麻衣さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

処女の泉(1960年製作の映画)

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中学生の頃、夜中にテレビで映画を観てて、そのほとんどを忘れちゃってるんだけど、これはやけに記憶に残ってる。ずっとタイトルがわからなくて、この前やっと特定した。ベルイマンのだって知らずに観てたな。
まだ
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.6

「どういうことだってばよ」の時間と「どうやら普遍的な家族の呪いの話をしているらしい」の時間を反復横跳びしてた。
母親の私に対する愛情は無条件&無償であるらしいというのをいいことになんでもやってもらって
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季節のはざまで デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.1

こういうシーンで終わるんだろうなという予想が、観進めるうちにこういうシーンで終わってほしいという願望になり、それが最も美しい形でかなったので本当に嬉しかった。

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.7

人間が虫や動物と言葉で通じ合ってなくて本当によかった。人間にとってかわいらしい見た目であるか否か/人間に従順であるか否か/人間に対して利害のどちらをもたらすかによって、当たり前に人間がトップにいるとい>>続きを読む

ミレニアム・マンボ 4Kレストア版(2001年製作の映画)

4.0

去年の夏DVDで鑑賞したときにいつか観返したいなと思っていたけど、随分早く映画館でかけてくれちゃった。もう少し時間空けたい。40代とかになってから久しぶりに観て20代の自分に会いたい。
この後DUNE
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レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)

3.3

申し訳ない... 好きくない点がミュージカル映画にそんなケチをつけるなんて野暮だろという内容なのでわかってて挑戦した私が悪い。書くまでもない。

ファインディング・ドリー(2016年製作の映画)

5.0

昨日修論の最終稿を提出してやっとなんの束縛もない本当の春休み。1本目は大好きな映画!人生で観てきた映画の中でいちばん好き。受験生の夏休みに映画館に2回も観に行った。
ピクサーやディズニーの続編では、仲
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台北ストーリー(1985年製作の映画)

4.2

自分と関わっている間の姿だけを切り取って他人にどんなジャッジを下そうとも、彼らはみんなそれぞれ誠実に日々を送っているのだと思わされる。そうだとわかると、意地が悪くてヤな奴のように見えた他人にも、いっと>>続きを読む

不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

4.0

2人でいるのにアリの心が孤独に苛まれ、次第に冷えていくのを嫌というほど感じる。周りからの風当たりが強いのもあるが、エミのなかの差別感情がちょくちょく顔を出していて、アリがそうなるのもわかる。結婚後、エ>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.1

よく出来た映画だ!よく出来すぎていてケッと思う気持ちすら湧いてこない。
タクシー運転手っていい職業だな。これから親しくなりうる他人ではなく、タクシーに乗っている本当にそのとき限りの他人だから、お客さん
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しあわせな孤独(2002年製作の映画)

3.4

私のなかで浮気や不倫を糾弾したくなるフェーズはもう過ぎていて、自分に関係あろうとなかろうと受け流すことを徹底している。だからこの手の話は全部「そっか」で終わってしまう。浮気や不倫の話を頼んでもないのに>>続きを読む

ホーンテッドマンション(2023年製作の映画)

4.0

私ちゃんとディズニー好きなのおもろい。ちゃんとおもしろかった。
今月末、ホーンテッドマンションの謎解き第二弾で遊んでくる。

(500)日のサマー(2009年製作の映画)

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2回目。目配せが粋。
マシュー・グレイ・ギュブラー大好きだけど、この使われ方はちょっと気に食わない。

To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

3.8

フィクションのなかの救いようがなくて草臥れた女性が大好きだし、そういう女性が再生していく姿はもっと好き。放っておいてと何度手を振りほどいても追いかけて掴みに来てくれるスウィーニー素敵。危うく取り返しが>>続きを読む

ザッハトルテ(2022年製作の映画)

3.5

Wonkaの爆睡を取り戻そうと、部屋に戻ってからアマプラを開いたけど、海外で観られる映画がAmazonオリジナルのなかの数本に限られていたのでこれにした。Wonkaといいバレンタインっぽい。時差の関係>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

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英語を聞き取れるか云々の前に気絶してた。よく考えなくても、昨日の朝から今まで起きっぱなしなんだから寝ないわけなかった。椅子も異常にふかふかで寝ろと言っていた。帰ったら観直します。

バービー(2023年製作の映画)

3.7

普段から無意識にうっすら怒っていることを自覚させられるけど、それは第一歩ということでいいのか。

ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)

4.8

僅差だけど『ビフォア・サンライズ』の方が評価が高いの意外。
ひとつ前の自分のレビューに秒で掌を返すけど、あの出会いが一夜限りだったことも、半年後の12月16日に待ち合わせできなかったことも、9年後にこ
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ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

4.2

普段しらこいてるから面と向かってこんなの観せられてどうしようと思ったけど、とんかつ食べたら落ち着いた。
「理性的な大人」として一夜限りで関係を終わらせた方が後で綺麗な思い出として残るっていうのもわかる
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ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002年製作の映画)

