広島カップさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

広島カップ

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セブン・シスターズ(2017年製作の映画)

3.5

人類のそれほど遠くない未来...

昔、山のカラスには可愛い七つの子が産まれましたが、街の人間にもおそ松くん達の松野家より一人多い七つの児が産まれました。しかも松野家と180°違って全員が女。
キョ
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パラサイト(1998年製作の映画)

3.9

ハイスクールを舞台にしたエイリアンの人体乗っ取り物SF作品。
ある日突然学園にやって来たエイリアンが地球人を一人また一人と乗っ取って行く。彼らはなんと耳から!侵入するというB級感が楽しく、また俳優陣
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

4.0

1969年に東大で行われた東大全共闘と三島由紀夫の討論を追ったドキュメンタリー。
三島の放つ言葉が難解だが力強く伝わる。

およそ千人の左翼の学生を前に単身乗り込んだ三島が彼らと激論を交わす言葉に
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男はつらいよ 拝啓 車寅次郎様(1994年製作の映画)

3.5

伯父さんに「馬鹿野郎!」と愛情込めて叱られる幸せを感じて欲しい。満男君よ...君は本当に幸せ者だよ。

末期ガンを患う役者が喜劇を演っている作品を観客はどういう態度で観たらよいのか。
彼は私達を笑わ
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アイス・ロード(2021年製作の映画)

3.2

カナダの鉱山内に閉じ込められた人々を救うために、雪原トラック野郎が薄氷を踏みながら機材を運ぶ話。
次々に襲い掛かる危機また危機の連続で息つく暇もない。なんとなく昔の東映映画のような感じもする。
なので
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ジョン・カーペンターの 要塞警察(1976年製作の映画)

3.8

カーペンターお得意の閉鎖空間からの脱出劇。
今回の閉鎖空間は警察署。
警察に恨みを持つ大勢のチンピラ達が警察署を取り囲みサイレンサー付き銃をプシュプシュッと夜の闇を引き裂き乱射する。
そんな多勢に無勢
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大鹿村騒動記(2011年製作の映画)

3.8

長野県大鹿村で年一回開かれる300年の伝統のある大鹿歌舞伎を軸に、村に起きる盛り沢山の騒動をコメディタッチで描く。

味のある俳優陣が威勢のいいセリフ回しをトントンとして行くのが気持ちいい。
陽の当た
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ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

5.0

本作の主役の男(ユアン・マクレガー)は子供の頃に将来の自分の死に方を魔女に教えられた。
彼は「僕は死ぬ時にはこうやって死ぬのだ」と知りながら生きて老いて逝った。
予め自分の死に方が判っているとこんな
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緑はよみがえる(2014年製作の映画)

3.8

第一次大戦中のさなか、イタリアとオーストリア国境付近の雪山で睨み合う両軍。
イタリア軍の兵士達は雪の下の塹壕の中で息を潜め敵に居場所を知られないように皆ヒソヒソと話す。
薄暗い塹壕の中の兵士の表情は
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洗骨(2018年製作の映画)

3.9

本作の監督のゴリとはあのガレッジセールのゴリだとは知らずに観ました。
お笑いの方はサッパリだったのですが、胆力がある人だなぁと思ってTVで見ていた人でしたが、こんな才能があるとはビックリしました。
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ナイル殺人事件(1978年製作の映画)

3.8

痩身のデビッド・ニーブンが脇にいることによりピーター・ユスチノフ(エルキュール・ポワロ役)のデップリお腹が際立ち、ジョージ・ケネディとデッ腹と対決をしている。
またピーターはジャック・ウォーデンと一歳
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ザ・デプス(1989年製作の映画)

2.5

原題は"DEPTH"(深み)ではなくて"DEEPSTAR SIX"で、どうやら頭文字を適当に取ってDEPS(デプス)という邦題にしたのではなかろうか?

1989年は本作の他に『リバイアサン』(ジョル
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ヘンゼル&グレーテル(2013年製作の映画)

2.7

森に迷い込んだヘンゼルとグレーテルの兄妹はそこでお菓子でできたおかしな家を見つけ、空腹のあまりに堪らずその家を食べてしまい、お菓子になってしまいましたとさ....?(マタンゴかっ!)

そんな話では無
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RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語(2010年製作の映画)

2.8

島根の田舎を走る電車がとても魅力的です。
こんな電車を子供の頃から身近に見ていたら、男の子は電車の運転士になりたくもなるのも当然です。
主人公はなんでわざわざ東京に出て大企業なんかに勤めてしまったので
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

4.0

国の為に戦ったのに帰国後に都会によって存在を否定され、孤独の奈落に落ちたベトナム帰還兵の男(ロバート・デ・ニーロ)の話。

バーナード・ハーマン※の作った気怠いサックスが流れるニューヨークの街の夜が彼
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大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

3.8

パリに住む出来の良くない小学生の話で、なんでもトリュフォーの少年時代がベースにあるという彼の監督長編デビュー作。
男の子が青春に入る辺りで経験する大人に対する反抗を描いていて瑞々しい。

タイプライ
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男はつらいよ フーテンの寅(1970年製作の映画)

3.0

私は本作のマドンナには特別に強い印象は残りませんでしたけれど、プライベートで新珠三千代の大ファンであった渥美清にとっては特別な一本だったに違いありません。
そういう目で観ると炬燵で一緒に暖まるシーンな
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復活の日(1980年製作の映画)

2.8

COVID-19を遥かに凌駕するパワーを持つ強力殺人ウイルスが地球上に蔓延してしまい、南極に閉じ込められた人々が地球の危機を救う為に頑張る物語。

アメリカ人実力派俳優が多数出演しているのでアメ
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地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン(1972年製作の映画)

