Ryomaさんの映画レビュー・感想・評価

Ryoma

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美しき仕事 4Kレストア版(1999年製作の映画)

4.3

むちゃくちゃに期待しすぎたせいか、終始、透明な肩透かしを食らっている気分だった。うまくノレぬ感じ。でもみんなが言うように、ラストの時空は、超絶爆アガリ。だけどさ、いうほど傑作かなあ?あと呑気にマクド食>>続きを読む

阿賀の記憶(2004年製作の映画)

4.2

ドキュメンタリーとフィクションの狭間、つっても“ドキュメンタリー”と“フィクション”の狭間に明快な境界線なんてモンはそもそも存在しないから、あらゆる映画は、スペクトルみたいな曖昧な狭間で、各々のやり方>>続きを読む

阿賀に生きる(1992年製作の映画)

4.4

マジでほんとに、目前の、いかなる虚飾も纏わりつかぬ、生身の、剥き出しの、歓び/哀しみ/豊かさ/貧しさ…植物/動物/人間…とにかくあらゆるモン!あらゆるモンがごった煮の釜の中のように、とぐろを巻いていて>>続きを読む

ひなぎく(1966年製作の映画)

4.6

この映画もまた、愛したい、というよりは、信じたい、テーマや構造、成立背景その他諸共とりあえず棚の上に置いておいて、深く、疼くような熱さを感じるほど深いところで、浮足立って、永遠に、信じたい、そして信じ>>続きを読む

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.8

ウェスって“大”が九つあっても足らんほどの大天才だよね。

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.4

PTAはデビュー作『ハードエイト』から本作『ファントム・スレッド』に至るまで、徹底して“疑似の親子関係”を描いてきた。もっと言うと、“疑似”であるが故に、倒錯的な形でしか“つながり”を感じることのでき>>続きを読む

秋刀魚の味(1962年製作の映画)

4.8

やっぱり一つの、映画の極致だと思う。めちゃくちゃ当たり前のことを言うと、こういうやり口の映画の、一つの臨界点に到達していると思う。本当に素晴らしいし、胸が空っぽになった。眩暈がするし。末恐ろしい映画だ>>続きを読む

カルメンという名の女(1983年製作の映画)

4.3

物語世界の中を生きる誰かが、他の誰かを撃つためだけに、“バンッ”と引き金を引くのではない。物語世界を管轄する“人形師”みたいな存在が、物語世界の外側から、物語世界の内側をかろうじて生きている、傀儡人形>>続きを読む

欲望(1966年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

黒く潰れてよく見えない。得体の知れぬ“アレ”を追い求め、街や公園、写真スタジオ、ヤードバーズの演奏するライブハウス、ジャンキーの棲まうアパートの中を、朝から夜へ、そして夜から朝へと、額にべっとり、粒立>>続きを読む

アルジェの戦い(1966年製作の映画)

4.5

カメラという万年筆の、“目前の現実”をそのまま映し取ってしまう、代え難い、特権的な性質を、今度は劇映画で応用し、最大限、引き出してみるとどうなるか、という問いに挑んできた映画たち、ネオレアリズモやヌー>>続きを読む

セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974年製作の映画)

4.8

あらゆる時間や、あらゆる空間、あらゆる色彩や、あらゆる人間が、映画という大釜の、果てることのない一番深い底で、きわめて乱雑に、天と地が真っ逆さまに反転してしまうほどの勢いで、撹拌され、何がなんだかよう>>続きを読む

デュエル(1976年製作の映画)

4.3

物語世界の基盤に、人間達が、しっかりと両足を突き立てて立っている、という感覚は希薄で、なんというか、たしかに物語世界の基盤に、沢山の人間達が、立っているのだが、彼らの立っている地面は、かなりフニャフニ>>続きを読む

憎しみ(1995年製作の映画)

4.5

画面上に、終始、それはもう前例のないほど強力な、“引力”が発生していて、故にまったく眼が離せなかった。しかしこの引力が、一体何処から来ているのかという問いには、まだ答えられない。脱色し、冷徹な眼差しで>>続きを読む

ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

4.4

むちゃくちゃ面白い。もはや奇怪といっても過言ではない、ドタバタ・ナンセンス・ユーモアが、膨張して、先走って、出来事の連鎖として語られる“物語”を完全に飲み込み、撹拌し、脱線し、しかし、そうやってごちゃ>>続きを読む

無防備都市(1945年製作の映画)

4.2

端正な映像文法で語られる屋内撮影から一転して、カメラは野外へと放たれる。お世辞にも洗練されているとは言い難いアレブレの画面、しかし“そこ”に存在するものの抑制の効かぬ脈動がダイレクトにフィルム上に焼き>>続きを読む

鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)

4.7

ほんとうに観てよかった
マジでこれだ!としか…
これを信じて生きていく

ピクニック(1936年製作の映画)

4.7

うわーすごい。ムルナウ『サンライズ』と同じくらい完璧に構築された画面の数々で映画全体が満たされている。しかし不思議なことに、窮屈な感じはしない、むしろのびのび足を広げていて、大きく息を吸い込むと、微か>>続きを読む

カビリアの夜(1957年製作の映画)

4.8

ほんとうに感動した。ひとかたまりの、熱気を帯びた、表面の微かに、震える風が、おれの中でふつふつと、湧き上がってくる、色んな色を纏っている、感情という感情を、一旦ぐちゃぐちゃに撹拌してきて、しかし、映画>>続きを読む

ソナチネ(1993年製作の映画)

4.6

ニタニタ笑って硬直。息をひそめて、ふくらんだ。ふくらんだ、腹のあたり、“手”を押しあてて、やっと、ふくらんだ。“手”を入れて、どくどくと、脈を打つ、はらわたの、疼く、あたりが、生温かい、内臓の、あいま>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.7

これはほとんど一般論だと思うのだけど、“端正”“洗練”“慎ましさ”を核心として品良く塗装された表現は信用できないし弱い。仮に“映画の魂”みたいなモンがあったとして、それを程よくさわさわ撫でて、ほんで皆>>続きを読む

ゲームの規則(1939年製作の映画)

5.0

すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!>>続きを読む

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.5

開始5秒で“これは傑作だ”と悟ったが、たしかに問答無用の傑作だった。これが処女作なんてヤバすぎだろ。ある種の宿命というか…そういうモンを感じざるを得ない。ほんでラストシーン。集中豪雨レベルの銃弾の雨を>>続きを読む

裸のランチ(1991年製作の映画)

4.6

背中にある女陰(or肛門)みたいなムニュムニュする唇を使って(己の上司の声色で)ペチャクチャ喋る全長45cmはあるゴキブリが最高。でっかいゴキブリなんだけども前アゴにきわめて巧妙に文字盤が埋め込まれて>>続きを読む

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