ほさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ほ

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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.5

前半はコメディかなのか?これは?と思うようなシュールさがあるが、徐々にそれが本気であることがわかり、ドラマは凄みを増していく。
度々出てくる十字架とマリア(?)。
彼らの諍いは、内戦のメタファーか。
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ファーゴ(1996年製作の映画)

3.7

人の欲が人を貶めていく。事態が悪天していく様は、悲惨で、滑稽である。
多くを望まない者が、細やかかもしれないけれど確かな幸せを手にするというラスト。

ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

いろんな人がいろんな事情と感情を抱えて、そこに居て、まるでそれ自体が料理のようで、ずっと見ていたくなる人間たちの姿だった。

最初に写真を撮るシーンから、厨房とフロアのテンションは全然違く、明らかにそ
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夏時間(2019年製作の映画)

3.7

スルメは焼いた方がうまいとコンロを借りてくるシーン。
夏休みなのに息子を学校だと起こしてみたり、それを聞いた妹が「そんなことあったっけ、覚えてない」と言うシーン。特に好きだった。

多分こういうことが
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

良いなと思ったところは原作でちゃんと好きで印象に残っているシーン・シーケンス。

主人公を宮城リョータに置いたのは良いが、展開の仕方がむしろリズムを損ない、映画としてはやや退屈に思える瞬間が多かった。
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.5

"普通でない"ふたりのラブストーリー。

音楽があんまり好きなタイプじゃなかったのもあるけど、なんだろう全体的に好きじゃなかったな。

スワロウテイル(1996年製作の映画)

4.2

二度目。35mm上映。
意味わからないくらい良かった。

百花(2022年製作の映画)

3.5

心の中ではずっと許せなくて、表には現れない形で母を責め、罰している息子。
もちろん母親の行いは許される裏切りではないが、その裏切りが全てではなく、これまで愛情を渡されていたこともまた確かなのだと最後に
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レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで(2008年製作の映画)

3.6

後半の序盤くらいまでは面白かっただけに…少し残念。

感情が繋がらないシーンは飛び石のように並び、それまで惹きつけられていた気持ちがグイッと引き剥がされる。

浜辺のシーンの不協和音を孕む音楽が、シー
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花様年華 4Kレストア版(2000年製作の映画)

3.8

時間的連続性のないシーンの連なりによって展開するのが特徴的だった。
相変わらずうっとりするような映像、そして目を奪われてしまう衣装とそれを纏う女優。それだけで勝ちなのが少しずるい。
配信で観ていると、
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ブエノスアイレス 4Kレストア版(1997年製作の映画)

3.5

世界のどこかである人との出会いと再会。それを求める雑踏の中の人間の孤独
幼稚にも見えるような恋愛のゴタゴタ

恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

3.9

こんな良いのか…!

相変わらずハイセンスな映像に畳み掛けられ、爆音の音楽に圧倒される。
浴びているだけで良いと思えるような心地良さがある。

物語もわりとちゃんとあって、楽しんで観ることができた。
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いつも2人で(1967年製作の映画)

3.7

時間軸の異なる同じモチーフのシーンが彼らの関係性の変化をよりうまく描き出す構成になっており、よかった。
ユーモアの効いた見せ方と、テンポの良いカッティングで古さを感じなかった。

モチーフのリフレイン
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天使の涙 4Kレストア版(1995年製作の映画)

3.8

初っ端から広角レンズのハイセンスな映像が畳み掛けるように映し出される。
そのうつくしさにうっとりしている間に引き込まれ、あるんだかないんだかわからない物語に乗りながら観た。
散文詩的な物語は取り止めも
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お嬢さん(2016年製作の映画)

3.5

なるほど。
展開を追う楽しみはあったけど、なんかうまく物語に乗って見られなかった。

歪みの広角の多用。
キム・ミニの芝居が良すぎる。

プアン/友だちと呼ばせて(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「思い出を愛するすべての人へ」という紹介の後に流れたTiny Dancerがよかった。
思い出を愛しいと思いながら過去を眺める眼差しがかんじられる作品だった。
恋する乙女のようなうっとりとした気持ちと
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恋は光(2022年製作の映画)

3.8

誰かに恋するということについて、誰かを愛するということのうつくしさについて考えながら観た。

スクリーンの向こうの彼らは、確実に現実離れしたキャラ性の強い人物たちなわけだが、それをすんなりと「愛しい」
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.5

刺さらなかったのが悔しい。

ジェシー可愛かったな。

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.7

まだ、未来が限定されることを受け入れられず、選択することに責任を負えない彼女。そんな未熟さを抱える彼女は「自由」にも見える。

情景が印象的だった。
フォーカスが人物ではなく景色に合う時、我々は彼ら彼
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ささやかな楽しさを分かち合うシーンの圧倒的な輝き。洗車場で窓を開けてびしょ濡れになるシーンの、彼らの笑顔の愛おしさは是枝裕和のお家芸。
観覧車での会話。「でも私は捨てたの」と、本当はそうしたくないのに
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.8

作ることの孤独さの共有を通して、良いものを突き詰めることへの勇気をもらう。自分がかつて受け取ったように、誰かの心に、つくった作品が届いた時に、報われ、救われる。だから私たちは、作り続けるのだと、そう改>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.7

悪くはなかった、が、アガり幅がもっともっと欲しかった。広場に呼び出して言い合うシーンのセリフ(YouTuber馬鹿にしてんだろという趣旨)はよかったし、感情の流れとしても本当に丁寧にかつ簡潔に描かれて>>続きを読む

光を追いかけて(2021年製作の映画)

3.0

突っ込みどころが多いな…。脚本上では成立していたことも、演出と演技の面で映画的には全く成立していない部分が多く、少し悲しい。音楽が、メロディの展開が多く、使い所も露骨なことに加え、音量的にも大きく前に>>続きを読む

デタッチメント 優しい無関心(2011年製作の映画)

3.9

「この仕事(教師)が辛いのは、誰にも感謝されないことだ」

主人公に滲む悲しみがサブリミナルに挟まれる映像によって表現される映像演出がよかった。出来事の"予感"も同じ手法で表現されていて、とても好みで
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

3.8

本当はやりたいことがあって、それに向かいたいのにあらゆる障壁が彼女をそうさせてくれない。そうして彼女は呪文を何度も唱えてきたのだろう。「しょうがない」と。そして「しょうがなくなんかない」という言葉が、>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.5

画質が低すぎる映像が挟まる感じが、なんとも言えない違和感があった。役者の表情も見えないし、表面的な面白さだけしかなかった。ある意味で、学生映画みたいだった。

ストーリーは何が面白いのか全くわからず。
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彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

彼らの葛藤から出る言葉が、ただの綺麗事やどこかの物語で既に語られているものではなくて、現代の生身の人間が共感できるもの出会ったのがよかった。
彼が病室でした、ずっと自分が嫌いだったという吐露は、この作
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許された子どもたち(2019年製作の映画)

2.2

ほんっとにクソな映画だったな。
芝居も演出も表現も稚拙。

プリテンダーズ(2021年製作の映画)

3.1

幼稚な講釈をつらつらと聞かされ、それに苛立ちながら腹立ちながら、それがいかに青くて若くてダサくて愚かな行為かを思い知る女の子を観させられる。
基本的にプリテンダーズの社会に与える影響なんて、僕らにとっ
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