喧嘩の美点は仲直りができることさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

喧嘩の美点は仲直りができること

喧嘩の美点は仲直りができること

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陽炎座(1981年製作の映画)

5.0

人の業、陰のある情念、愛情の裏返しとしての恨み、こうした仄暗さが美しく描き出されていました。江戸川乱歩や夢野久作など大正時代の耽美的な文学の美学を感じさせます。
人間の負の側面を芸術的に描くことで、逃
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

5.0

物語もさることながらピアノによる劇伴が素晴らしいです。画面以上の訴求力があります。『楽しみを希う心』には、それのみで作品を成り立たせるほどの力を感じます。
ヒロインの蠱惑が徐々に漏れ出る表現も印象的で
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.0

序盤からとても引き込まれました。UFO襲来のスピード感がワクワクしました。
日常との緩急もよく、彼女たちの掛け合いも観ていて飽きません。
特に〝おんたん〟のエキセントリックなキャラが楽しいです。容姿言
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東京暮色(1957年製作の映画)

4.0

親子の暗い絆がテーマです。
時代背景もありますが、家族という不可分の繋がりを「血縁の呪い」のように、個人に付き纏うものとして描かれます。
現代でこそ血縁関係の力は昔ほど強くないものの、公開当時は分かち
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市子(2023年製作の映画)

5.0

サスペンスフルな展開に引き込まれました。
徐々に市子の正体と過去が明かされていくに連れて悲しさとやるせなさが込み上げてきました。
序盤の結婚届が終盤では全く違う意味を持つものとして描かれるシーンは感動
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リベリオン(2002年製作の映画)

5.0

ひたすらに「カッコいい」の連続です。
ガン=カタがかっこよすぎます。今すぐ拳銃を2丁もって真似したくなります。
主人公が感情を取り戻していく過程も面白く、社会の中で隠匿しつつ生活する様子はドキドキでし
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野獣死すべし(1980年製作の映画)

3.0

松田優作が怖いです。眼力に異様さがあり、不気味でありながらも引き込まれる魅力があります。
終盤の完全に狂った姿もとても印象的です。
実際の戦争の写真が挟まる演出は怖かったです。

スペル(2009年製作の映画)

3.0

ギャグ映画です。
可愛いヒロイン、怪しげな老婆etc...ホラーの鉄則をしっかりと押さえ、王道の展開ながらも行き過ぎた演出が恐怖を飛び越え笑劇になっています。こういったことを意識的に描いており面白いで
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イースタン・プロミス(2007年製作の映画)

4.0

裏社会は表の延長線上にある、という恐ろしさを描いています。表裏一体であり日常の中に闇がある怖さは実際的な怖さを感じさせます。
そして運転手のニコライが一番の見どころです。アクションシーンも見どころです
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天国と地獄(1963年製作の映画)

3.5

狡猾な犯人との攻防に引き込まれました。
終盤の煙だけがカラーのシーンはとても印象的です。
ラストの犯人との会話はエゴイストながらもとても悲痛でした。

プレデター2(1990年製作の映画)

3.0

刑事の執念がすごいです。
チラッとゼノモーフの頭蓋骨が出てきて驚きました。『AVP』の布石なのかなと思いました。

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

思春期の内面を擬人化していて新鮮でした。
どの感情も皆ユニークで面白いです。主人公以外のキャラの感情も面白いです。
ビンボンが消えたのは結構びっくりでした。ディズニーやピクサーはどちらかと言えば忘れ去
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

オッペンハイマー個人に焦点を当てた極めて個人的な物語だと思いました。
公開を巡り話題になりましたが、過分にセンセーショナルを煽る映画ではないです。
科学に対する情熱とひたむきさ、反するように科学が引き
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スターシップ・トゥルーパーズ(1997年製作の映画)

4.0

グロい、気持ち悪いの連続で最高でした。
昆虫型地球外生命体にバタバタと兵士が殺される様が爽快です。
ヒロインの嘔吐シーンと脳を吸い上げられるシーンが一番好きです。特にゲロをガッツリ吐いてる感じが良いで
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

5.0

前作よりも面白いです。
ヒロインとの恋模様を中心に描きつつ、スペクタクルさはスケールアップしています。
遠未来を背景としながらも、どこか民族的地続きを感じさせる世界観にとても引き込まれました。
ハンス
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ザ・バンク 堕ちた巨像(2009年製作の映画)

4.0

グッゲンハイム美術館での銃撃シーンがとてもかっこいいです。共闘するところもとても良かったです。
演説中のシーンなど大きな組織の力を感じさせる演出が多いのもサスペンスフルでドキドキしました。
ラストのや
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TOKYO FIST 東京フィスト(1995年製作の映画)

5.0

主人公達のどうにもならない衝動の発露がモラトリアムを感じさせます。
身体的な痛々しさが全面に押し出されており「殴られると痛い」がテーマになっています。
コンクリートに頭を打ち付ける主人公に代わりヒロイ
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HIDEO KOJIMA:CONNECTING WORLDS(2023年製作の映画)

4.0

小島秀夫監督のドキュメンタリーは多いですが、本作はゲームの制作過程ではなく作家性に焦点を当てています。
本人からの弁だけでなく関係者へのインタビューも多く、これまでとは違った監督像を知ることができまし
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鉄コン筋クリート(2006年製作の映画)