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秘密の部屋は伏線回収要素が多くて楽しい。
このときから既にロンはマルフォイのハーマイオニーに対する差別的な発言にきちんと激昂していて良い。ハーマイオニーが帰ってきて、ハリーとはハグするのにロンとはでき
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ファインディング・ニモ(2003年製作の映画)

5.0

人生で1番観てきた映画かもしれない。次のセリフがわかるくらいには観てる。
マーリンがドリーを信じて鯨の舌から手を離すところ、ニモが水槽内でのギルからの学びを活かして網に入ってみんなで下に泳ぐことを提案
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

大人の女性の見た目をしている人には大人の女性らしい言動が期待されるけど、中身はタブラ・ラサ状態のベラはもちろんそれに応えてくれない。破天荒とか非常識という風に見えるかもしれないけれど、彼女のロジックは>>続きを読む

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1(2010年製作の映画)

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ほぼ全編ハリー、ロン、ハーマイオニー3人での旅なので3人の関係性を追うのが楽しい。
分霊箱のありかや壊し方についての情報を集めるも何の進捗もなくピリピリするなかロンが出ていってしまって、ハリーもハーマ
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ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

3.7

自死って絶望とか鬱みたいなネガティブなものと結びつけられることが多いけど、必ずしも追い詰められた先にあるわけではないと思う。彼女たちについても、母親の厳しさに嫌気がさしたとか失恋で心を病んだというより>>続きを読む

オーディション(2000年製作の映画)

3.3

母親の実家になぜか村上龍の原作があったので、小学生の頃に読んだ。うろ覚え状態で映画を観たけど、元々覚えてた以上のものが何にも出てこなかった。記憶の回収、失敗!でも、その時の読後感はなんとなく思い出せた>>続きを読む

ルームロンダリング(2018年製作の映画)

3.5

生きてた方が良くない?で、どうせ生きるなら笑ってた方が良くない?意外と人ってあたたかいもんじゃない?みたいなちゃんとしたメッセージがあるけどシリアスにはしない、それが優しく思える。ギリギリまで思い詰め>>続きを読む

もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

3.8

ジワジワと関係が変わっていくのを感じながら、でもどうすることもできないもどかしさを思い出してしんどかった。2人にとっての最高の瞬間を更新できなくて、ただただくたびれていく。きっとそういうもんだからそれ>>続きを読む

Saltburn(2023年製作の映画)

4.0

全然このソルトバーン滞在1回をオカズに一生を生きていくので構わないんで、私も招かれたい。浮世離れしていて、すべてを持っていて、それなのにどこか不満気で孤独に見える家人たちの魅力ありきのソルトバーンだと>>続きを読む

あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

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北野武全部観る③
鑑賞前に美味しいまぜそばでお腹を満たし、潮の満ち引きの映像と久石譲の音楽に身を任せていたら『ケイコ 目を澄ませて』の時と同じくらいしっかり寝てしまったので、これはもう1回観ないと。と
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3-4x10月(1990年製作の映画)

4.1

北野武全部観る②
ずっとタイトルの読み方がわからなくて、「北野武のさん...」までしか言えてなかったやつ。
『その男、凶暴につき』よりも好きだなと思っていたのに、感想書くの後回しにして一夜経ってしまっ
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その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.0

北野武全部観る①
侯孝賢、蔡明亮、アキ・カウリスマキだった2023年、滑り込みで北野武を観始める。
この質の映画を撮る人が日本にもいて、しかもそれが(世代のせいで)「コマネチの人」とか「世界丸見えの人
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トータル・バラライカ・ショー(1994年製作の映画)

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アキ・カウリスマキの過去作品を全部観てから『枯れ葉』に挑みたい気持ちに一刻も早く『枯れ葉』を観たい気持ちが打ち勝ってしまったので、『トータル・バラライカ・ショー』はライブ映像だからノーカンで!と都合の>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

5.0

スクリーンの前で私もウインクした。
アキ・カウリスマキマラソンしてから新作を観に行くことができて本当に良かった。2023年の映画鑑賞、思い残すことはないです。

ほつれる(2023年製作の映画)

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なんかもう他人に心を煩わされるのは疲れちゃったし他人の悩みの種にもなりたくないしひとりが1番とか思ってしまうんだけど、私の本音はきっとそうじゃないんだよね。そういうリスクがあると分かっていても、ってい>>続きを読む

ル・アーヴルの靴みがき(2011年製作の映画)

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日芸映画祭で逃したのでDVDを購入。今カウリスマキ作品の多くがサブスクで観られるけど、このくらいの代金は払って観るべきだよね、なんかすみませんねの気持ちになってる。
la vie de bohemeし
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希望のかなた(2017年製作の映画)

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これを撮った後「アディオスだよ」と言って去っていったカウリスマキの復帰をやったねと喜んでる場合じゃないな。ロシアによるウクライナ侵攻をうけ、いても立ってもいられず新作を撮ったとのことだったし。世界に平>>続きを読む