マ・ドンソクの虚無演技には新鮮なものを感じたが、総じて何を描きたいのかまるで焦点が定まらない愚作。こんなのは駄目です。
前半がとっちらかった描写で弱ったなあという感じだが、イ・サンヨプの家のシーンあたりからまあまあ面白くなる。人を殴るマ・ドンソクがようやく見れたので嬉しかっただけかもしれない。
イ・サンヨプが大きな>>続きを読む
見ているだけで気が滅入るほど愚かな若者たちが、何度も何度も失敗して自滅する話。この徹底ぶりは、きらいじゃありません。ただ、『ヒーローショー』のような暴力のエスカレーションは発生しない。なぜならマ・ド>>続きを読む
最初に見たのは十年前だったが、その時は岡田准一が「動ける」俳優という認識はなく、冒頭のアクションに驚いた覚えがある。ただ走って追跡するだけじゃなく、バイクに轢かれかけたり、トラックが横転したり、自動>>続きを読む
都会の大学生の日常を、彩度を抑えた人工的な画面で描くあたりは悪くないのだが、肝心の「N号棟」に入った途端に演技のまずさとアイデアの乏しさが際立ってきて辛い。幽霊が出て団地の住人がわさわさ暴れる→誰か>>続きを読む
光石研の饒舌と失語のヴァリエーション。それを際立たせる周りの人物の台詞、特に娘と妻の絶句や、生徒たちの軽口、松重豊が発する豊かな「しゃーしぃ」の魅力がたまらない。そして極めつけは吉本実憂とのダイアロ>>続きを読む
今年はダメ人間映画が豊作らしい。『レッド・ロケット』の無根拠慢心ダメ男とか。あちらは個人的に同情の余地がほぼゼロで、笑ってみていられたのだが、こちらはアル中だ。何ならシンクロしすぎてゲボ吐くのでは、>>続きを読む
いきなり歌で始まるのでびっくりしたが、この歌のシーンで主人公の性格、職業、気質などが明示されるので、いい導入である。以後もジャンプカットなど多用しながらテンポよく語られるが、歌のシーンはどれも物語上>>続きを読む
いやーものすごい感覚の映画だ。アントニオ・バンデラス監督作かあ、とまあ、あまり期待もせずに見たのだが、序盤からとにかく困惑させられた。
殺人を犯して逃げるメラニー・グリフィスのパートは非現実的な>>続きを読む
杏が馬車を駆る中盤のアクションが良い。それこそ『駅馬車』のように追われながら敵を撃退するのだが、途中で運転を吉沢亮に交代して、文字通り死にものぐるいの戦いをするのだ、あの杏が! いやおみそれしました>>続きを読む
後から考えると変な部分も結構あるのだが、緊張感のあるカメラワークに見入ってしまった。特に序盤の、半地下にある住居を探索するシーンが素晴らしい。水たまりに足を浸す感覚が後に伏線として活かされるのも良い>>続きを読む
IU目当てで見た。演技を見るのは初めてだが……コロコロ表情が変わるのがキュートでいいですね。
一方のパク・ソジュンは不愛想で、なるほどこの対比でいくのだなと思っていると、結構序盤からパク・ソジュン>>続きを読む
あたりまえのようにワースト級の映画を作るなあ。大丈夫か日本映画。
この画面の色はなんなのだろう。屋内も屋外も、奇妙な色調のシーンばかりである。カメラもなんかぐらぐらして落ち着きがないし、急に寄っ>>続きを読む
アクションシーンと説明シーンが工夫もなく順繰りに描かれる退屈な映画で、特に一応の敵役というべきイーサイ・モラレスに存在感がなさすぎて辛いのだが、肝心のアクションも舞台立てが既視感のあるものばかりで、>>続きを読む
実にテキトーというか脇が甘いというか、中途半端なドラマで感心しない。ただでさえ会話中心の室内劇で、動きがないのに、主要人物の性格や目的がコロコロ移ろうのである。
中でも主演2名は大袈裟な演技で、ジ>>続きを読む
大傑作『Address Unknown』と同じ、奥行きを活かしまくった構図が素晴らしい。特に警察署の異様なセットと、署長の登場シーンは痺れる。
ただ、砂丘攻略戦が始まると、戦車の演習と思しきストッ>>続きを読む
聞きしに勝る、ひどい続編である。なんといってもオープニングに意表を突かれた。妙に長いクレジットとよくわからない状況説明文を4分近く読まされ、やっと映像が始まったと思ったらどこかで見た映像。前作の終盤>>続きを読む
『SF/ボディ・スナッチャー』のような話だが、冒頭から立て続けに事件が起き、ズンズン進む。ほとんど停滞しない語りが楽しい。カイル・マクラクランが歩きながら射撃するシーンは北野武を連想した。
終盤で>>続きを読む
