日下勉さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

日下勉

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ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.0

正直株のことなど興味は無いし、たまたま時間があったので観たのだが、基本的な構図は持てるもの(金持ち)対持たざるものが、どうやりあうのか、というシンプルな話、なのかな。
ただやはりお金のお話は刺さらず、
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沖縄狂想曲(2024年製作の映画)

3.5

沖縄の歴史や駐留米軍、基地問題など、インタビューを中心にわかりやすく纏められていて、とても面白かった。
ただ、わかりやすくするためしかたないとは思うのだけれど説明過多なところや、挿入される効果音がちょ
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罪と悪(2024年製作の映画)

2.0

物語の作り込みが浅すぎませんか?
雰囲気だけは良さそうに見えたけど、結局はテレビの2時間ドラマでも見てるような感じ。
いろいろ残念でした。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

ストーリーは自殺した女性に、彼女の胎児の脳を移植。身体は大人の女性だが精神は赤子の主人公が外の世界に出て、という実はシンプルな物語。基本はメアリ・シェリーの「フランケンシュタインの怪物」ただ「フランケ>>続きを読む

あゝ決戦航空隊(1974年製作の映画)

1.0

日本映画専門チャンネルにて視聴。
鶴田浩二主演、当時のオールスターキャストとでも言うべき豪華な面々で作られた実に奇怪な戦争映画みたいなもの。
確かに天皇の戦争責任について明確に言及しているのは当時とし
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アンストッパブル(2010年製作の映画)

3.5

何度めかの鑑賞。
トニー・スコットの職人芸が堪能出来る。クライマックスのスタントンの大曲りでの脱線すんじゃねーのというスペクタクル加減はハラハラドキドキの迫力。
ただヘリコプター目線のくるくると忙しく
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メンゲレと私(2023年製作の映画)

4.0

ホロコーストの生き残りダニエル・ハノッホ氏がどのようにあの時代を生きてきたのかをずっと語り続ける。
この証言を補足するように、当時のニュース映像など流されるが基本はハノッホさんの語りのみ。なので映画的
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ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

4.5

北朝鮮から逃れようとする家族と息子を脱北させようとする母親の2つのエピソードを軸に、隠し撮りされた北朝鮮体制の内側の映像や脱北者のインタビューが挟まれて、とてもスリリングに、そして分かりやすく北朝鮮の>>続きを読む

あらののはて(2020年製作の映画)

4.0

やはり高校のころの恋心みたいなものは、かげろうみたいなもので、実際に手に取ろうとすると逃げていくものなのだということをまったく言葉による説明をせずに見せていく。そんな作品。
それにしても長谷川朋史監督
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愛国の告白—沈黙を破るPart2—(2022年製作の映画)

4.0

元イスラエル軍の兵士が、ガザ地区での戦闘、治安活動などに携わった経験から、イスラエル軍のガザ地区での非人権的な行動に声を挙げる「沈黙を破る」というNPOのドキュメンタリー。
ほぼ3時間、ずっとこのNP
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天国はまだ遠い(2015年製作の映画)

4.0

小川あんの過去作を観たくて視聴。
実に濱口竜介らしいコント作品。岡部尚、玄理、小川あんの3人しか出てこない38分の短編だけど、素晴らしく濃密な物語。
いや、ほんとうに凄いわ。

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.0

原作未読にて鑑賞。
冒険アクション映画としてとても楽しく観れてとても満足。
明治30年代の北海道を舞台に、アイヌの隠し金塊を巡って、陸軍、脱獄囚そして主人公たちが争いあうというシンプルなもので分かりや
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ほかげ(2023年製作の映画)

4.0

フォーラム仙台で塚本晋也監督と塚尾桜雅くんの舞台挨拶付きで鑑賞。

戦後の闇市の雰囲気をこれだけ生理的な湿度を持って描かれていることに驚く、そして凄い説得力。何より美術が素晴らしい。
そして後半のエピ
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宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました(2022年製作の映画)

3.8

どうしても、韓国と北朝鮮の話だと政治的な匂いを予感してしまうけど、これは政治的より、文化的ギャップを上手く設定に利用した「気軽に」楽しめるコメディ。
笑いのツボも分かりやすく、とても楽しかったです。
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彼方のうた(2023年製作の映画)

4.5

余白だらけの作品。小川あん、中村優子、眞島秀和の関係性が、ほぼ解るようで解らない、観ているほうで想像を巡らし物語を紡いでいく。そんな不思議な映画体験。
それが実に心地よい。

考えてみれば、わたしたち
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.5

最後までとても楽しく観れたのは確か。
合唱部部長の斎藤くん、ヤクザに囲まれおどおどしているところや、クライマックスで逆ギレしてるところとか、ほんとうにかわいい。
また綾野剛も、ヤクザ役を実に楽しげに演
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東京キッド(1950年製作の映画)

4.0

母を亡くし、頼りに身を寄せた親身になってくれた女性も事故で死に、その女性に心を寄せていた流しの男に何故か懐くき、東京キッドを流し歌う。そんな彼女の父親はアメリカで成功している実業家で、云々というなかな>>続きを読む

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

3.7

自ら選びとる人生という結末で、素晴らしい鑑賞後感の物語。
ベン・アフレック、マット・デイモン、ロビン・ウィリアムズ、そしてステラン・スカルスガルドらの素晴らしい演技。
ただあまりに良くできた結末ゆえに
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.8

