ロランスさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

美しさと哀しみと(1965年製作の映画)

3.9

《美しさと哀しみと》1965年
原作:川端康成 監督:篠田正浩

八千草薫と加賀まりこの魅惑的なことよ。

フィルムが劣化し画面は割れていようが、映る世界は何とも美しく軽率で、刹那だ。

ゲーム(1997年製作の映画)

3.5

Netflixのランキングから。

1997年公開、
舞台は米カリフォルニア。

「Surprise!」で済まされるのか?!

なんとも大掛かりで、先の読めない展開(と同時に、テストしたからといって人
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ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-(2020年製作の映画)

3.2

「安楽死」というテーマは興味深い。でも、なかなか深堀りは難しかったのかな、という印象。

柄本明の怪演、木村佳乃さんの狂気、田牧そらの健気さがすごかった。北川景子は酔っ払いの演技がよかった🫠笑

日本
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整形水(2020年製作の映画)

3.6

気になっていた韓国アニメ…

ぬぬぬ…
グロいし救いがない!😭

日曜午前の爽やかな気分をごっそりとえぐってしまうくらいの破壊力がありました。

3DCGのせいか、ゲームっぽさもあり。
整形を巡る心の
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リターン・トゥ・スペース(2022年製作の映画)

3.8

尊敬する人が「ビジョンを持つことの大切さ」を話していたとき、話題に上がったドキュメンタリー。

イーロン・マスク率いるスペースXがISS(国際宇宙ステーション)への有人飛行に挑戦する姿を見られた。
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我々の父親(2022年製作の映画)

3.3

自分(たち)の遺伝子を残したい――

そう望むことは、生物としてなんら不自然ではないけれど…
もはや性善説に基づく社会集団的な生き物と成り果てた人間の1人として、この医師の行為は、本当に許しがたく、信
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.8

アルコール血中濃度を一定に保つことで、精神を解放し、日々をより楽しく豊かに生きることはできるか――?

デンマークの人は自国民を「大酒飲み」と認識しているようで、映画の中でもすごいエピソードがいくつも
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ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

4.0

マギー・ギレンホール(ジェイク・ギレンホールの姉)の初監督作品。

ギリシャでの余暇、たまに仕事。
合間に関わる人々とその感情。
そして、回想と現在。

その映画感はフランソワ・オゾンのようで、官能的
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.2

やっと観られた!👏

ウルトラマン素人の自分でもめちゃくちゃ楽しめたし、とにかくカッコよかった!!シン・ゴジラから続く皮肉な笑いも最高。

成田享原案のシンプルなウルトラマンはもとより、カイジュウたち
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反撥(1964年製作の映画)

4.0

フランスの監督と俳優。
舞台はロンドン。

人が徐々に精神を病んでいく様、堕ちていく過程がよく描かれているような気がする。それを象徴する家の荒れ具合と、ウサギの肉。変化する部屋の遠近感。

何が幻想で
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A Film About Coffee ア・フィルム・アバウト・コーヒー(2014年製作の映画)

4.0

1杯のコーヒーができるまでに、こんな多くの行程を経ていたのだと驚いた。

豆の選定、複数回におよぶ精製、輸出入、焙煎、ドリップ――。
品質を保つのは簡単ではない。

明日からは、コーヒーを飲むたびにこ
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浅田家!(2020年製作の映画)

3.7

ほっこり笑えて、
じーんとする。

中野量太監督でした。

ちょうど今これまでの写真を整理してアルバムを作っているところで、写真の持つエネルギーや、記憶を想起させる力、写真を残す意味をあらためて感じて
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グッドナイト・マミー(2014年製作の映画)

3.8

上質で芸術的、
でありながらも、グロテスクかつ残酷なオーストリア産ホラー。

展開は少し読めてしまうけど、マミー(mommy:母、mummy:ミイラ)とその子らの関係性の変化、極限にまで追い詰められる
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ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

3.9

予想よりも素敵な作品でした。

いつだったか「桃太郎」を「鬼」目線で語った広告があったのを思い出した。

1つの出来事にはあらゆる立場の視点が存在する。特に、喧嘩やトラブルのほとんどは「自分目線」同士
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ウィークエンド・アウェイ(2022年製作の映画)

3.7

「誰も信じるな」の助言が怖い。

でもたしかに、次から次へと怪しい人や裏切り者が出てきて、本当に誰を信じたらよいのか困惑する。その心理状況をうまく追体験させてくれる展開だった。

90分のスピード感も
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犯人に告ぐ(2007年製作の映画)

3.5

2000年から2006年にかけて。
携帯電話の進化が懐かしい。

トヨエツさん渋い…

犯人の動機が気になる。
原作の本を読んでみたいな。

楽園(2019年製作の映画)

3.9

重くてしんどい…
心は痛いけど、観てよかった。

吉田修一の『犯罪小説集』いつか読んだけどあまり覚えていない。同作の「青田 Y 字路」「万屋善次郎」を混ぜて映画にしたようだ。これらはモデルとなる事件が
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.7

「少年」だったことのある人には、きっと懐かしさが詰まっている作品なんだろう。

男の子って、カッコつけたり、悪ぶったり、無茶したり、大変だ。笑

アメリカ、ロスで90年代を過ごしていたら、ますます心に
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ハングリー・ハーツ(2014年製作の映画)

