みかんぼうやさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

みかんぼうや

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初恋のきた道(1999年製作の映画)

4.0

今から約20年前に観て以来、2回目の鑑賞。当時、この作品と「山の郵便配達」を立て続けに観て、中国の田舎の自然の美しさと、何事にも一途に取り組む農村の人々の姿に感動して、中国の田舎への憧れというか好感を>>続きを読む

RENT/レント(2005年製作の映画)

3.6

1989~1990年のニューヨークを舞台に決して華やかとはいえない(むしろ貧困寄り)生活を送る若者たちが夢を追いかける大ヒットブロードウェイ・ミュージカルを、あの「ハリー・ポッター」初期2作の監督が映>>続きを読む

グーニーズ(1985年製作の映画)

4.0

「童心をくすぐる」とは、まさにこういうこと!いや~、楽しかった!まるでアミューズメントパークにいたような2時間。久しぶりにディズニーランドに行きたくなりました(本作のアトラクションがあるわけではないで>>続きを読む

愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

3.9

もう吉田恵輔しか勝たん!という一度も使ったことのなかった現代言葉?を思わず使うほど、吉田監督の作品は本当にどれも面白い。これまで「好きな現代邦画の監督は誰?」と聞かれたら「西川 美和」か「今泉 力哉」>>続きを読む

波止場(1954年製作の映画)

3.4

アカデミー6冠の不朽の名作。とある波止場でのギャングの内紛的な話で、物語もシンプルですし面白かったです。安定のクラシカルムービー、という感じ。

今の時代に観ると設定や展開自体にはそれほどユニークさや
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ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

3.8

この作品、監督を知らずに観たら、あの「イレイザー・ヘッド」や「マルホランド・ドライブ」を作ったデヴィッド・リンチの作品だと気付いただろうか?それほどに、ハートウォーミングで正統派なシニアロードムービー>>続きを読む

喜びも悲しみも幾歳月(1957年製作の映画)

3.7

「二十四の瞳」をはじめ数々の昭和人間ドラマを生み出した木下恵介監督の161分という長編作。仕事柄、日本全国を転々とすることになる灯台職員(佐田啓二)と1度のお見合いで結婚したその妻(高嶋秀子)、この2>>続きを読む

戦争と女の顔(2019年製作の映画)

3.5

終始冷たく静かで暗い。戦後ソ連を描いた作品で、戦争は既に終わっているのに、戦争シーンなんて微塵も登場しないのに、ただただ胸が苦しく戦争の酷さを実感させられる作品。

戦争から帰還した2人の女性兵(うち
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.3

ヨルゴス・ランディモスの変態性と芸術性が、キャッチーで分かりやすいSF設定の物語に絶妙なバランスで結実し、この作風における一つのエンタメとしての到達点に達したと言っても過言ではない社会派ダークファンタ>>続きを読む

ONCE ダブリンの街角で(2007年製作の映画)

2.5

これはきつかった~。私が最も苦手とする歌で押してくる雰囲気映画。観終わった後に監督を確認したら、なんと同じく超苦手だった「はじまりのうた」と同じ監督ではないですか。フィルマでは超高評価作品として有名な>>続きを読む

誰も知らない(2004年製作の映画)

3.9

【なぜか避けてきた名作を食らうVol.14】
柳楽優弥が史上最年少でカンヌ主演男優賞を獲ったことでも有名な本作。もちろんその頃から知っている作品でしたが、なぜか作品リリースから20年経つこのタイミング
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未知との遭遇(1977年製作の映画)

3.4

【なぜか避けてきた名作を食らうVol.13】
先日「フェイブルマンズ」を観た際に、スピルバーグ作品の面白さと映画愛に触れ、スピルバーグのまだ観ぬ有名作を観たいと思い、本作を視聴。もともとSFがそれほど
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青春の殺人者(1976年製作の映画)

3.7

この衝動性と躍動感。反体制的で、国家権力に対する怒りを散りばめつつも、同時に一個人の無力さを物語る作風。こんな尖った作品をデビュー作から送り出し、当時の日本映画界の賞を席巻する。紛れもなく、あの長谷川>>続きを読む

犬猿(2017年製作の映画)

4.0

うわ~、吉田恵輔監督作品、観れば観るほど好きになっていく!この監督の作品、もう本能的に好きとしか言いようがない。どうしてこんなに登場人物に寄った丁寧な人間描写なのに、どこか登場人物たちを突き放したよう>>続きを読む

アフター・ヤン(2021年製作の映画)

3.9

“アンドロイド/AIロボット物”は、一つの映画カテゴリーが確立されていると言ってもいいほど色々な作品があり、人間との友情や逆に暴走や反逆をストレートに描く作品が多いなか、壊れたアンドロイドの記憶(メモ>>続きを読む

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

-

妻と「梟」を観る予定でしたが、時間が合わず急遽こちらを鑑賞。話題のラリー・ライカート監督の新作で、以前観た「ミークス・カットオフ」が面白かったので、こちらでも十分楽しめると思ったのですが・・・

なん
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アリゾナ・ドリーム(1992年製作の映画)

3.1

私のライフタイム・ベストであり唯一★5.0をつけている「アンダーグラウンド」のエミール・クストリッツァ監督が、その「アンダーグラウンド」のひとつ前に製作した本作。

「アンダーグラウンド」以降のクスト
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リラの門(1957年製作の映画)

3.2

フランスの巨匠ルネ・クレーヌ作品初挑戦。脚本良し、音楽良し、監督の人生哲学たっぷりのエンタメ作品として評価が高いのは分かる。分かりますよ。しかし、この話は解せない。話が難解なのではなく(むしろ分かりや>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

