黒旗さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

黒旗

黒旗

映画(1969)
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ダーティハリー2(1973年製作の映画)

3.6

署内では変わらぬ評価を受けているハリーだったが、彼が下す正義にはそれなりの規範と信条があった。本作で完全なヒーロー像に傾いた感。TV業界で多大な功績を残す監督だが「ブリット」のように起伏の激しいサンフ>>続きを読む

アンストッパブル(2010年製作の映画)

3.4

そこから接近禁止命令までいっちゃたの。って夫婦喧嘩の理由がちょっと微笑ましい。それも実話なのか。スターたちが庶民目線の役を演じると好感度が上がる。レールを走る交通機関はクルマや飛行機より謎の安心感もあ>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

3.5

これ以上はない、というほど生々しく伝える主張。根源は地球上の生き物としての理だと思うが、どうかこの問題が前に進んでほしい。選択できるのが人間で、個人の人生を左右するタイミングで何かが介入すべきではない>>続きを読む

エージェント・ゲーム(2022年製作の映画)

2.3

ギブソンさんを囲んで映画作ってみたシリーズ。いやあんま観る気はなかったんだがドラマで知ってる俳優ばかり出てたんで。拷問シーンの撮影はアマチュアかと思った。物語の核心と言うべきものも無く、予算が尽きたか>>続きを読む

弾丸を噛め(1975年製作の映画)

3.3

馬の身体に大量の塩となってこびり付いた汗が飛び散る。ゴールのシーンが印象的だ。大陸縦断の壮大なレースを扱った本作は、監督自身が書いたシナリオ。ブルックス作品をもっと観たいと思った。ハックマンさんコバー>>続きを読む

ダーティハリー(1971年製作の映画)

3.3

令状が無く不当逮捕になったりミランダ警告を逸したりは、今も犯罪ものではよく使われるネタ。凶悪犯に対応する思いが強いほど足かせとなる法律の縛りが、観る者の気持ちを主人公へ寄せる。スコーピオを演じたロビン>>続きを読む

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

3.3

怯えている子どもに対処したような行為に思えた。異国の言葉を理解・会得するまでの過程で、その国の良さや文化に触れぬはずはない。敵を憎み戦うほうが楽だが大砲や戦車ではなく人と戦っている、そう気づいた者には>>続きを読む

コンペティション(2021年製作の映画)

3.0

イタすぎる一面を持っている人たちだから映画監督や俳優になれる?そうかも知れない。ラストの意図もわかるが、冷笑的なやり取りと皮肉をあまり面白いとは思えなかった。この類は英米作品のほうがハマれる

スイング・ステート(2020年製作の映画)

3.2

田舎で繰り広げられる町長戦。政治のというよりシステムの風刺コメディなんだなぁ。選挙で集めたお金は何処へ。みんな疑問だよなー。クーパーさんがいい演技

マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

3.4

奇妙な殺人予知システムの発想は素晴らしい。誰も思いつかないようなものが入っていないとSFは面白くない。指紋、声紋、虹彩と、個人を識別するものは今も出揃っているが、個人情報として活用される未来を考えると>>続きを読む

キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱(2019年製作の映画)

2.9

あんまり好きな描き方じゃないなー。伝記映画でもやっぱ毀誉褒貶かー。原爆投下もチェルノブイリも彼女は知らない。無理矢理向き合わせてるのか。まあ思ってたより女性らしい、女性としての人生もあったのだな。核実>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年製作の映画)

3.2

少し間が開き過ぎたし、ゲームに毒されている自分も悪いんだが旧跡シーン等は「ヌルヌル動くやーつ!」みたいな印象も受けてしまった。オープニングのクレジットや、レイダースを思わせるカット、そしてマリオンの再>>続きを読む

さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

3.8

男と生まれて無念、との想いが台詞を間違えさせるのだろう。覇王への愛を強い忠誠で示した別姫役を彼は生涯かけて演じきってしまった。成人期よりも少年期の演技のほうがゾクっとした。日本軍の残党も胸糞だが文化大>>続きを読む

ペギー・スーの結婚(1986年製作の映画)

2.9

大人の高校生なりきりはシュールだった。一部、違和感ない人もいたが…。過去を追体験したら、今の幸せを恋しく思うものだろうか。戻れることが前提の物語だったように思う。コッポラ監督だけに60年代の再現はぬか>>続きを読む

刺客(2022年製作の映画)

2.0

アニメでやったらと思うくらいCGのシーンが多い。シナリオは筋はわかりテンポは良いが、置いてきぼり感がすごい。三国志で趙雲子龍だった人か。ヒロインは整った顔立ちだが当地の人気俳優なのか。「刺客」は主に標>>続きを読む

騎兵隊(1959年製作の映画)

3.5

南北戦争は内戦だが、人々は敵側の人間を品行を欠いた野蛮な人種と信じ込み憎んでいる。情報漏洩を恐れた北軍にやむなく同行したハンナも、初めは反抗的な行動をとるが彼等と過ごすうちに…。そんなこと今ではわかり>>続きを読む

マダム・イン・ニューヨーク(2012年製作の映画)

3.7

英国領だった歴史背景もあり二つの公用語があるインド。ヒンドゥー語で教育を受け、家族に尽くしてきたおかーさんが英語を話せないのも無理からぬこと。彼女のようにポンと英語圏に放り込まれてしまうのが習得には最>>続きを読む

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

3.6

ピーター・セラーズさんが素晴らし過ぎる。狂気に走った司令官に困惑して諌めようとする英国大佐役がお気に入りだが、電話で旧ソ連首相を腫れ物のように扱う大統領役も込み上げてくる笑いを止められない。人類滅亡を>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.3

