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ラース・フォン・トリアーの5つの挑戦のmasatoのレビュー・感想・評価

3.5
まあ、ラース・フォン・トリアーらしいと言えばらしい、シニカルで捻くれていて、右脳も左脳も使うようなドキュメンタリーだった。

先輩監督であるヨルゲン・レス監督に対して、彼の短編映画『完全なる人間』を自分自身の手でリメイクせよ、と言う課題を出す。

挑戦は全部で5つ。第一の挑戦は、全カット12フレーム以内のカットで撮る。セットはなし。というもの。第二の挑戦は悲惨な地域に行って、しかも自分で主演し、現地を映さずに作品を仕上げる。

こんなふうに課題が出て、挑戦が5つ続く。まあ、ラストはオチ的なもんなので、実質的には4つ。

レス監督もトリアー監督も、クリエイティブな遊びをとことんやってやろう、と言うノリなんだと思う。そう言う意味では面白いけど、そりゃ『ドッグヴィル』を見たり『メランコリア』を見てる方が面白いよね。

でも、これ見てると、レス監督がとても面白い演出をする人だってことはわかる。『完全なる人間』は見たことがないのだけれど、見たくなった。とくに、半透明なスクリーンを使った演出はかなり秀逸。ルール違反だってトリアーには怒られてたけど(笑)
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