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70年代に入ってゴジラに夢中になっていた私もそろそろ飽きが来ていた頃のゴジラ。
鈴木ヒロミツだと今日までずっと思っていた高島稔が背中から拳銃を装ったトウモロコシを人の背中に突き付けたシーンを覚えてい
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空の大怪獣 ラドン(1956年製作の映画)

3.1

ラドン温泉に浸かる度に本作の怪獣を思い出してしまうのですが、この責任を製作者はどう考えているのでしょうか。

【怪獣の名前の疑問】
何故かRodanと表記されるラドンの名前の由来はおそらくは恐竜プテラ
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コール(2002年製作の映画)

3.2

子供の誘拐事件を扱ったサスペンス。
子供だけではなくパパとママも別々の所で誘拐されてしまうので携帯電話でそれぞれを繋ぐ展開になって"コール"という事になっている。
電話で繋ぐのでコミュニケーションが充
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サン・ジャックへの道(2005年製作の映画)

4.0

フランスのル・ビュイという街からスペインの最西端の街サンティアゴ・デ・コンポステーラ(サン・ジャック)へ1500kmの巡礼の道のり。
年老いた母親の遺産を相続するために仲の悪い三人の兄妹がイヤイヤ巡礼
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ライダーズ・オブ・ジャスティス(2020年製作の映画)

3.9

世の中に起きる出来事は全て無関係に見えても実は繋がっているのだということを復讐劇を通して見せる曼陀羅的作品。
登場人物も軍人役のマッツ・ミケルセンをはじめ、揃いも揃って一癖も二癖も無くて七癖もある?
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サウンド・オブ・サンダー(2004年製作の映画)

2.8

2055年のアメリカが舞台のタイムリープ物の作品。
「タイムマシンに乗って過去に帰ったらそこでは何も変えてはいけない」という原則がストーリーの基本になっている。

お金待ちは今から33年後には白亜紀に
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ババドック 暗闇の魔物(2014年製作の映画)

3.0

ジャイアント馬場がサイドビジネスとしてやっていそうなホットドッグ屋チェーンの名前みたいな"暗闇の魔物"。
(そのホットドッグ屋の名物「馬場ドック」はフランクフルトがやたらと長そうです)

母子家庭で精
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ハスラー(1961年製作の映画)

4.2

ビリヤード台の上の球をハスの方向から見つめるハスラー。
「斜(ハス)に構える」というと物事を正面から見ないという意味ですが、本作のハスラーも若さにかまけて世の中をなめてかかっている男で、俺が一番強い
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透明人間(1992年製作の映画)

2.5

ジョン・カーペンター作品としては何から何まで異例の作品。彼の作品に約束されている数々の要素が殆ど無い。
そもそもコメディなのが変!カーペンターファンとしては頭を捻る、というか頭を抱えたくなる。

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パニック・トレイン(2013年製作の映画)

2.8

的外れな邦題をつけられてパニック映画だと思われてしまいそうな少し可哀想な作品。列車パニック映画だと思って観た観客はガッカリだと思います。
これは英国製の列車サスペンス映画でコジンマリと纏まっていてまず
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フォロウィング(1998年製作の映画)

3.8

クリストファー・ノーラン監督の長編デビュー作。
映画界への登場からして既にこの人は時間の前後捻じ曲げ作戦を展開していました。
最初くらいは時間を上から下へ素直に流して来ているのかなと思って観始めました
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セルピコ(1973年製作の映画)

4.5

たった一人で警察組織の汚職と戦う男の話。
子供の頃から憧れの職業だった警官になったはいいが、こんなに汚れた所だったのかとガッカリしたセルピコ。それでも理想を求めて、というか自分の人生を求めて戦いを始め
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故郷(1972年製作の映画)

3.8

瀬戸内海の小島に住む一家は夫婦で砕石運搬船の仕事をし細々と生計を立てている。
苦しいながらも懸命に働いていた彼らにも時代の流れの変化が押し寄せ、船の故障を機に島を出る苦渋の選択をする。

「時代には
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フレンジー(1972年製作の映画)

3.5

ネクタイを使って女性を絞殺する殺人鬼の出没するロンドン。
テムズ川とロンドン橋、コヴェント・ガーデン市場の辺りが舞台。築地に市場があった頃の隅田川と勝鬨橋のようなところ。
初めは誰が殺人鬼なのか?とい
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泥棒成金(1954年製作の映画)

3.3

ヒッチコック作品をその「宙吊り度」によって三段階位にクラス分けしてみると『サイコ』(1960)や『鳥』(1963)なんかは間違いなくAクラスに入るでしょうけど、本作はおそらくCクラスに入ると思われます>>続きを読む

アパルーサの決闘(2008年製作の映画)

4.0

日本未公開の西部劇の佳作です。

西部の小さな町を守る保安官と助手のバディ物の西部劇。
エド・ハリス(保安官)とヴィゴ・モーテンセン(助手)という魅力的なコンビ。
ウエスタンに付き物の悪党にはジェレミ
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男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(1982年製作の映画)

3.5

寅が若い男女のキューピット役を務めるパターンの作品のうちの一本。本作の若い男女は沢田研二と田中裕子。

1980年に「TOKIO」をぶっ放して人気絶頂だった沢田と、1983年に「タコが言うのよねぇ〜」
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.5

これだからアメリカ映画は凄い。アメコミに登場する単なる悪役キャラクターに独自の人生を与えて命を吹き込んでしまう。クリストファー・ノーラン監督のリアルバットマンに挑戦状を叩きつけたリアルジョーカーの誕生>>続きを読む