shikibuさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

4.2

ペドロ・コスタが、初期の北野武ばりの切れ味で撮ったみたいな、激渋映画
後半1時間、ホントに何が起こるか分からなくてずっとドキドキしてた
この緊張感の持続はすげえ
音楽もめちゃかっこいいなと思ってたら、
>>続きを読む

悲情城市(1989年製作の映画)

3.8

初ホウ・シャオシェン
暴力シーンのカメラの遠さが無常感を引き立ててる
トニーレオン演技うめえな
戦争から帰って錯乱した三男を見つめる時の悲しい目よ
記者仲間たちと飲むシーンで窓を開けて歌い始めた時の開
>>続きを読む

6アンダーグラウンド(2019年製作の映画)

3.5

人体から車体まで、破壊されるシーンの細部へのこだわりが凄い。
車内での手術シーンからはじまり、異常な長さの冒頭カーチェイスとひたすら見せ場をつくろうとする心意気が天晴れ。
ラストの磁力を使ったアクショ
>>続きを読む

破壊の日(2020年製作の映画)

2.5

坑道の化物の造形におっとなるが、漫画みたいな設定を、人物が空虚に語っているだけであまり面白くなかった。渋川清彦の運転シーンまわりは面白かったが、うーむちゃんと作って欲しかったなあ

はちどり(2018年製作の映画)

3.7

めちゃくちゃよかった
主人公が先生に相談に来た時に烏龍茶を入れるカットから始めるセンスが素敵
主人公が悪さした時に両親がお前の教育が悪いと子供を差し置いて両親が喧嘩してるのがリアル
男性からの女性に対
>>続きを読む

青春の蹉跌(1974年製作の映画)

3.5

期待値上げすぎた感あり。
金持ちのおじさんがショーケンの指の間をナイフで突き刺しながら、常人はこれができるんだよと言うところから前のめりで見始める。
桃井かおりが良かった。
姫田真左久のカメラがやはり
>>続きを読む

カゾクデッサン(2019年製作の映画)

3.5

おもしろかったー。。照明部出身とあって、光の当て方が自主映画とは思えないほど贅沢だった。これ完全自主映画で作ったのか、すげえな
線路の間の河原で友だちを殴るシーンや、土手で慰めてきた友人も殴るシーン、
>>続きを読む

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.0

まあまあ。
ゾンビにやられたダイナーの店員2人を警察官3人が順番にやってきて店の外→中→外と3回繰り返す感じや、喰われた若者3人の首を淡々と切り落とすアダムドライバーのカットとか、興奮するところがあっ
>>続きを読む

演劇2(2012年製作の映画)

4.0

稽古中に、疲れが溜まったのか、うつらうつらと、しかし、一瞬で目を覚まし、役者の芝居を逃さないようにと眼光を光らせ、
かと思いきや、またうつらうつらしと、延々とその居眠りと覚醒を繰り返すオリザ氏の姿に感
>>続きを読む

演劇1(2012年製作の映画)

3.8

志賀廣太郎さん追悼(この人、青年団所属だって知らなかったが)で見る。
1は基本、青年団の活動を追いかける構成。普通に面白いが、青年団の芝居見てから見ると面白さ倍増すると思う。
こんなストイックな稽古場
>>続きを読む

オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

3.5

ラストの遠景がこれまた見事。
「そして人生はつづく」のあとに見ると、ここ掘り下げるのかと意外に思う。
告白を受け入れてくれるならページをめくってくれと言ってから、女の子がめくるのかめくらないのか微妙な
>>続きを読む

そして人生はつづく(1992年製作の映画)

3.5

惨状としかいいようがない瓦礫の山々を見せながら、そこに行き交う人々は涙を流さず、生活を続けようとする姿が胸をうつ。ここは私の家じゃないけど、映画を撮ってる人たちが自分の家のていにしてくれと言われたと普>>続きを読む

もどり川(1983年製作の映画)

4.2

壮絶。神代×ダメ男ものにハズレ無し。
襖越しの抱擁のエモーショナルさ。襖に吐血される血。大震災の途方も無い破壊描写。街が燃え盛る中、土手で抱擁を交わすシーンもたまらない。
屑極まりないけど、愛らしさを
>>続きを読む

悲愁物語(1977年製作の映画)

3.8

異様。
無人の社長室。なぜか壁は銀色。ってファーストシーンで清順印がきちんと出ている。ゴルフ場の近くなのに、ツィゴイネルワイゼンの前フリともいえるボロい橋や、刺青一代でも見せたリフレインもちょこちょこ
>>続きを読む

ブルークリスマス(1978年製作の映画)

3.8

ラストシーンが切ない。安定の人物さばき。倉本聰の脚本もあって、勝野洋×竹下景子のシーンの叙情感がある。高速道路でハレルヤが流れながらキスするところとか、雪が降る無人駅の会話とか超好き。
一貫して権力側
>>続きを読む

キャビン・フィーバー2/キャビン・フィーバー スプリング・フィーバー(2009年製作の映画)

3.5

確信犯的B級映画だけど、面白い。プールシーンの水の反射、警察(?)がやってくるところの謎の光線がカッコいい。アバンタイトルの唐突感がイカしてる。

悪魔の沼(1976年製作の映画)

3.3

B級感が半端ない。オープニングの娼館の赤いカーテンとかリンチっぽい。異様な赤の照明が印象的。
3階で縛られた奥さんがわめき、2階ではラジオのボリュームを上げ、別部屋ではそれを知らない若者がセックスしよ
>>続きを読む

