これはよかった…。主人公を除く大人たちがみんなとても大人でかっこいい。アメリカの渋い大人ファンは必見。
チェット・ベイカーという西海岸を代表するジャズ・トランペッターの上がって落ちて上がっての人生に>>続きを読む
1990年初頭、偏見にまみれたAIDSという難病と戦う"当事者"たちの物語。カンヌ国際映画祭グランプリ。
原題の"120 battements par minute"はおそらくダンスミュージックのハ>>続きを読む
1980年ウィンブルドン、史上初の5連覇を目指すビヨン・ボルグと、彼に憧れその頂点の奪取を目指すジョン・マッケンローの壮絶な戦い。劇中で二人の会話ほとんどなし!
史実ありきのストーリーなのでおおまか>>続きを読む
映画音楽という巨大プロジェクトを限られた時間で作成する、知性・芸術性・創造性の全てを備えた超人たちのドキュメンタリー。みんな仕事ができるできる。
それぞれの製作へのこだわりやアイデアの面白さもさるこ>>続きを読む
レジナルド・ケネス・ドワイトがスーパースター エルトン・ジョンに変身した末路を描いたミュージカル映画。自分ではない自分になりたいという願い。適当にとってつけたペルソナの果てしなき重さ…。
「ボヘミア>>続きを読む
1人に宿った7人の人格、曜日ごとに入れ替わる奇妙な生活を続けて16年…。
ぱっと聞くと「セブン・シスターズ」を思い出させるが、あちらが案外と雑なアメリカンアクションムービーになっていた一方、本作は非常>>続きを読む
映画館で観ることができずようやく配信で観賞。どの角度から切り取っても批判のしようがない、完璧な韓国映画。
観客の視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の全てに訴えかける表現をときにあざとく、ときにさりげなく投>>続きを読む
4人のネイビーシールズ VS 200人のタリバン兵。どちらを選んでも不正解の選択肢から始まる、絶望に次ぐ絶望に次ぐ絶望。
冒頭の頭のおかしい訓練シーンから始まる「そうそうのことで死ねない人間たち」によ>>続きを読む
詩人だ!詩人だ!ワッショイ!ワッショイ!
アレハンドロ・ホドロフスキー監督自身の魂の成長を長い長い詩で綴った人生賛歌。
ほとばしる生命力と泉のように湧き出る奇怪なアイデアに満ちた映像美に圧倒される。>>続きを読む
血気盛んなユング、盛りを過ぎたフロイト、そして美しき患者ザビーナ・シュピールラインが織りなす愛憎劇。なにげにキャストが豪華。
精神分析そのものの話ではなく、偉大な精神分析家たちの心の未熟さ、不安定さ>>続きを読む
ISに支配された故郷の惨状を命がけで伝えるドキュメンタリー。個人の想像を遥かに超えた残虐な"現実"を目の当たりにする。
邦題がとても良い。団体名を日本語訳しただけだが、世界から隔絶され、嘘と悪意に覆>>続きを読む
4年前にトランプ政権誕生以降、差別をテーマにした映画はより濃密に描かれるようになっているが、ついにここまできたか、ここまでやるかと感じさせられる一本。アメリカの負の歴史を血が出るほどえぐり出す痛快娯楽>>続きを読む
自堕落な白人ボクサーが迷い込んだ、地獄の獄中ムエタイ物語。
厳かで緊張したオープニングから一転、真っ逆さまに転げ落ちる前半が凄い。臭いたつ熱気、汚すぎる環境、溢れかえる屈強なタイの男、男、男。圧倒的>>続きを読む
Amazonプライムの変な煽りにつられて観賞。トンデモというほど突き抜けてはなく、かといって全然まともでもなく、絶妙に残念なスポットに落ち込んだ超大作。
オープニングで"美人"以外の特徴のない美人た>>続きを読む
1962年 アメリカ。大金持ちの黒人ピアニストと、ドライバーとして雇われたイタリア系白人のロードムービー。とても純粋な映画。
裕福な黒人×貧しい白人というねじれた構図が、繰り返し描かれてきたアメリカ>>続きを読む
スティーブ・ジョブズの転機となった3つの重要プレゼンの直前数十分だけを繋げたアクロバティックな伝記物。
大事な大事な晴れ舞台だというのにまあ問題が起きる起きる。特に社長のタイミングが毎回ひどい。そして>>続きを読む
1960年代 台湾。歪んだ世界をひたすらに生きようとする子供たちの群像劇。
長かった…。4時間をしっかりと4時間に感じられるまあまあ苦痛な4時間。登場人物はかなり多く、名前もあだ名も独特で覚えづらい>>続きを読む
クライムサスペンスとアクションとブラックコメディを鍛え抜かれた筋肉でギュッとまとめた映画。キャストが豪華で監督がマイケル・ベイなのでおもしろさの地盤は頑丈。エド・ハリスがかっこいい。
「凶悪」なみに>>続きを読む
ドン底に次ぐドン底からモップ一本で逆転ホームラン!かと思いきや…!?
