kmiwさんの映画レビュー・感想・評価

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ジェニファーのしたこと(2024年製作の映画)

4.0

事件の発覚はジェニファーからの911。
作品はその音声でのやり取りから幕を開ける。

※以下一部ネタバレ含む
ベトナム移民として成功した両親の元、1986年にカナダで産まれたジェニファー・パン。

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老人ファーム(2019年製作の映画)

3.2

ジム・ジャームッシュあたりのアート系シネマかと思うようなジャケ写だが、かなりドメスティックな邦画。

老人ホームならぬ老人ファームである。

楽しいか楽しくないか、面白いかどうかでいうと、どちらかとい
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オーメン(1976年製作の映画)

4.3

久びさにオーメンを観た。
今年は令和6年。6月6日もまもなくだ!とオーメンのテーマ曲がオーメンオーメンとあたまに鳴り響いたので観賞。

やっぱりオリジンはいいね。

ポスターとかジャケ写とかもいかして
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

3.5

"記憶が失われる"という病のパンデミックを背景に、市井の人の日常を描く。

先日は「こぼれる記憶の海で」を観て、同じテーマなのに作る人によってこんなにも違うという、当たり前の事をまざまざと見せつけられ
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バーレスク(2010年製作の映画)

2.5

なにも心配せず、どーんと構えて観てよし。想定外ありません。

おお、そうだ ひとつあった!
クリスティーナ・アギレラの地声が驚くほどかわいらしく、しゃべり方もむしろ妹キャラかと思うような弱々しさ。
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

4.0

日本で超有名なクロサワの「生きる」をカズオイシグロが英国の優雅な香りを纏ってリメイク。

仕事を人と紙で成り立たせていたあの時代ならではの物語。デジタルが入り込んだら、せわしなくて「生きる」は「生きる
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アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

3.8

世の中に実際の犯罪を再現したフィクションは数々あれど、この作品はわりと珍しい手法を取っているんじゃないか。

2004年。ケンタッキー州の4人の学生が刺激欲しさで起こした、ヴィンテージ本強奪未遂事件
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いぬやしき(2018年製作の映画)

2.4

アニメ全部観てからの実写。
私的判定では
アニメの勝ちd(>∇<;)
実写は二時間にまとめるためか、ラストが大きく変更されていて、どうにも収まりがつかない。完ではなく未完じゃないか。
そういえば原作読
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.6

配信を映画生活の常としている私は、23年11月公開時、続く24年3月アカデミー受賞のBIG WAVEには当然のように乗らず、アマプラにやってきてくださったこのタイミングでようやく観賞!

思った以上に
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異人たちとの夏(1988年製作の映画)

3.5

ファンタジーかと思って観ていたらラスト突如クローネンバーグでびっくり。時々昭和風味のエロシーンあり。
これはネタバレか?

初っ端だけ地に足のついた展開だが、後は一気にノスタルジーかつファンタジーな世
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フリーソロ(2018年製作の映画)

4.5

ドキュメンタリーなんで。
ドキドキのレベルは段違い。手に汗を握る体験型映像。

多分ジャケ写だけでダメな人はダメでしょう。うん、止めといた方がいい。
血圧間違いなく上がるから。
病院のテレビでこれ観ち
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キャットファイト(2016年製作の映画)

3.5

GW後半。パンチの効いたやつを。
女と女の殴り合いだ。
ネタバレになるが、この二人の殴り合いは作品の中で3度ある。

どちらにも肩入れできない程度にまあ嫌なヤツ。肩入れできないから殴り合いをからからと
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ジャック(1996年製作の映画)

3.0

10歳だが見た目は40歳の少年をロビン・ウィリアムズが演じる。逆コナンくんだ。
監督は意外にもフランシス・フォード・コッポラ😳

ジャックは先天性遺伝子異常の難病プロジェリア症候群を患っており、異常な
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.3

往年の角川映画ばりの猟奇的なアニメ作品鬼太郎。声優も豪華メンバー。

おどろおどろしく、人間の強欲が引き起こす悲劇をドラマターンで描きつつ、アニメならではの自由自在なモーションで敵(敵?)との戦闘シー
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アンテベラム(2020年製作の映画)

3.8

差別されるとはどういうことか、それを追体験出来る映画。

映画や映像作品で"差別"を描く作品は山ほどあれど、俯瞰して、というか第三者的にみることが多い気がする。だがこの作品では「あたしが差別されている
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こぼれる記憶の海で(2020年製作の映画)

4.2

原題はLittle Fish。
それは幸せの記憶の象徴。

もしこれからこの作品を観る人がいたら、オープニングの海から始まる数分間をきちんと覚えておいて欲しい。

ストーリーが進み最後まで観たときの胸
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デッドゾーン(1983年製作の映画)

2.5

多分良い作品なんですよ。しっかり作られてるし。
私の失敗なんだな、きっと。
気分がこういうノリじゃなかった。
クローネンバーグだし、キングだし、異能だし、あれだ、
ジャン、ジャン、ジャジャーン、ダンダ
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日の名残り(1993年製作の映画)

4.0

原作未読。品の良さが映像化された作品からも伝わります。

アンソニー・ホプキンス演じる老執事の回顧録。主にお仕事日記 時々恋愛。
職業柄なのでしょう、常に裏方であり慎ましく控えめながらも職場の秩序を重
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正欲(2023年製作の映画)

