黒旗さんの映画レビュー・感想・評価

黒旗

黒旗

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スノータウン(2011年製作の映画)

3.1

意図的に改編されたストーリーにも思えてしまったが、きっとこれが生の現実なのだ。司法の介入なく一般人が世直しヴィジランテを気取ったら、暴走を止められる者はいない。米国議会議事堂の襲撃を思い出す。蚊帳の外>>続きを読む

TITANE/チタン(2021年製作の映画)

2.5

本作に魅力を感じる自分ではなかった。愛情に飢えた主人公なら少女期の描写が足りないし、何が何でも息子の代わりを欲する父親も、もっと前半から平行して描けばどうだったかと思った。扇情的・衝撃的なエロと暴力に>>続きを読む

ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.2

主人公の、というより人々の中に当時在った宗教の捉え方に恐怖に近いものを感じる。神への求道は痛みを伴うとか、彼女が権力を手にした偽りの聖痕が成立してしまうことも。都合よく人に作られた制度が浸透し、その影>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.5

日本文化への忖度?皮肉?ぽい面もあるが、これは良いものだ。作りに「スナッチ」ぽさが漂い、ブラピさん演じる役もミッキーの後日譚のようだった。笑える低脳気質が満載の中で、やっぱレモン&みかんがお気に入りだ>>続きを読む

ザ・シークレット・サービス(1993年製作の映画)

3.1

万人向け娯楽大作を目指したのだろう。JFKを当日に護衛してた人たちのその後はたしかに興味を惹かれる。妻子に出て行かれた主人公の描かれ方は、正直ちょっと気に入らない。ロマンス要らないと思ったがラストシー>>続きを読む

夕陽に立つ保安官(1968年製作の映画)

3.2

めちゃ強引な主人公とストーリーだが「地平線から来た男」より完成度が高い気がする。ジャック・イーラムさんは「キャノンボール」のドクター役をよく覚えていたが、愛されキャラだっただろうなー

ホット・シート(2022年製作の映画)

2.2

ギブソンさんである必要性もなく、作中の存在は完全に客寄せパンダ。ケヴィン・ディロンさんもよく演ってるが、ライターが台詞考えて悦に入ってるような犯人像はもう正直うんざり。

パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)

3.0

まず主演の演技はいい。作品は…えっざる蕎麦頼んだだけなのに刺身ついてきちゃったけどいいのこれあっコーヒーと白玉ぜんざいまで的な、劇中のセンス良いファッション小物とは真逆のもてなしの手を緩めない村おこし>>続きを読む

MEMORY メモリー(2022年製作の映画)

2.9

初めから主演俳優を想定して書かれた脚本のように感じた。まあニーソンさんにはいつまでも一線で活躍しててほしいが、ちょっと狙い過ぎかも。物語の詳細も省き過ぎてる気がする。ピアースさん役に合ってたが名前見る>>続きを読む

モロッコ慕情(1951年製作の映画)

3.1

どんなエセブランカなんだ?と期待もしなかったが悪くはなかった。1925年、フランス占領下ダマスカス。モロッコ関係ねぇーっ!邦題は罪深い。まあ一人の女性を巡っての三角関係とボガートさんの佇まいは共通項か>>続きを読む

ユー・ガット・メール(1998年製作の映画)

3.3

メグ・ライアンさんの可愛らしさ、という点で個人的にベスト。髪型もいい。日常を忘れさせてくれるメール相手の正体を知ったハンクスさんの心の動きは、脚本の優れた部分。そして何の計算もない無垢な純真さは無敵で>>続きを読む

太平洋航空作戦(1951年製作の映画)

2.9

使用されている実録フィルムとほぼ変わらぬ劣化した画質で鑑賞。戦闘機乗りに対する優しさが災いして司令官に選ばれなかったライアンさんと、無情な判断の裏で犠牲に心痛めるウェインさんのドラマが本流だったと思う>>続きを読む

ヴォイジャー(2021年製作の映画)

2.8

宇宙船に乗り数世代かけて移住可能な惑星を見つけにいく。どっかで聞いた話。滑り出し、途中までは良かったが、展開に致命的な欠陥があると思う。予算なくてエイリアン作れなかったとかじゃないよね?その他大勢の扱>>続きを読む

ガス燈(1944年製作の映画)

3.7

階下の人とタイミングが重なってしまうと温水器シャワーの流量が細くなってしまう時期があった。灯りをガスで賄っていた英国の時代。白黒の映像含め王道・正統派ミステリー感。雰囲気サイコー。若かりし頃のジェシカ>>続きを読む

ブルース・ブラザース2000(1998年製作の映画)

3.5

本国ではあまりふるわなかったみたいだが、自分はやっぱり好きな作品。大物ミュージシャンたちに負けてしまう演奏バトルは自虐的にも思える。自分でもクラプトンやB.B.キングのいるルイジアナなんちゃらに大きな>>続きを読む

地平線から来た男(1971年製作の映画)

3.0

「荒野の用心棒」とはまるで無関係でありたいかのような邦題だが、そのパロディらしい。短い髪が可愛いプレシェットさんがぶっ放すくらいで銃撃戦も人種差別も無い。こんな西部劇もたまにはいい。出演者の平均年齢は>>続きを読む

ダーティハリー4(1983年製作の映画)

3.1

ついに自身で監督。女の復讐相手が複数人いることで映画の尺を埋めたように感じ、少し退屈。脚本に対する忠実さが裏目に出ている気がする。脚本は、そこまでする彼女のキャラクターをもっと作り込むべきだったと思う>>続きを読む

ケイン号の叛乱(1954年製作の映画)