能天気なテレビショッピングの裏に潜む骨肉の争い。ジェニファー・ローレンスはいつだってキレたりキレられたりがよく似合う。
苦労に苦>>続きを読む
国と家族を愛した殺人の天才。ここまで何回も戦争にいく戦争映画も珍しい。
この監督の描く不幸話はいつでも不幸の重さが違う。不幸になるんだろうなと予想する倍ほどの不幸が襲いかかり、少し癒されたかと思えば>>続きを読む
1935年広東省佛山。イップ師匠あまりにも強すぎ伝説。最強の安定感に一切の不安なし。
ほのぼのとした前半と殺伐とした後半、物語の陰陽のコントラストと動乱の中で息づくキャラクターの魅せ方が非常に巧い。>>続きを読む
なんだろうこの気の抜けた感じは。
1971年、ベトナム戦争の長期化により国民感情が複雑化していくなか、複数の大統領が関与した最高機密文書を二大新聞社が入手。国家の威信と報道の自由を天秤にかけたギリギ>>続きを読む
ディカプリオ限界挑戦シリーズの一本。
果てなき報酬系の命令に忠誠を誓ったマッドネスたちの狂宴。楽園のような地獄のようなオフィスのシーンがいつまでもフラッシュバックして離れない。
金を儲けるとは、金を遣>>続きを読む
ディカプリオ限界挑戦シリーズの一本。
世に存在するアクション映画、サバイバル映画で撃たれても死なない、落ちても死なない等はいくらでもあるが、本当に凍った川に流される、本当に生肉を食べる、本当に動物の体>>続きを読む
個人的に貧乏版「ダークナイト」と位置づけている21世紀日本映画の傑作。電気グルーヴ30周年のピエール瀧の紹介にこの作品が引用されていて、業界内での評価の高さも窺える。この時のピエール瀧は本当に怖い。>>続きを読む
"sexies"ではなく"sexes"。男性優位主義とウーマンリブのシンボリックな戦い。メガネではつらつとしたエマストーンがかわいい。ジャケもいい。
近年主流の暴力的な演出力で泣けー!感動しろー!と>>続きを読む
ベートーヴェンの恋愛遍歴を題材にした、ツンデレおじさん映画の最高峰。「レオン」でキレッキレの演技を見せた時代のゲイリー・オールドマンの力強い"ツン"が冴え渡る。
波乱に満ちた生涯を歴史的名曲に乗せて>>続きを読む
サーカスを世に生み出した実在の興行師、P.T.バーナムを主人公にした豪快なミュージカル。まさにthe greatest showとしての映画。
一つのアクションの後なんの過程も描かずに大成功or大失>>続きを読む
2018年映画納めとしての一本。フィクションであればまったく成立していない、カタルシス不在の理不尽極まる実話。
絵物語調のオープニングから暴動が始まるまでのプロセスの生々しさが素晴らしい。明確な思想>>続きを読む
寝ながら考えたかのようなダサ過ぎる邦題が印象的な傑作。dreamではなく徹底したworkの物語。
天才的な能力を持った黒人女性が厳しい環境下で結果を出すスポ根サクセスストーリーとしてのクオリティは高>>続きを読む
苦痛に満ちた人生が凄惨な暴力へと至る物語。不遇もここまでくると、思いやりや努力程度ではなにも変えられない。
アイリーンとセルビー、徹底的に愛され損ねた女性ふたりの交わりが、最初から最後まで危うく、痛>>続きを読む
清朝最後の皇帝 愛新覚羅溥儀の生涯を描いたドラマ。坂本龍一の偽アジア感あふれる唯一無二のメインテーマに心が揺さぶられ続ける。
寒々しい部屋で自殺を図る暗い目をした男。そして回想される、王としての幼少>>続きを読む
1980年代カリフォルニア州コンプトン。世界の矛盾に抗い、音楽を愛した男達の物語。
底辺からの努力と成功、スターダムからの転落というドラマはまさに王道中の王道。不良、暴力、音楽、友情、成り上がりとい>>続きを読む
持つものと持たざるもの、持たざるものと持つものの物語。
シニカルなコメディタッチを想像していたら、冒頭の美しいピアノの旋律を背景に夜のパリを疾走するカーチェイスがいかにも現代的で素晴らしい。成熟した>>続きを読む
1945年5月、沖縄。壮絶な死が支配する断崖絶壁の激戦地でひとり銃を持たずに兵士を救いまくったド根性衛生兵の物語。
戦争は肯定する、だが人は殺さない、といういびつなポリシー。彼の信じるナショナリズム>>続きを読む
1999年に起きたコロンバイン高校銃乱射事件を題材に、変わりばえのない日常が突然に崩壊するまでを描いた作品。
コンセプトはいかにも素人の低予算社会派映画で実際出演しているのも素人であるため、失敗すれ>>続きを読む