絞殺魔(1968年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

久しぶりに映画のラストで背筋が寒くなった。ラストカット、名前を呼ぶ刑事の声は遠くなり、犯人の息遣いだけが聞こえてくるところの絶望感たるや。誰もいない白の尋問室で息遣いだけが聞こえてくるの怖すぎる。
>>続きを読む

こわれゆく女(1974年製作の映画)

3.8

家族劇なんだけど、めちゃくちゃスリリング。
ジーナ・ローランズとピーター・フォークがどうやって演技つくっていったのか気になる。
端的に言ってしまえばイカれた夫婦の喧嘩を映してるだけなんだけど、登場人物
>>続きを読む

薄氷の殺人(2014年製作の映画)

3.3

まあまあ。極端なセリフの少なさとか、ネオンの光の綺麗さとか、雪景色とか褒めポイントはいっぱいあるのだが、変に説明しなきゃって意識に気が向いてしまってるのが、傷。グイ・ルンメイ、綺麗なんだがきれいなだけ>>続きを読む

CURE キュア(1997年製作の映画)

4.3

くっそ怖い。惜しむらくは黒沢清慣れしてない段階で見たかった感はある。編集の鋭利さではダントツでこれ。フラッシュバックで観客も洗脳しようとしてるのではと思ってしまう。あんまり深入りするなよと忠告していた>>続きを読む

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

4.0

傑作。田村正毅のカメラワークがくっそキマッてる。
前半も相当きてるけど、後半ロードムービーになってから風景の切り取り方がえげつない。日本で撮ったと思えない。バスジャックが撃たれながらも兄妹を道連れにし
>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-04 真相!トイレの花子さん(2013年製作の映画)

4.0

名作。時空を行き来する時のドライブ感が気持ちいい。まさか心霊ビデオでタイムトラベルものが見れるとは。異世界のチープ感がやや残念。もうちょいおぞましいものが見れると期待してたのだが。

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-03 人喰い河童伝説(2013年製作の映画)

3.7

ここらへんから普通に面白い作品になっていく。河童がくそ早くて笑った。大量の河童が沼から現れてくる時の絶望感が半端ない。

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-02 震える幽霊(2012年製作の映画)

3.5

投稿者の若者3人が心霊スポットで痙攣し始めた瞬間、工藤Dがガチビンタする異様なテンションに笑った。「先生」と呼ばれる不審者に街歩きながらインタビューするシーンで、遠くの建物にいるマネキンが映り込んでク>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-01 口裂け女捕獲作戦(2012年製作の映画)

3.3

シリーズ一作目。まあまあ。予告にもあったホームレスの事故シーンと、家の中と外の監視カメラそれぞれを使った疑似会話シーンが面白かった。呪術家の家を出てく時、チラッと犬を見せたのも面白かった。

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

思ってたよりよい。技術の見せびらかしになっておらず、ワンカット風を意識していながら、手や足のクローズアップが印象的だった。しかし、長いな。車で移動してる時は切羽詰ってるのに、ドイツ人奥さんとの交流シー>>続きを読む

ロマンスドール(2019年製作の映画)

4.0

傑作。年間ベスト級。師弟もの、職業映画、恋愛映画、夫婦もの、〇〇映画、果てはロマンポルノとジャンルをどんどん超えていき、見たことがないものへと変貌を遂げていく。
ラブドールに高橋一生が涙を落とすシーン
>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

4.2

めちゃくちゃ良かった。イーストウッドの中でもベスト級に好き。サムロックウェルの緩急をつけた芝居が完璧。主人公が俺はあんたみたいになれないんだと、弁護士に怒るシーンで感涙。ラスト全てが解決したあとにドー>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

世間の評判ほどのれず。
富豪の父親、刺すシーンで完全に冷めてしまった。なんか臭いの話もわざとらしいし。ポンジュノやっぱり好きじゃねえわ。
逆流してる便器の上で平然とタバコを吸うシーンが好き。あと洪水の
>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.2

雨に濡れたル・マンのレース場が最高。奥さんが暴走運転し始めるところ、笑えるし泣ける。最高の仕事映画。また見たい。

さよならテレビ(2019年製作の映画)

3.5

生々しい。フェイクドキュメンタリーが、そのジャンルを確立されてるなか、この"ドキュメンタリー"は本来、自分たちが持っていた義務感-観客にメッセージを伝える=分かりやすく演出する-さえも暴露してしまう。

わが町(1956年製作の映画)

3.3

あんまり好きじゃない。南田洋子はかわいい。爺さんになった辰巳柳太郎がヤクザと喧嘩して、自分の相棒だった人力車を堀に落とされるのが切ない。

都会の牙(1949年製作の映画)

4.0

めちゃくちゃおもしろい。
冒頭クレジットの警察署を突き進んでいくカットで傑作を確信。ミステリーでありながら、主人公が街を動き回るから、画面が一切ダレず、ずっと見れる。並走カットもクソかっこいい。黒幕を
>>続きを読む

生まれながらの悪女(1950年製作の映画)

3.8

上昇志向の塊のようなジョーン・フォンテインが作家志望のロバートライアンを彼氏にしつつ、居候先のジョーンレスリーの富豪の婚約者であるザカリースコットも狙うというお話。最初は純粋な娘と思わせ、屈託のない笑>>続きを読む