北千住にある東京芸術センターのシネマブルースタジオで。あそこはフィルム上映で見れるのがいい、というかたぶんフィルム上映しかできないんだと思う。DCPを入れてたらもっと必死で集客しないとやっていけないも>>続きを読む
作者が動物の代わりに叫ぶ叫ぶ。
「ここから出してくれ!」「殺される!」
そう言ってるかもしれない。
そう言っていないかもしれない。
ゾウの目が濡れているのを撮影しながら、「泣いているように見えます>>続きを読む
まあ、ラース・フォン・トリアーらしいと言えばらしい、シニカルで捻くれていて、右脳も左脳も使うようなドキュメンタリーだった。
先輩監督であるヨルゲン・レス監督に対して、彼の短編映画『完全なる人間』を自>>続きを読む
かつて、映画をやっている人に、「今どき飲み屋のシーンで、オヤジ!もう一杯!なんてセリフを言わせた段階で終わってるよ」と言われてから、本当に、そのセリフが出てくる映画が面白くないことに驚いた記憶がある。>>続きを読む
藤井道人監督は、職人的なうまさを備えてきた感がある。正直、もう還暦を過ぎて見るにはきつい映画だなあ、と思いつつ席に着いたのだけれど、とにかくうまい。脚本もよくできているし,演出の間合いがとてもいい。>>続きを読む
みんなそれぞれに生きにくいね。という状況を描き、でもそれでも生きていかなきゃという流れを見せて、最後に「ほら、みててくれる人がいるじゃない」ってことになって、主人公の微笑み、エンドタイトル、ウィスパー>>続きを読む
濱口竜介監督の新作は、何かを諦めてしまったかのように潔い。登場するどの人物にも引っ張られることなく、淡々とストーリーを追いかけていく。そこには、映画の可能性を探ろうとした『ドライブ・マイ・カー』や日常>>続きを読む
公開時、十代だった僕は「大島渚なんて古臭い」と見に行かず、結局、レンタルビデオで見た記憶があるのだが、やっぱり劇場で見ると違う。
デヴィッド・ボウイも坂本龍一もビートたけしもびっくりするくらい下手な>>続きを読む
『阿片戦争』1943年
市川猿之助、原節子、高峰秀子の出演で、監督はマキノ雅弘。
いやいや、なかなかすごかった。登場人物は中国人、イギリス人、インド人なんだけど、全員、日本人が演じているという強引さ。>>続きを読む
幸田文の『流れる』を読んで、映画化されたものも見てみたくなって、配信レンタルで見る。
原作を読んでいると、主人公がもっと逞しくて、もっとポジティブで面白いんだけど、映画では割とあっさりと描かれていた>>続きを読む
見たいのは、語らずに、感じさせる映画なんだけどなあ。この人の映画はいつも、言葉数は少ないんだけど、えらくグイグイくるんですよね。たぶん。ちゃんとした人なんだろうな。ちゃんとした人がいくら控えめに語った>>続きを読む
鬼太郎誕生の謎を描いた、「ゲゲゲの鬼太郎」の前日譚的な作品。なんとなく配信にあったので、「あ、鬼太郎だ」と子供の頃からの慣れ親しんだ気持ちで見始めた。
なんだか予想を超えて壮大で緻密な話が展開されて>>続きを読む
父・笠智衆と、娘・原節子の気持ちのやりとりが思いのほか激しく、晩年の小津安二郎作品の出発点にふさわしい色合いを手に入れていると思う。なんとなくだけれど、この作品に手応えを感じて、ここから小津は自分自身>>続きを読む
父・笠智衆と、娘・原節子の気持ちのやりとりが思いのほか激しく、晩年の小津安二郎作品の出発点にふさわしい色合いを手に入れていると思う。なんとなくだけれど、この作品に手応えを感じて、ここから小津は自分自身>>続きを読む
1980年代、アイルランドの田舎町。9歳のコットは父母と3人の姉と一緒にして暮らしている。稼業は酪農らしいがうまく行っているようには見えない。特に父親は子供たちに興味を示さず、ギャンブルと酒のために出>>続きを読む
それなりに楽しんで見た。主演の齋藤潤がいい。ヤクザがステレオタイプじゃなけりゃもっと良かった
30年前のラブコメを観ているようだった。ダイアン・キートン、リチャード・ギア、スーザン・サランドン、ウィリアム・メーシーが出演しているので、余計に露そんな気がするのかも。まあ、彼らを観に行ったんだけど>>続きを読む
『陰陽師0』があんまりだったので、山田太一の『異人たちとの夏』のリメイクだと言うイギリス映画『異人たち』を観にいく。
あー、勘弁してくれ。山田太一原作とか言わないでくれ。監督自身がゲイだとかどっちで>>続きを読む
いやあ、勘弁してくれよ〜。
