こまちさんの映画レビュー・感想・評価

こまち

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ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

4.2

貧しい暮らしを送るウェンディは、車が壊れ、万引きもバレて、愛犬ルーシーとも引き離され泣き面に蜂状態。

ルーシーを探し続ける日々が淡々と映されるが不思議と絶望感はない。

心優しい警備員さんとの交流、
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

4.1

鬱屈とした日々を送っていた女性の逃避行。

どうしようもない気持ちから、何かを変えたくて飛び出してみても、どうしようもなく成り行きに任せていては結局どうしようもないことの繰り返し。
罪から逃れるために
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空飛ぶタイヤ(2018年製作の映画)

4.0

脱輪事故をきっかけに、整備不良ではなくトラックそのものに欠陥があるとして、真相究明のため小さな運送会社が大企業に立ち向かう。

小さな企業ながら責任を持ち、自分が犠牲になる覚悟で挑み続けた長瀬智也演じ
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シザーハンズ(1990年製作の映画)

4.1

手がハサミの人造人間エドワード。
城に閉じこもっていたが、温かい家庭に迎え入れられ、そのハサミを生かして庭の剪定やヘアカットで大活躍し、初めは怪しまれていたものの一躍町の有名人になる。

しかし、その
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テッド 2(2015年製作の映画)

3.8

全く期待を裏切らない下品ぶりだけど、喋るクマのぬいぐるみが結婚してはいけないのか、人権は認められないのか、という急に人間性についても考えさせられるストーリーだった。 
そして最後の最後まで抜かりない皮
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緑の光線(1986年製作の映画)

3.9

理想の人に出会えない、自分には何の価値もないと悲観する主人公デルフィーヌ。どう過ごそうか迷いながら送る彼女のバカンスを描いている。

自然な会話に引き込まれるし、デルフィーヌの独特のこだわりが会話にも
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ラストレター(2020年製作の映画)

3.8

手紙が繋いでいく物語。

手紙を書いて届くまでの緊張感、その返事を貰った時の高揚感、また読んで一喜一憂する気持ちや、過去の記憶や思い出が現在と繋がっていく、手紙が持つ力に魅了される。

映像がとても美
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百万円と苦虫女(2008年製作の映画)

4.3

1人の女性の生活を通して、色んな生き方や出会いと別れの妙を感じられる。

百万円貯めたら家を出て別の土地で暮らすと決めた主人公。

そのきっかけは前科者になってしまったからだった。バイト先の先輩とルー
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サタデー・ナイト・フィーバー(1977年製作の映画)

4.0

Bee Geesを筆頭にディスコソングで彩られた、70年代の空気を味わえる。
無意識に足でリズムをとりながら見てた。

ディスコで踊り明かして遊ぶ話かと思いきや、若者の揺らぎや家族との関係も描かれてい
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.1

古くからの友人2人が久々に再会して、温泉へと向かう旅。

カートは放浪をしている独り身で、マークは結婚して父親になる目前という別の道を歩んでいる。ほんの少しの会話や仕草から関係や状況が想像される。
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

3.9

絵本を読んでいるようなワクワクする世界観。枠構造になっていて、どんどんストーリーに入り込んでいける感覚。

ポップで可愛い雰囲気なのに、毒気のあるセリフや遺産相続で揉めて殺人事件が起きるという結構生々
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ロード・オブ・カオス(2018年製作の映画)

4.0

ブラックメタルバンド、メイヘムのリーダーであるユーロニモスを主人公に、悪魔崇拝やバンドスタイルを逸脱し過激化していくさまを実話を基に描いている。

ブラックメタルを追求する中、ユーロニモスたちはブラッ
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.3

歪な人間社会を痛々しく突きつけられる。誰にもでもあるだろう人間の嫌な部分が凝縮されていたけどこれが現実…

主人公の田母神さんは売れないYouTuberのゆりちゃんに出会い、編集や撮影を手伝うようにな
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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

3.6

一作目から27年後、再び現れるピエロに立ち向かうべくルーザーズが再会。

久しぶりに会っても、すぐに打ち解けてしまう地元の仲間感が良い。
ホラー要素は弱くて、どちらかというと気持ち悪かった。最初の方は
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ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

4.1

毎朝見た目が変わってしまう主人公の恋の行方。

相手のイスにとって、好きな人はいつも別人でどこにいるのか見つけられないし、本当の彼自身はどこにあるのかも戸惑う。同僚からも毎日男を変えているのではとあら
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

4.0

ナチスが猛威を振るう中で、チャーチルを中心に全面的に戦いに挑むことを決意するまでの物語。

血が昇りやすく頑固な性格で周囲から嫌われながらも、言葉を巧みに用いてその情熱で人々を扇動、というより統率して
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ブレス あの波の向こうへ(2017年製作の映画)

3.9

引っ込み思案な主人公パイクレットと、お調子者で猪突猛進な友人のルーキー。
対照的ながらいつも遊んでいた2人は、サーフィンに目覚めて師匠に教わるようになる。

雄大な自然や大波の映像は迫力があり、サーフ
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.5

ホアキン・フェニックスの、笑い方から奇妙な動き、微妙な表情など怪演ぶりが凄まじい。光の演出や音楽も絶妙な不気味さ。

アメコミキャラクターのバックグランドに、社会や人間の異常性、狂気を投影して鮮烈に描
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.8

