らしい。
メイキングを見て改めて感じたが、全篇(擬似)ワンカットを徹頭徹尾貫くために、>>続きを読む
前作が
「不正を見逃すか、行動に移すか」
という問いかけに対し、
今作は
「嘘をつく者は罪、
その嘘を受け入れた者は更なる大罪」。
心にしみた・・・。
追補:
願いを取り消したダイアナが、スティ>>続きを読む
本来ならば別の機会でレビューすべき作品であるが・・・
永遠のアイドル“ショーン・コネリー”が天に召されたため敢えて記す。
冒頭と終幕に映し出された朽ちた林檎。
老いたロビンとマリアンの「その後」の暗>>続きを読む
鑑賞中、トムクル版「宇宙戦争(05年)」や「ポセイドン・アドベンチャー(72年)」みたいな展開になるかと思っていたが、観終わればいい意味で裏切られた。
開巻から保身第一主義の人間として描かれる主人公>>続きを読む