世のCGファン(そんなのいるかどうか知らんけど)には悪いけど、こういう作品はどこまでCGを使わないで演出するかぎ鍵なんじゃないだろうか。そして、使わざるを得ないところには命>>続きを読む
いわゆるジェットコースタームービー。何も考えず、ただ身を委ねていれば、わかりにくい場面など微塵もなく物語は進んでいく。観客はその手際の良さを楽しんでいればいい。しかも、この作品の場合は、完璧そう見える>>続きを読む
つげ義春の『ねじ式』なのかもしれない。キツネの面もちゃんと出てきたし。そういう意味では、全体のストーリーがわかりにくくてもなんでもいい。そこかしこに、映画的な肉体というか、実感があればいいのであって、>>続きを読む
ウディ・アレンがドタバタコメディから、「映画」へとシフトした第1作だと思う。「ゴットファーザー」の撮影監督、ゴードン・ウィリスを迎えたことにも、その意気込みが現れているように思える。
この映画は、そ>>続きを読む
今はなき大阪梅田のOS劇場のシネラマの画面で見た覚えがある。僕のスピルバーグは『未知との遭遇』一択だ。
完全なる性善説とポジティブな思考に支えられた、いくぶん幼児性の強さは感じられるけれど、ここまで>>続きを読む
今はなき大阪梅田のOS劇場のシネラマの画面で見た覚えがある。僕のスピルバーグは『未知との遭遇』一択だ。
完全なる性善説とポジティブな思考に支えられた、いくぶん幼児性の強さは感じられるけれど、ここまで>>続きを読む
今はなき大阪梅田のOS劇場のシネラマの画面で見た覚えがある。僕のスピルバーグは『未知との遭遇』一択だ。
完全なる性善説とポジティブな思考に支えられた、いくぶん幼児性の強さは感じられるけれど、ここまで>>続きを読む
尼崎のご当地映画。江口のりこが出ていなかったら目も当てられないことなっていたと思う。とにかく脚本が雑で演出が稚拙。ここまで酷いのは学生映画祭でも見たことがない。
で、見れないかというと、江口のりこの>>続きを読む
軽妙洒脱なストーリーとカメラワークで見せているのに、終盤、唐突に男女が倒れ込んで口づけを交わしているシーンだけ、やたらと濃く重い空気のカットがある。ホン・サンスって、たまにこれやるよね。だいたいキスシ>>続きを読む
A24ならなんでも面白いわけじゃないってことで。個人的には登場人物全員が優等生の物語には心揺れる瞬間はなかった。
クリストファー・ノーランの監督作品を見ると、どうしても乗り切れない何かにぶつかる。今回、特にそう感じたのは、オッペンハイマーが尋問される場面で証人として登場した化学者と握手を交わすシーン。自分に不利な>>続きを読む
今どきのホラー映画になっちまったなあ、というのが最初の感想。『オーメン』は他のホラー映画とはちょっと違って面白いな、と思っていた感覚が全くないのはなぜなんだろう。
そう思いながら、1作目の『オーメン>>続きを読む
『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』の監督は女優のマンウェイ。今回は主演も兼ねている。
キャスティングかなあ。なんかしっくりこないのは。ジョニー・デップがフランス国王っていうのもなあ。
わかりやすい!(笑)
ちゃんとタイトルに「よく知りもしないくせに」って書いてあるじゃない。
いつもよりクズ気味な主人公の映画監督。出てくる登場人物は男も女もみんなバカなんだけど、人間なんてみんな馬鹿>>続きを読む
1965年制作。セルジオ・レオーネ監督の『夕陽のガンマン』を見ていると、ああ、そうだった、映画ってこんな感じだった、と思う。
何もかも破綻なく見せてくれる今どきの映画とは違い、各シーンごとにいろいろ>>続きを読む
PFFで観客賞を受賞し、NDJCで『なっちゃんの家族』を撮った道本咲希監督の初めての長編『ほなまた明日』のイベント上映に。
初長編ということでご祝儀も込みで☆は4つちょい。もっとできたはずというタラ>>続きを読む
若い日に見た時の状況もあり、点数が甘いかもしれない。でも、ボブ・ラフェルソンにとっても、アメリカンニューシネマにとっても、この作品が最高傑作なんじゃないのかなあ。
ここではないどこか、を常に求め続け>>続きを読む
もう、こういうのはいいんじゃないかなあ、と。面白いんじゃなくて、おかしいんじゃないのかなあ。ま、どっちでもいいけど。
見るものにとって、創造性のかけらもない映画なんて、個人的にはなくていい。そして、>>続きを読む