言われないと判らないファレルさんを追ってのカーチェイスが印象に残った。タイヤの動きを写す側面のショットは好きだ。クルマのデザインは…うーん…。ゴードン警部と共闘してミステリーのように捜査する流れは新鮮>>続きを読む

七人の侍(1954年製作の映画)

4.5

映画以上を見せられた気がする。自分の目で追っているような長回しは神業。戦いの中で泥濘に足をとられ転ぶ様など、かっこ良さよりルアルさこそ伝えんとする撮影の姿勢は作り物ということを忘れさせる。助けを求めた>>続きを読む

離愁(1973年製作の映画)

3.4

フランスへのナチス侵攻が民間人の視点で描かれる。包囲網から人々を脱出させるために運行された列車内の人間模様と、そこで出会った既婚者同士のロマンス。悲劇的な結末を言葉無く観る者に伝えるシュナイダーさんの>>続きを読む

ミッドナイト・マーダー・ライブ(2022年製作の映画)

3.1

深夜ラジオのお悩み相談。過激な口調で知られるDJ。思い出したのは「フィッシャー・キング」だったが、いい話にはなっていかなかった。結果がすぐ出る心理戦の積み重ねで緊張を維持するスリラー。賛否が割れるのは>>続きを読む

エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事(1993年製作の映画)

3.6

メイ最強伝説。退屈になりそうだが彼女視点でも作品化できそう。父親に捧げてもいるが、監督作としては珍しい部類。この国で西欧にモロ感化された設定は、まあ興味を惹かれるものがあった。ファイファーさんの輝きが>>続きを読む

オンマ/呪縛(2022年製作の映画)

2.4

83分かー。尺はこれ以上延ばしようがないっていうか作品にするのに内容がしょぼ過ぎる。音と顔芸だけではもたない。俳優は良い演技だし撮影も悪くないと思うが、ライターの想像力が圧倒的に足りない。マローニーさ>>続きを読む

フィラデルフィア(1993年製作の映画)

3.5

無知と恐怖が差別を生み、ゲイ蔑視の壁も在った。その領域に踏み込むことが無ければ一生理解できない、そんなこともある。難しい。撮影は共感を誘うためか、演者の目線が多用されていた。音楽は少しやり過ぎに感じた>>続きを読む

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)

3.5

キャストが豪華過ぎてあたまおかしくなりそう。ノーラン監督だからか、立場が逆転すると言われた言葉を相手に返す台詞まわし含め伏線回収祭り。「タンブラー」はプラモかなんか欲しい。ラジコンなら最高か。誕生秘話>>続きを読む

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

3.8

黒澤作品に関しては、やはりカメラワークで邦画特有のジレンマを感じることがない。本作は初のワイド画面で大量のエキストラや主演自身のアクションも際立ち、この時代のものなのにスクリーンで観たいと思わせる。シ>>続きを読む

プレイス・イン・ザ・ハート(1984年製作の映画)

3.2

綿花収穫の成功と助力したグローヴァーさんのエピソードに絞って描いても良かった気がする。ハリスさんの不倫騒動は、本筋に絡むわけでもない。過酷な状況でも、その土地で暮らし続けようとする人々の感動噺なら自分>>続きを読む

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

3.4

ビョークさんのCDは1枚持っている。録画ライブを観たときに、創り出した自分の世界に入り込み訴えかけるタイプと思った。それはパフォーマーとして最強の在り方なので、ノミネートされる程の演技力にも不思議は無>>続きを読む

グリーン・デスティニー(2000年製作の映画)

3.0

物理無視ワイヤーがどうにも…修練所?などの得物を使ったアクションは、他国には真似できないものがあると思う。冗長になってしまっているが悲恋を盛り込んだストーリーは悪くなかった

生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.4

控え目でソフトなリメイク。ビル・ナイさんの印象がやや薄い気がしたが、歌心あるナチュラルなThe Rowan Tree だった。話の差し替え、アレンジ等も概ね良かった。原作が世界中で愛されるといい。また>>続きを読む

長い灰色の線(1954年製作の映画)

3.4

これは陸軍士官学校の「チップス先生」だ。笑いも多く、重苦しさはほとんどない。生涯を捧げたというより家族のように寄り添って生きた、という描き方か。灰色の制服で整然と隊列を組み、行進する様は正に灰色の線。>>続きを読む

兄貴の嫁取物語(2014年製作の映画)

3.0

いやいやいや。そうはならんだろ…から、いつの間にか何かがマヒするかのように、洗脳されるかのように入ってしまういつものタミル語作品だった。ラブコメ+アクション。ダンスの振り付けはおとなしめ。ヒロインの従>>続きを読む

8月の家族たち(2013年製作の映画)

3.5

他所の家族・痴話喧嘩には、どうしてこんなに惹かれるものがあるのだろう。身内の葬儀に普段は疎遠な者も集う。良い時も悪い時も共にした相手との言葉の応酬。厭な事情もほじくり出され、距離を置くのが最善とは毎度>>続きを読む

すべてが変わった日(2020年製作の映画)

3.3

半分実話?実話めいたフィクション?この国と背景ならあってもおかしくない話。まずレインさんコスナーさんの熟年夫婦ぶりが素晴らしい!前半のままずっと見ていたかった。ドノヴァンさんホントは胡散臭い役向きなの>>続きを読む

王になろうとした男(1975年製作の映画)

3.4

辺境の国で王になろうと目指した地。死をも覚悟する道行きだったが、そうなっても本望と明るく受け入れようとする二人。その友情物語こそが本流であったかも知れない。宗教・慣習の違いが人を隔ててしまうのは皮肉で>>続きを読む