4.0

エキゾチックながらもどこか日本風の懐かしさを感じる町並みが良かったです。
全体的に独特な雰囲気ながらもストーリー自体はストレートなバディものでした。
個人的にはヤクザのネズミが好きなキャラクターです。
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

4.0

音楽が明るく、ノリが良くて印象的でした。
『キングスマン』と同じポップでリズミカルな殺人が音楽とマッチしており、観ていて面白いです。
スケートの場面や終盤のダンスシーンなどユニークな戦闘が盛りだくさん
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

5.0

個人の中にある実像と実際が乖離していく怖さを感じました。親しい人の知らない部分、知りたくなかった一面を知ってしまった感覚と似てます。
一つの事象を多角的に見る構成は『羅生門』と似ていますが本作は一個人
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哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

5.0

グロい・痛い・怖いがぎゅうぎゅうに詰まった最高のスプラッターゾンビ映画でした。
感染者がとても怖いです。走る上に理性もあるというのは恐怖以外の何物でもないですが、ユニークで面白かったです。
ゴア表現も
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家族ゲーム(1983年製作の映画)

3.0

松田優作の掴みどころがない雰囲気が怖いです。主人公一家の全体的な違和感も印象的です。
終盤のカオスな食事シーンが面白いです。硬直した関係が口論と無茶苦茶な食べ方に伴って崩れていく様子がコミカルに表現さ
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欲望(1966年製作の映画)

4.5

ナンセンスな映画です。
写真は時間を切り取り静止させたもの。その極点のメタファーとして死体が描かれています。静止に関するこだわりは主人公のモデル達に対する「動くな」「目を閉じていろ」等のセリフからも伺
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黄龍の村(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

スプラッターホラー然とした展開からの、中盤以降の切り返しにびっくりでした。
復讐を動機としていながらも、淡々と殺しを行う様子と冗談半分の感じが猛者感あって良かったです。
ラスボスの一ノ瀬ワタルが何気に
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シャザム!~神々の怒り〜(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

兄弟によるヒーロー活動に加えて、フレディの恋模様も描かれています。
フレディと恋に落ちるアトラスの娘、三姉妹のアンが可愛いです。ヒーローとヴィランの恋にキュンキュンしました。
前作の七つの大罪が可愛く
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ブラックアダム(2022年製作の映画)

4.0

ヴィランということで殺人も厭わない姿勢が爽快でした。
JSAの最初の独善的ないけ好かないヒーロー感も良かったです。
ヴィランながらも己の信念にしたがい人々を助けようとする姿がかっこよく、唯我独尊な態度
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シャザム!(2019年製作の映画)

4.0

シャザムのふざけっぷりが面白いです。変身後の見た目に反した子どもらしい仕草や言動のアンバランスさがユニークで笑えました。
コミカルな映画ですがヴィランとの戦闘や変身シーンなど、決めるとこはきちんと決め
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ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

5.0

4DXで観ました。迫力ありすぎて西武園ゆうえんちの「ゴジラ・ザ・ライド」みたいでした。
以前観た『シン・ゴジラ:オルソ』が通常版よりも怖く、映画の雰囲気にも意外とマッチしていると思いましたが、今回の『
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鉄男 II BODY HAMMER(1992年製作の映画)

4.0

前作同様にとてもかっこいいです。
今作はカラーとなり、気持ち悪さと湿度が上がった気がします。
胸から生える銃口や頭から出るチューブ、徐々に異形となってゆく姿はとても魅力的です。
鉄の持つ重たいイメージ
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.0

キリスト教徒の迫害される姿は痛々しく観ていて辛かったです。自分の信じる〝善〟の伝道の過剰な阻害は理不尽さを強く感じさせます。
しかし日本からの弾圧もですが、キリスト教徒側からの異文化に対する理解の浅さ
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アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

4.0

アクアマンとオーシャンマスターの兄弟コンビが面白く、微笑ましいです。
海中でのアクションは唯一無二です。登場する兵器もユニークで観ていて楽しかったです。タコが可愛いです。
DCUでもジェイソン・モモア
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ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット(2021年製作の映画)

5.0

240分という上映時間の長さに尻込みしていましたが実際は観ていて時間の感覚を忘れるくらい面白かったです。
通常版を観たのがかなり前で内容をほとんど忘れていたこともあり初見の気持ちで楽しめました。
メン
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ある用務員(2020年製作の映画)

3.5

襲いかかる殺し屋がみなユニークで面白かったです。
『ベイビーわるきゅーれ』の元ネタとも思えるキャラも登場して「この頃から構想はあったのかな」と思いながら観ていました。
他にも『最強殺し屋伝説国岡』の俳
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機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

何から何まで最高でした。
シンが可愛すぎます。ルナとの絡みが微笑ましく、『DESTINY』の頃って荒んでたんだなぁ、なんて思いました。今作のシンは萌えでした。
アスランの活躍も目覚ましく、ズゴックから
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

5.0

主人公イーニドに共感しまくりでした。頭でっかちの自意識・他人への冷笑・寄る辺なさ・モラトリアム…。どれも自身に当てはまるものです。
親友レベッカとの徐々にきたしてゆく齟齬も実体験と重なり、とても共感で
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