4.0

ふだん隠している己れの嫌いな部分をうっかり見つめてしまう感じ悪い作品ですね。
正しく、普通で、目をつけられない。
そんな私を懸命に生きているというのに。
今さらそんなもん引っ張り出さないで欲しいなぁ。
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マレーナ(2000年製作の映画)

3.5

ストーカーはつい最近の犯罪ということでもなく、古より恋心の妄想、暴走はあった。
この作品はマレーナというタイトルではあるが、彼女に恋をしたレナート少年のストーカー的な視点を通して展開される。

美しさ
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ザイオン(2018年製作の映画)

4.0

「生まれつきだから、他は知らない。これが普通なんだよ」
「なんでもできるんだ」
という腰から下が欠損している若者の短編ドキュメンタリー。

ザイオン・ザカリア・クラークはアメリカの26歳黒人男性で、な
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

昨晩金ローで初めて観ましてね、テレビだもんだから片手間でなんかやりながら観てたんです。
相変わらず描き込みがすごいな、きれいだななんて思いながらで、途中コーヒーいれたりお手洗いにたったり、ちょっとした
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市子(2023年製作の映画)

4.0

やるせないという言葉がしっくり来た。

以下ネタバレ含む

映画が始まってすぐにプロポーズのシーンがあった。その時に長谷川が出したのが婚姻届であったのに私は少し違和感を覚えた。

映画の終盤で、同
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ロングショット(2017年製作の映画)

4.0

約40分の心震えるドキュメンタリー。罪無き人を救え!

ヒスパニック系男性フアンは、ある朝普通に仕事場に行くと、警察に取り囲まれ16才少女の殺人容疑で拘束される。
身に覚えが無く、当日のアリバイもあっ
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パレード(2024年製作の映画)

2.5

‘’ここは“想いを残した者たちがとどまる世界”だった。”(あらすじ抜粋)
という、グレーゾーンで昇天までのひとときを過ごす死者たちのお話。

映画全体を取り巻く色彩も音楽もセリフも優しく美しい。
死後
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ウィッチサマー(2019年製作の映画)

2.5

おしるこさんレビューから興味そそられて観てみました👍

魔女物、というよりはジュブナイル+モンスター。
結構よくできてはいるんだけど、残念ポイントがいくつかあるなあ。

主人公にからんでくる高校生グル
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私の中のあなた(2009年製作の映画)

3.0

静かな感動を覚える良い作品です。
役者さんの熱量の上げ方、抑え方も適切で、物語に没入しやすく心に響く。

以下ネタバレかも

実話を元にした小説が原作で、さらに原作とは異なる結末となっているそうですね
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シカゴ(2002年製作の映画)

3.8

先ずはダンスありき。物語は後からついてくる。
キャサリン・ゼタ=ジョーンズもレネー・ゼルウィガーも、その肉体の圧が凄い。
目の前で彼女等の踊る舞台を観たら熱発しそう。

ダンスを魅力的に魅せるための筋
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ブラック・スワン(2010年製作の映画)

3.5

こわやこわや。
ホラー映画かと思ったわ。
崩壊しつつある精神の内面を上手く表に引っ張り出すと、こんなにも怖い映像になるのね。
前半は何よりもハラスメントが気になったけどね。2010年当時の私であれば、
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インフィニティ:無限を旅する(2022年製作の映画)

4.0

先だってはブラックホールを観て、その流れで今回は無限にトライしてみた。

はい、わからなーい。ぜんっぜんわっからない😆 でもとびきり魅力的。

一つ、忘れようにも忘れられないエピソードをネタバレときま
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.5

西川さんはタイトルの付け方がうまいなあと思う。

本木雅弘演じる主人公、幸夫は本当にしょうもない人で、こんなのと夫婦のまま亡くなった妻(深津絵里)が気の毒過ぎる。

彼女の時は事故の瞬間に止まり、その
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

完全コメディーと思い観てみると、意外にもシリアスな展開で、一体どこで笑ったら良いのだろうかと感じつつ観賞。

しかし面白くないわけではなく、普通にラベリングやカテゴライズから起こる悲喜劇をしっかり描い
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.7

12人の優しい日本人が好きで何回か観ていたが、元の方は初めて観た。

三谷幸喜氏の捻りが加わる前の正統派で、すでに語り尽くされた上、ビジネス研修の場でも教材的な扱いされてるらしいですね。
さもありなん
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ブラックホール: 知識の境界線に挑む(2020年製作の映画)

4.6

ブラックホールと宇宙のとてつもなさが、わかりやすく映像と共に説明され、ちっせえことがどうでも良くなる癒し系ドキュメンタリー。

史上初ブラックホールの撮影に挑む天文学者とその事象を証明しようとする物理
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マージン・コール(2011年製作の映画)

4.0

あの日あの時をふりかえってみよー📉
(toriten45さんご紹介😊ありがとうございます)

というわけで、世界中の人々がドン引きし、その後の人生に多大な影響を及ぼしたリーマン・ショックの前夜から当日
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.5

ファイナルなんて言わないで、デンゼル。
確かにお顔も若干張りがなくなったけど、まだまだ素敵。いや、むしろ年齢重ねた重みも加わり説得力が増してる。

そう。説得力。どんなにグロでゴアな制裁を加えても、ち
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