親友を性暴力が原因の自殺によって失われた女性の復讐譚。と、言ってしまえばそれだけなんだけど精神的に追い詰めていく復讐の仕方がなかなか面白い。
それに映像がとてもPOPでいちいち美しい。
ラストは胸くそ
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被害者が容疑者となるとき(2023年製作の映画)

3.5

性被害者が警察に訴えたら、ろくに捜査もされず逆に嘘をついたと偽告訴罪として逮捕されてしまうという、俄には信じがたいことがアメリカで実際にあったことを追ったドキュメンタリー。
日本でも同じようなことが、
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終わらない週末(2023年製作の映画)

3.5

何故こんな風になってしまったのか、何にもわからず不条理な状況が最後まで続き、わからない。主要な登場人物の二つの家族と同じような、居心地の悪さを最後まで解決出来ない。
それでも、実際に破局的状況に陥った
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女優は泣かない(2023年製作の映画)

2.5

だいぶ期待して観に行ったせいか、わたしにはちょっと嵌まらず。出だしのコメディシーンはなかなか面白かったが、家族をめぐるシーンが多くなるにつけ、だんだんストーリーから距離を感じるようになりました。
蓮佛
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ヤジと民主主義 劇場拡大版(2023年製作の映画)

4.5

素晴らしいドキュメンタリーでした。
2019年札幌で、選挙応援演説中の安倍首相(当時)にヤジを飛ばした人が警察に排除された事件は薄く知ってはいたけど、まさかこんな事だったとは驚いた。
まずヤジを飛ばし
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.8

大したことは起こらないのだけど、中年男女のビミョーなすれ違いと、ほんのり温かい恋心を淡々と描いた85分。
面白くエモいかというとまったくそんなことはなく、呆気なく物語は進んでいく。そしてラストの余韻は
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

4.0

笑いにとりつかれたツチヤタカユキを岡山天音が熱演。また仲野太賀、菅田将暉らの脇も良かった。
こういう破滅型の天才の物語は、面白いけど、疲れる(^.^)

ツチヤタカユキが上京して、構成作家になるコンビ
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

4.0

極限状態に置かれたとき、人はどのように振る舞うのか、ホッブスの言う自然状態の問いかけでもあるし、或いはゴールディングの「蝿の王」のようでもある。
こんなテーマを韓国風エンタメとしてしっかり昇華した力業
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人魚伝説(1984年製作の映画)

3.8

伝説のという冠詞がつくカルト映画として有名な作品。
ラストの大殺戮シーンは、なにかとんでもないものを見ている感があり、しかも地蔵に願をかけた効果か、大嵐が来て並みいる警官隊をなぎ倒す展開に唖然。
正直
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天使のはらわた 赤い淫画(1981年製作の映画)

4.5

天使のはらわたシリーズは赤い教室がもっとも好きで、こちらの赤い淫画は未見だったのだけど、各々のシーンのインパクトでは、こちらの方が好みかも知れない。
いや、傑作でした。
池田敏春は天才!

魔性の香り(1985年製作の映画)

3.6

池田敏春はやはり夜、雨そして赤。
ストーリーはさておき、ショットの美しさが際立つ。
エンディングの光の中にきらめきながら落ちていく雨のシーンは忘れ難い。
あと、線香花火とビリヤードのブレイクショット。
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天使のはらわた 赤い教室(1979年製作の映画)

4.0

U-NEXTにて、再鑑賞。
レイプをブルーフィルムに撮影された名美が、そのブルーフィルムを見たエロ本編集者の村木と交錯する、すれ違いを描いた作品。
ニッカツロマンポルノの傑作に挙げられるだけあり、たと
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ラブホテル(1985年製作の映画)

3.7

男女のすれ違いを情感豊かにウェットに描く石井隆の脚本は、今から見ると、そんなに女にとって不幸をもたらすものなのかという疑念が残る。不幸という記号化された装置としてしか見えず飲み込みにくいものを感じる。>>続きを読む

台風クラブ 4Kレストア版(1985年製作の映画)

4.0

なんかとんでもないものを観てしまった。
台風に閉じ込められた校舎で繰り広げらるくだりは、狂っているとしか言いようがない。なんだこりゃ!

ちょっと飲み下すのに時間がかかりそうだけど、忘れられない作品に
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アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

4.5

やはり大晦日に観るならこの映画。
やはり面白い!

脚本がほんとに完璧。

(1968年製作の映画)

4.0

森谷司郎監督、1968年の作品。
1944年に茨城県那珂郡長倉村で炭坑夫が警察に逮捕、尋問中に変死した原因が脳溢血による病死によるものとされたことに疑問を持った正木ひろし弁護士が、遺体から首を切り落と
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女獄門帖 引き裂かれた尼僧(1977年製作の映画)

3.6

ただひたすら狂っている。
首チョンパと突然のサイケデリックな乱闘が強烈。
異常性愛路線だけあって、むやみにおっぱいが出てくる。
ストーリーはよくわからん(^.^)

牧口雄二は「徳川女刑罰絵巻 牛裂き
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.5

何度観ても美しく、最高の映画です。

紙相撲の下りがとても好き