音楽とパフォーマンスは圧巻で感動した。

ストーリーは正直とんとん拍子だが、これだけ曲に全振りされていると逆にシンプルで楽しめる。
表面的に見れば明るい気持ちになれるミュージカル映画なのかもしれないけ
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.1

食糧難に陥り、エンジニアよりも農家が求められる世界。人類存続のために、元エンジニアの主人公が宇宙へと探査に向かう。

誠実かつ濃密に描かれた、近未来の世界観に圧倒された。科学や物理に疎くても綿密に作り
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キングス・オブ・サマー(2013年製作の映画)

3.8

家族にうんざりしている少年たちは、家出して自分達だけで森に家を建てて暮らすことに。

ただの友情、成長物語ではなく、大人になりたくてもなりきれない葛藤、親の子供扱いに対する反抗、過大な憧れや欲望といっ
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ゴールデン・チャイルド(1986年製作の映画)

3.5

千年に一度現れる完璧な子供ゴールデンチャイルドがさらわれ、エディ・マーフィー演じる主人公が彼を救うまさかの選ばれし者に。

救出劇はツッコミどころ満載だが、何気にアクションがかっこよかった。
チベット
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インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

4.1

潜入捜査官と、警察に潜入したマフィアのスパイを対比的に描く。
緊迫感あるストーリーで、事態がどう転んでいくのか、それぞれに追い詰められていく2人の駆け引きから目が離せない。

無限地獄という仏教思想の
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僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

4.4

統合失調症と診断された主人公。
カジュアルなテイストで見やすく、いつも彼の幻覚で現れる人物たちも個性豊か。
普段は彼らともなんとか折り合いをつけているが、悪魔が語りかけてくるような幻聴や幻覚に飲み込ま
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ボブという名の猫2 幸せのギフト(2020年製作の映画)

3.8

2作目も心が温まるストーリーだった。

ボブとジェームズは一躍有名人になったものの、薬物依存やホームレスだった過去から、動物福祉局がボブの身を案じて引き離されそうになる。

ジェームズがボブに出会い、
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サマータイムマシン・ブルース(2005年製作の映画)

4.2

愉快なSF研究会の元に突如現れたタイムマシン。

真夏だというのに壊してしまったエアコンのリモコンを取り戻すために、昨日と今日を行ったり来たりする。
せっかくのタイムマシンをエアコンのためだけに全力で
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マイ・ルーム(1996年製作の映画)

3.8

扱っているテーマは重めだが、所々コミカルで見やすく家族の愛を感じられる作品。

姉ベッシーの白血病が発覚したことで、ドナー検査をきっかけに20年も疎遠だった妹リーとその家族と再会。

病気を抱えてしま
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.8

カメラワークや、夜の街の妖しいネオンサイン、bgmのジャズがおしゃれで、粋なアメリカの側面を映しながら、帰還兵の主人公を通してダークサイドを突きつけられる。

一目惚れした女性に勝手に過度に期待して、
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遠い夜明け(1987年製作の映画)

3.7

アパルトヘイトを題材にした作品。

活動家たちは不等な扱いに対して訴えて、黒人が普通に生きる権利を主張しているだけ。暴力や権力で抑え込み続けているのは白人側で、自分達にとって都合悪いってことでしかない
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ブルーに生まれついて(2015年製作の映画)

4.2

トランペット奏者チェット・ベイカーの苦悩と再生。

薬物を断ち切れずに、ある時売人から暴行を受け復帰は危ぶまれてしまう。役者を目指す女性に出会い、彼女に支えられながら復活を目指すなかで、その破滅的な過
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横道世之介(2013年製作の映画)

5.0

横道世之介の大学生時代と、彼と関わった友人たちの将来とを交互に描いている。
話がつながっていくのが面白いし、色んな人の中にある世之介を感じられる。クスッと笑えるユーモラスさもある。
1人の人生が描かれ
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マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

3.6

アメリカらしいコメディ調で、リーマンショック以前からその破綻を予期していた人々に焦点を当てている。
途切れ途切れで観てたので、余計に難しくて仕組みを理解できなかったが、銀行が破綻すること、モーゲージ債
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プリデスティネーション(2014年製作の映画)

3.7

バーに訪れた男性が語る半生が前半を占めていて、どうなるのかと思っていたら後半から予想外の展開に。むしろその半生の話が伏線になっていた。

SFを多く見ているわけではないけど、ここまでシンプルな作りで斬
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家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。(2018年製作の映画)

3.9

家に帰ると色んなパターンで死んだふりをしている妻…
ワニに食われてたり毎回面白すぎる。遂には旦那さんを巻き込んでストーリーにまで仕立て上げるし。

死んだふりには奥さんなりの想いがあって、そのピュアな
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

4.0

かもめ食堂の日常を描きながら、最初がらんどうたった店内が徐々に賑わって、主人公が目指していた、レストランとは違う“食堂”の雰囲気になっていく。

特段大きなイベントが起こるわけではないけど、ちょっとし
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ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

3.8

独特の間があり、何気ない会話や表情に惹きつけられる作品だった。ちょうどいい間抜けさというか、気の抜けた空気感がある。

それぞれ罪を着せられたり、不慮の出来事だったりで同じ牢に入った3人。
最初はザッ
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