さまざまな映画賞の主演女優賞を総なめした(しかし、アカデミーはノミネートまで)ケイト・ブランシェットの演技が凄すぎて、恥ずかしながら途中までこのリディア・ターという指揮者、実在する人物だと思っていまし>>続きを読む

いつか晴れた日に(1995年製作の映画)

4.1

基本的に苦手意識の強い恋愛物。特に私が男性ということもあり女性視点の作品に没入することはあまりないのですが、今作は思いのほかハマってしまいました。

考える隙を与えないくらい、テンポよく怒涛の展開が続
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妻は告白する(1961年製作の映画)

3.7

愛という名の狂気。さすが、あの「清作の妻」の増村保造監督×若尾文子主演という究極の昭和ダークメロドラマ。あんなにお美しい若尾文子が最初は魔性の女に見えたのに、最後にはある種の怪物に見えてしまう凄さ。>>続きを読む

キャプテン・フィリップス(2013年製作の映画)

3.7

だいぶ前からマイリストに入れていたのに、後回しにしていた作品。でしたが、あの「ブラディ・サンデー」のポール・グリーングラス監督だったということを知り、即鑑賞。「ブラディ・サンデー」のドキュメンタリーさ>>続きを読む

Saltburn(2023年製作の映画)

4.0

バリー・コーガン最強説。彼のような“この人がこの役を演じないと、作品として成り立たない”と思わせてしまう代えのきかない俳優って本当に凄い。

画的には、絵画のようななんとも美しいシーンがたくさん映し出
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いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

4.2

本編では泣かなかったのに、エンドロールに入ってから一気に思いがこみ上げてきて涙した作品は初めてかもしれない。噂に違わぬ素晴らしい作品でした。

余命宣告を受けたシングルファーザーのジョンと息子のマイケ
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

3.8

とても優しい語り口で、物凄く厳しいことを言われているような感覚になった作品。基本穏やかで淡々としつつところどころでコミカルさも見せる、決して暗くドッシリと重い雰囲気ではない。が、実はそこで伝えている内>>続きを読む

心と体と(2017年製作の映画)

3.6

ベルリン金熊賞受賞作。同じ職場で働く片腕が動かず使えない男性と記憶力は抜群だがコミュニケーションが苦手な(おそらく自閉症スペクトラムと思われる?)女性が奇遇にも全く同じ夢を見ることから始まる大人の恋物>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.4

1月から仕事のピーク期突入のため、刺さった作品以外は短めレビュー。

予告や設定から、「ドロステのはてで僕ら」のようなコミカルでテンポの良いコメディを想像していました。確かに前半はそんなノリだったので
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桜桃の味(1997年製作の映画)

3.5

恒例の1月から仕事のピーク期突入のため、よほど刺さった作品以外は短めレビュー。

久しぶりのキアロスタミ監督作鑑賞。有名な“ジグザグ三部作”以外の作品を観るのは初めてです。同監督らしいドキュメンタリー
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ブロンクス物語/愛につつまれた街(1993年製作の映画)

4.1

フォローレビュアーのちぃさんさんやチョコミントさんがお薦めしてくださっていた本作。出演作にほぼ外れ無しで大好きなデ・ニーロの監督デビュー作ということで楽しみにしていましたが、期待以上に素晴らしい映画で>>続きを読む

暴走パニック 大激突(1976年製作の映画)

3.7

なに、このラスト20分(笑)。一体何台車ぶっ壊したの!?一体何人車にはねられたの!?パトカーが一般市民をはねるわ、NHKの車がパトカーに突っ込むわ・・・ともうメッチャクチャ。当然CGが無い時代に撮られ>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.0

元ジャニーズの国民的人気アイドルがこの役を演じることの衝撃。オファーした吉田監督と引き受けた森田剛の覚悟。この作品を語るには、もうこれで十分でしょ。

サイコパス物としては、正直なところ、それほどユニ
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近頃なぜかチャールストン(1981年製作の映画)

3.4

アップテンポのドタバタエンターテインメントでありながら、ガッツリと社会風刺的メッセージが詰め込まれている、まさに岡本喜八節全開の本作。勢いよく切り替わっていくカメラワークとお笑いのコントのような独特な>>続きを読む

きっと、いい日が待っている(2016年製作の映画)

4.0

デンマーク映画って、なんでこんなに素晴らしい作品が多いのだろう。また7~8本程度しか観たことはないですが、おそらく全て★4.0以上をつけています。もちろん評価が高い作品を選んでいるとはいえ、「偽りなき>>続きを読む

川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

3.9

“ムコリッタ”の意味を知らなかった私は、同じく萩上監督の「かもめ食堂」のような、ひたすらに平穏で温かい癒し系の作品だと勝手に想像しながら観始めました。が、実は意外にも“人間の生と死”をテーマに、今を生>>続きを読む

きみはいい子(2014年製作の映画)

4.1

敢えてクリアな正解を提示することなく、劇的な展開を創り出すわけでもなく、一見淡々としていて、少し掴みどころがなく、モヤっとしたような伝え方でありながら、話が進むにつれて、ジワジワとメッセージ性が滲み出>>続きを読む

海辺の家(2001年製作の映画)

3.3

これぞ90年代~2000年代前半のベッタベタな“アメリカの家族愛ヒューマンドラマ”。家族の絆を深めるハートフルなストーリー。海辺に家を建てる話なので、海辺の景色や沈む夕日など美しい映像も満載の感動スト>>続きを読む