どんな企画やねんと思い敬遠していましたが、いやあ面白いじゃないですか。佐藤健がディスプレイ越しに人を射殺できるというアイデアが荒唐無稽で笑った。クラスメイトたちの前ですごむシーンは、よくよく考えると>>続きを読む
これも一種のマルチヴァース映画で、今年さんざんその手の作品を見てきたものとしては、もういいよと言いたくなるところなのだけれども、本作の場合、あらすじを読んでも「これの何がどう面白くなるのだろう」とい>>続きを読む
ミハリーナ・オルシャンスカの不貞腐れた演技が良い。「私は実家を出る! 出させろ!」つって無理やり一人暮らしを始めたあと、母親に金の無心をし、ストーヴを運んでもらった直後、母親に「出てけ!」などと怒鳴>>続きを読む
登山映画なのに、山でのシーンがおおむね退屈という……最後のほうになると、山への妄執をどんどん台詞で説明してくれるので親切だと思った。しかしそれでも全然なにがしたいんだかわからない登場人物たち。あげく>>続きを読む
役者が長澤まさみと江口洋介、あとMIYAVI以外いまひとつと思ったが、それでも『鋼の錬金術師』みたいな激ヤバ案件に比べれば遥かに良いと思う。
序盤は戦闘に入る前に必ず長めの台詞が入り、かったるいこ>>続きを読む
幼稚なイベントが辛すぎる。特に焚書騒ぎのくだらなさが尋常じゃない。脚本家は馬鹿か。
格闘シーンも前作のほうが良かった。
松坂桃李はマヌケにしか見えない。何がしたかったんだよ。
良化隊とかいう>>続きを読む
榮倉奈々が岡田准一より背が高いというのが良い。
まあしかし、いい年した大人が、真面目に見る映画じゃないというか……(リベラルな組織とはいえ一応は上官にあたる人物に、後ろから飛び蹴りできるような)>>続きを読む
ロン・ハワードの傑作『身代金』のオリジナル。より正確には、「The United States Steel Hour」というTVドラマの一エピソード「Fearful Decision」が原作とのこと>>続きを読む
マヌケなCGではなく生身の人間の存在感で語ろうとしており、終始わりと好感を持って見た。どんどん画面も演技も酷くなっていくので辛いのだが……。
主演の大倉空人という人の演技もかなりすごいが、それ以前>>続きを読む
ほぼ本人たちのインタビューで語られるので批評的な視点はほとんど入り込まないが、それでもにわかファンとして、何度か驚かされた。George Michaelのデビュー当時のモサ感が、どんどん自信をつけて>>続きを読む
終盤の展開には「マジかよ」となったが、そこまでがかなりぐちゃぐちゃである(まあ、このシリーズらしいっちゃらしい気もする)。フィービー・ウォーラー・ブリッジは、結局何がしたかったんだろう。
銘板を回>>続きを読む
主人公両名、中盤からは昼も夜も(特に奥平大兼)バリバリ行動してて、インソムニアで全然問題ないやんと思うが、まあそれは良い。しかし部室での逢瀬はもっとちゃんと描いてほしかった。っていうかほとんど描かれ>>続きを読む
ミーガン最高。ゆえに、終盤でアリソン・ウィリアムズが保護者としての自覚を(私の感覚からすると、かなり唐突に)見せ始めたあたりで――穏当に考えればまあそうなるだろうという展開なのだが――個人的には「あ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
まず、第一のトリックについては、個人的には序盤でピンときてしまったので、その後の回想シーンがまだるっこしいと思った。ただ、観客の予想を攪乱させる機能はある。私も途中までは「やっぱり違うのかなあ」とち>>続きを読む
つまらない。何も起こらない。Netflixも何に出資してるんだか……別にダグラス・サークを期待したわけではないが……。
映画としての華のなさにビビる。これだけのキャストを揃えてここまで貧乏くさい画面にできるのは逆にすごい。色調を弄ってパートカラーみたいになっているシーンは大林宣彦みたいでなんとも珍なる趣がある。
全>>続きを読む
終盤までは、まあ『セブン』がやりたいんだろうけど不細工になってしまって、出来が悪い作品だなあという程度の所感しか持っておらず、別にどうでもよかったのだが、最後のシーンに驚愕、っていうかドン引きした。>>続きを読む
ミステリーとしては何がなんだかさっぱりわからないが、画面は陰影があざやかでとても好ましい。美術も素晴らしい。しかし岡田将生を筆頭に、ギャアギャアわめく演技がキャラをショボくしてしまっていて辛いものが>>続きを読む