4.0

ある意味で救いはないけど、
描き方は好きでした。

誰もが自分の信じるものを追い求めた結果であるから、それが切ないし、重さの違いはあれど実際にこういう歪みやすれ違いってたくさん起こっている気がする…
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誰も守ってくれない(2008年製作の映画)

3.8

よかった。

加害者の家族が、興味本位のマスコミと大衆たちによって土足でプライベートを荒らされ、好き勝手を言われ、ときに命まで断ってしまう――

その家族を「守る」警察。

私自身を振り返っても、世に
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

4.0

長くて美しいMV、
のような映画。

自分の人生で味わったいろいろな感情、楽しい、痛い、寂しい、誰かを思いながら傷付けてしまうこと、風の通り抜ける気持ちよさ、ネオンの移ろい、わかり合えないもどかしさ、
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氷の接吻(1999年製作の映画)

3.9

Paravi無料期間を満喫…!

『氷の微笑』と関係あるのかと思ったら、関係ないのかな?笑

変態たちのThe・ロードムービー☺️Filmarksではそもそも観てる人が少なくて評価もかなり低いけど、わ
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スノーピアサー(2013年製作の映画)

3.3

ポン・ジュノ監督作品。

SFアクション・ファンタジー?
突っ込みどころを見つけて疑問視し始めると楽しめなさそうだったので、ファンタジーということで…

『プラットフォーム』が階層社会を“上下”に模し
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.4

表紙が綺麗で気になってた映画。

結果、すごく軽いタイムループラブコメ🍉

ストーリーが緻密とか、ループの謎を解くのが面白いとか、そういう感じではない。リゾートの雰囲気を味わいながら繰り返す毎日とばか
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SKIN 短編(2018年製作の映画)

4.3

たった20分、されど…

映画って2時間も必要だった?
と思わされるくらいの衝撃。

才能ある作家が短編で世界を作り上げるように、映画も同じなのかも。

鋭利な刃物で切られたかのごとく、
心が奇麗にえ
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鳩の撃退法(2021年製作の映画)

3.5

起承転結ではなくて、
承承承結、という感じの展開。

小説をそのまま映像にしたような、
不思議な雰囲気の映画でした。

やっぱり藤原竜也だと観られる…
存在感がすごい。

周りを固める俳優さんたちも
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

冒頭のシーン、
とても上品だった。

シルエットと朝焼けが美しい。
このまま妻の顔が明らかにならなければ鑑賞者の想像力を存分に使えるのではないか――とも。

自分はハルキストでもないし、村上春樹の作品
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.2

観ているときよりも、
一晩二晩経って味わいが増す…
なんとも不思議な映画。

余韻に浸る快感。

「力」の描き方。
暴力、権力、経済的な弱さと支配、油断、相手の懐に入り込み柔い肉を切る破壊――。

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ザ・ファブル 殺さない殺し屋(2021年製作の映画)

3.8

堤真一、よいな〜☺️
どうしたって“いい人”に見えてしまうけど…笑

そしてアクションシーンがすごい。

日本のアクションは生温いものが多い印象だったけど、これは邦画版ミッション・インポッシブル?とも
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Tinder詐欺師:恋愛は大金を生む(2022年製作の映画)

3.7

映画のような展開!
作りが上手いのでハラハラする。

感情としては、

🤭→😓→😰→😭→🥹→😝→😵‍💫

という感じでした笑

オランダの女性がすごい!
スカッとしたーー!👊⚡⚡

うまくて甘い話には
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コロンバス(2017年製作の映画)

3.9

音楽がない。
大きな出来事も起こらない。

アメリカが舞台だけど、
アメリカぽくない映画。

きらいじゃない。

建築や建築家が好きな人には、より面白いんだろうな。

ただ、素人目にも分かる映像の美し
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空白(2021年製作の映画)

4.2

気になっていた『空白』。

妙にリアルで、容赦なく心をえぐられる場面もあるから、心身ともに元気なときに観たほうがよいかも…
とことん深みにはまりたい、という人は敢えて元気のないときに、ぜひ…

一人ひ
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バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

4.6

<過去の名作振り返り>
やっぱり面白かったー。

昔DVDで観て、一時期ベスト5に入っていた大好きな映画。思い出補正効果もあるかもしれないけど…やっぱりよかった。

初めて観たときは、
地獄先生ぬ~べ
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.0

レビュアーさんの意見は賛否両論ですが、わたしは好きでした!

大真面目に皮肉、大皮肉!!
痛烈な風刺。

人間はこんなに環境破壊して互いに奪い合ってるのだから、そろそろ(といっても100年単位の将来…
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.5

なにこれサイコー!!
これから観る人には、前情報とかレビューをあんまり観ないで楽しんでほしい😌

必見です。

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監督のエメラルド・フェンネル氏、これが映画監督デビュー作ってすご…何やらセ
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キャラクター(2021年製作の映画)

3.7

面白かったし、
怖かった(色んな意味で)!
エンタメとしては最高。

リアリティやキャラクター設定(深堀り)の面で気になるところはいくつかある…

・変質者あるあるの部屋
・夜間のスケッチのクオリティ
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