3.5

サブリナと同年公開だが、ボガートさんはこちら偏執症の艦長役のほうが断然似合ってる。時々どっかの邦人俳優にも見えた。作品は、後半の法廷劇に移ってからが本番かと思わせる。よくもまあ理詰めの長い台詞を早口で>>続きを読む

呪餐 悪魔の奴隷(2022年製作の映画)

-

続編なのに単作品みたいな邦題付けんのやめろーヽ(`ω °#)ノ
ほぼ暗闇の集合住宅という状況が2007年の元祖レックみたいだった。冒頭で死体が並んでるのはGoTみたいだったかな。「グンダラ」の監督だっ
>>続きを読む

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

3人のピーターぜんぶ観ているはずなんだが…特にガーフィールドさんの記憶があんまりない。敵は、デフォーさんのゴブリンだけ異様に覚えていた。みんな続投してくれたのは嬉しいし熱い展開だったと思う。三部作の最>>続きを読む

許されざる者(1959年製作の映画)

3.2

カイオワ族は最初に礼を尽くしている。孤児だった妹を彼らに渡すまいとするランカスターさんと母親の心情も解らなくはないが、作品としてはけっきょく何を伝えたかったのか。着地も盛大に外している気がする。全盛期>>続きを読む

ダーティハリー3(1976年製作の映画)

3.3

相棒に女性刑事を迎え、コミカルな台詞や演出も目立つ。上司から嫌われているのは相変わらずだが、前作までの暗さは感じられなかった。好みで賛否が分かれるのかも知れない。爆弾犯人を追うシーンを効果的に盛り上げ>>続きを読む

キラー・ジーンズ(2020年製作の映画)

2.5

そういえばさいきんユニクロ行ってない…。俗物店長と主演のやり取りなど良かったがもう少しこみ上げてくる笑いがあれば。

ダーティハリー2(1973年製作の映画)

3.6

署内では変わらぬ評価を受けているハリーだったが、彼が下す正義にはそれなりの規範と信条があった。本作で完全なヒーロー像に傾いた感。TV業界で多大な功績を残す監督だが「ブリット」のように起伏の激しいサンフ>>続きを読む

アンストッパブル(2010年製作の映画)

3.4

そこから接近禁止命令までいっちゃたの。って夫婦喧嘩の理由がちょっと微笑ましい。それも実話なのか。スターたちが庶民目線の役を演じると好感度が上がる。レールを走る交通機関はクルマや飛行機より謎の安心感もあ>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

3.5

これ以上はない、というほど生々しく伝える主張。根源は地球上の生き物としての理だと思うが、どうかこの問題が前に進んでほしい。選択できるのが人間で、個人の人生を左右するタイミングで何かが介入すべきではない>>続きを読む

エージェント・ゲーム(2022年製作の映画)

2.3

ギブソンさんを囲んで映画作ってみたシリーズ。いやあんま観る気はなかったんだがドラマで知ってる俳優ばかり出てたんで。拷問シーンの撮影はアマチュアかと思った。物語の核心と言うべきものも無く、予算が尽きたか>>続きを読む

弾丸を噛め(1975年製作の映画)

3.3

馬の身体に大量の塩となってこびり付いた汗が飛び散る。ゴールのシーンが印象的だ。大陸縦断の壮大なレースを扱った本作は、監督自身が書いたシナリオ。ブルックス作品をもっと観たいと思った。ハックマンさんコバー>>続きを読む

ダーティハリー(1971年製作の映画)

3.3

令状が無く不当逮捕になったりミランダ警告を逸したりは、今も犯罪ものではよく使われるネタ。凶悪犯に対応する思いが強いほど足かせとなる法律の縛りが、観る者の気持ちを主人公へ寄せる。スコーピオを演じたロビン>>続きを読む

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

3.3

怯えている子どもに対処したような行為に思えた。異国の言葉を理解・会得するまでの過程で、その国の良さや文化に触れぬはずはない。敵を憎み戦うほうが楽だが大砲や戦車ではなく人と戦っている、そう気づいた者には>>続きを読む

コンペティション(2021年製作の映画)

3.0

イタすぎる一面を持っている人たちだから映画監督や俳優になれる?そうかも知れない。ラストの意図もわかるが、冷笑的なやり取りと皮肉をあまり面白いとは思えなかった。この類は英米作品のほうがハマれる

スイング・ステート(2020年製作の映画)

3.2

田舎で繰り広げられる町長戦。政治のというよりシステムの風刺コメディなんだなぁ。選挙で集めたお金は何処へ。みんな疑問だよなー。クーパーさんがいい演技

マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

3.4

奇妙な殺人予知システムの発想は素晴らしい。誰も思いつかないようなものが入っていないとSFは面白くない。指紋、声紋、虹彩と、個人を識別するものは今も出揃っているが、個人情報として活用される未来を考えると>>続きを読む

キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱(2019年製作の映画)

2.9

あんまり好きな描き方じゃないなー。伝記映画でもやっぱ毀誉褒貶かー。原爆投下もチェルノブイリも彼女は知らない。無理矢理向き合わせてるのか。まあ思ってたより女性らしい、女性としての人生もあったのだな。核実>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年製作の映画)

3.2

少し間が開き過ぎたし、ゲームに毒されている自分も悪いんだが旧跡シーン等は「ヌルヌル動くやーつ!」みたいな印象も受けてしまった。オープニングのクレジットや、レイダースを思わせるカット、そしてマリオンの再>>続きを読む

さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

3.8

男と生まれて無念、との想いが台詞を間違えさせるのだろう。覇王への愛を強い忠誠で示した別姫役を彼は生涯かけて演じきってしまった。成人期よりも少年期の演技のほうがゾクっとした。日本軍の残党も胸糞だが文化大>>続きを読む

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