このレビューはネタバレを含みます
五社英雄の映画ははじめて。
「こけ猿の壺」をラグビーみたいに投げ合って運ぶあたりは面白い。濫発される仰角ショットも印象的。しかしどうかなと思う点も多い。丹下左膳の誕生から描くというのは斬新だと思>>続きを読む
大映末期の狂い咲き感。
『巨人と玩具』を思い出しながら見ていると、だんだんえらいことになってくる。水子合同葬にも若干たまげたが、結末が……驚愕のラストとはまさにこのこと……いやはや……。
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窓、ドア、写真、手紙、柵といった道具を効果的に使っていると思う。特に手紙にはナルホドと思った。ピアノのシーンも感動的だが手紙の一件はもっと掘り下げてもいいんじゃなかろうか。
序盤の扉越しのサスペ>>続きを読む
リドリー・スコットのやりたかった(であろう)ことが一応提示されるラスト展開までがウルトラ退屈で、勘弁しちくり感ハンパない。これで2時間半はヤバい。あとこれを――義兄弟の反目の物語を――実弟トニスコに>>続きを読む
チェ・ミンシクとハ・ジョンウの競演というだけで垂涎してしまうお犬様状態の人間はもれなく見ているかと思うのだが、そうではない人にも是非おすすめしたい作品である。「山守組長が主役の『仁義なき戦い』」とい>>続きを読む
思えば『悪いやつら』は真面目な映画だったわけだが、それを作ったおりこうさんが、頭の悪いやつらの真似をするとこうなってしまうのだろうか。序盤から炸裂する回想&モノローグは観客への親切心のつもりなのでし>>続きを読む
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最初の30分とラストの10分以外は寝ていた人間にどうこう言う資格はないかもしれない。
こんなのつまらない話にならないよなあと思いながら見始めたのだが、導入部が……まず最初に財布の来歴を明かしてし>>続きを読む
ラストのチェイスなんか迫力があると思うし、小林旭のアクションも目を瞠るのだが、終盤の針飛び感が壮絶。いつの間にか窮地を脱しいつの間にか捕まっている小林旭。あと結局あれは何だったんだろうと首を傾げたく>>続きを読む
『素晴らしき哉、人生!』のダナ・リードが出ている。
さてこの映画の何がアツいって、「手塩をかけた弟子に追い詰められる」という点である。しかも(追い詰められる側もだが)下世話な新聞記者。なんかもう>>続きを読む
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出ましたね頭のいい映画が……知識人映画が。背景も小ネタも手法もテーマも全部ニューヨークなインテリジェンスでパキーッとかためてきた感じが本当にいやらしい。おれたちのナウを、その病巣を斜に切り取って差し>>続きを読む
スノーモービルか! いやスノーモービルのチェイスというのはよいものだ。
好きか嫌いかで言えば好きな要素が揃ってるはずなのだが、なんとなく優等生感というか、クソ真面目感があって今一つ没入できない。>>続きを読む
キリアン・マーフィが自分の正体を明かすシーンでわりと緊迫したBGMが流れていて、それは違うんじゃないかなあと思ったりもしましたけれど、でも実質80分未満でこういう映画を作れるというのがハリウッド映画>>続きを読む
まあ当然の話かもしれないのだが、黒沢篇が一番面白い。井筒篇は何がしたいのかすらわからない。高橋篇はグッとこないでもないが、正気を疑うレベルのダサさに眩暈した。スプリットスクリーンもスローモーションも>>続きを読む
まあ確かに最低っちゃ最低、0点級の映画なのだが、名誉の0点みたいなとこある。最大級の敬意をこめて0点。たとえば公開当時にアメリカに住んでいて、もう今日はエロだ、エロしかない、何としてもエロを補充せね>>続きを読む
アンバランスな映画だと思うが、渡瀬恒彦絡みのシーンは全て良い。誰もが面白味を感じるシーンだろうけども、菅原と渡瀬が性病に罹るくだり、あれは何でしょうね。妙に愉しい。そういった積み重ねがあってこそ、中>>続きを読む
身もふたもないことを言うようだが安藤昇が要らない。本当に要らない。なんなんだあの愛人ときらきらした照明の中で談笑するシーン。
本作の菅原文太はヒロイズムとはだいぶ無縁なキャラクターで、中島貞夫の登>>続きを読む
とにもかくにもイ・ウヌのおっぱいである。みんなびっくりしたでしょあれには。ちんちん伐採とかそういう話が霞んだでしょ。個人的にはあの夫の愛人がバッとこう服をまくしあげた瞬間、キタコレって感じでしたね。>>続きを読む
旅に出るまでが長い。
が! 旅に出てからは好き! まずマシュー・ヴォーンの音楽の趣味が良い。マイアミではサルサ、ニューオーリンズのマーチング・バンド(Marvin Gaye "Sexual He>>続きを読む
よくよく考えるとへっぽこな話運びなのではという感じもあるのだが何となく感動してしまった。イギリスの高嶋政伸ことベネディクト・カンバーバッチさんがあれほど苦しんでいるのですよ。それはねえ、こちらとして>>続きを読む
天才的な導入部からしてボーゼイジというよりはルビッチの色が全開。もちろん最高に楽しい。
『陸軍中野学校』かと思いきや『ルパン3世』に落ち着く映画であり、どうぞ勝手にシリーズ化してくださいと言いたくなる。撮影が柳島克己と知って驚いた。もっともカメラがぐるぐる回りながら訓練シーンを次々映し>>続きを読む
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本編より予告編のほうがだいたい6倍程度面白い。
冒頭の出オチで若干不安になり、最初の歌唱シーンで全期待が粉砕されたのだが、どこまで酷くなるのかなと思い見続けているとアニーがステージで突然歌いだす>>続きを読む
もう最初の電車のシーン(窓の向こうで揺られるミア・ワシコウスカのショット、最高)からして何か起こりそうな予感がたまらない。監督は鈴木清順とか好きそう。
しかしだんだん世界観に疲れてくる。そもそも>>続きを読む
エリナー編よりも相対的に良いというだけ。
父親との関係とかどっちつかずな描写が多く、そうですかお好きに生きてくださいという感じだ。喪失も再生も絵空事にしか思えない。総じてヌルい。
ドラマを動かすものがない。
コナー編との差はエリナーを現実を拒絶しようというキャラクターとして描いた点だと思うが、その描写が中途半端すぎて何ら心を動かされない。大学行くのかよみたいな。教授と中途半>>続きを読む
ミリオンダラーじゃなくて百円のベイビーこと安藤サクラを、とにかく不細工に撮ろうという心意気が感じられて素敵。あんな嫌な●●●●シーンは阪本順治のアレ以来じゃないですかね……脇役たちが立っているのも楽>>続きを読む
この時代にフラッシュバックを使って物語っているのにも驚くが、神田明神の境内、自殺するために主人公が手に持ったかみそりが閃くところへ、階段を山田五十鈴がかけあがってくる一連の流れだけで胸が射抜かれるよ>>続きを読む