kunicoさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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流浪の月(2022年製作の映画)

4.2

久々に金ローで「万引き家族」を見た流れで「流浪の月」。
これまた血の繋がりを超えて選んだ者と選ばれた者の話で、家族という事実だけでは生まれなかった情愛について痛いくらい真っ直ぐに描かれていた。
也哉子
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

3.0

途中から茶番感すごかったけど(何だあの部屋)香川照之の演技力で乗り切った感じ。
大学に来た川口春奈の独壇場で暗がりスポットライトになる演出好きだった。
一人で乗り込むな学べ!

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

5.0

狂おしいほど愛おしい。ただ尊いという感情だけで泣いている。
この映画のこと、大切に大切にしたいけど、多分握り潰しそうなほど好き。

もしあの時こうしていたら、生きることにもっと執着していたかもしれない
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アネット(2021年製作の映画)

3.8

未だにカラックスの映画にドニ・ラヴァンの姿を求めてしまう私だ。
私のグリーンモンスター(メルド)は何処?とスクリーンに探すも、アダム・ドライバーが新時代のグリーンモンスターを全力でやってのけた。
もは
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.4

男の傲慢さと女の狡猾さ。軍配はどちらに上がるのか。

カーニバルもとい見せ物小屋でのある種群像劇は面白く観れたが、主人公の人生にフォーカスされていくにつれ物語としては失速していった感じ。

読心術に霊
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ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ(2018年製作の映画)

3.7

ピカソ展に行くのを明日に控え、「暗幕のゲルニカ」を読み進めるのを一旦切り上げ鑑賞。

ナチスが犯した罪の深さを、美術の歴史をもって再認識する。
家具作戦と呼ばれる愚行。
家に住む人間を収容所に送り、家
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ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

3.5

殺人鬼とJK版「わたしたち、入れ替わってる〜?!」

北米ランキング初登場の時点でかなり気になってた作品ではあったものの出落ちする話かと思っていたら、主人公が学校でパッとしないポジションということもあ
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オールド(2021年製作の映画)

3.9

とりあえず先にこれだけ言わせて?ガエルってあんな背低かったっけ???

このシャマランもおーもしろかった!
割と想定内の展開ではあるけど分かってたって面白い、さすが。
「時間」という概念がキーワードに
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ふたりの女王 メアリーとエリザベス(2018年製作の映画)

3.7

リーダーである女が求められる資質と覚悟。
女として生きることを諦めた女王と、女であることを享受した女王。
享受したとて決して幸せにはなれないという環境がまた邪悪で疎ましい。
同じ時代同じ大陸に10個程
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エリザベス:ゴールデン・エイジ(2007年製作の映画)

3.7

更年期突入のエリザベス1世、ヒステリックに愛に惑うの巻。

宗教問題が原因で当時最強ランクのスペインから圧力をかけられるイングランド。
スペインの船を襲うイングランドの海賊の存在もフェリペ2世を憤怒さ
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エリザベス(1998年製作の映画)

3.7

田舎で暮らしていた可憐な少女が、鋼のようなハートを持つ女王になるまで。

即位当初は人前で踊ったりロマンスの噂が流れたりと若く美しい女性であることを謳歌していたエリザベスだが、国王の立場を欲しがる外野
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ブーリン家の姉妹(2008年製作の映画)

4.0

最近コスチューム映画にハマりかけている。
自分の生活とかけ離れた世界を見たいという欲が強く、何も知らずに再生ボタンを押したけれど、なんとエリザベス一世の親の話とは。
それを超ラストに初めて知ったので、
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セブン(1995年製作の映画)

3.0

期待値が限界まで跳ね上がっていたので余計だけれど、まるでダメだった、全くノリきれなかった...。
予想外のラストをかなり楽しみにしていたけど肩透かしだったし、殺しの動機もかなり微妙で、捻ってるね!まい
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シラノ(2021年製作の映画)

3.6

予告がかなり良かったので、それ以外の前知識なく初ジョー・ライト作品を映画館で。
結果、あまり乗り切れなかったのは登場人物の誰の気持ちにも寄り添えなかったからだろう。
正直みんな非の打ち所ありすぎで、問
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子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.0

田島列島の世界観を沖田監督が映像化することで放たれる多幸感、想像以上だった。
この映画の中で流れる時間があまりにも尊くて、この流れの中でずっとたゆたっていたいと本気でそう思えた。
誰もが優しくて、穏や
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モネ・ゲーム(2012年製作の映画)

3.7

コーエン兄弟色が滲みまくっていた。
本来この人たちの作家性はあまり得意な方では無いけれど面白かった。
(世間の評価が低ければ低いほど個人的にはクリーンヒットするという謎)
割と尻上がりなので途中何度か
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画家モリゾ、マネの描いた美女 名画に隠された秘密(2012年製作の映画)

3.9

モリゾのしていた恋は、全身全霊傾けられないものだったとしても確かに心を焦がすものだった。
焦げ付く匂いまで画面から漂ってくるようで、それは誰よりも大切な姉と同じ人に惹かれてしまったこと、奥さんのいる人
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恋におちたシェイクスピア(1998年製作の映画)

4.2

最高だった、最高。これこそが映画。
序盤のたるんだ進行を見事に覆す胸熱な展開と豪華絢爛な衣装に、オスカー総なめも納得、でありながら良い時代だったな...と思う。
今のアカデミー賞って少し社会派に傾倒し
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.7

ドラマではなくちゃんと映画としてのフォーマットで観てみたかった。
もっと予算をかけて作られるべき作品だったとも思うけど、それでも尚銀獅子賞を獲ってしまう黒沢監督の技量に圧倒される。

半ば以降からの展
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.0

先月からスクリーンで今敏を観る機会に恵まれている、最高。
何か一本くらいは劇場で初見の作品があっても良いだろうと思い温めていたデビュー作、遂に観た。
超怖かった、それはもう色んな意味で。
一人のアイド
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響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

3.8

違う作品で板垣瑞生がインタビュアーから「今回も似たような役ですがどう演じ分けているんですか?」と聞かれた時「僕にとってはまったく違うキャラクターだし、聞かれるまで似てるとも思ってなかった」と返していた>>続きを読む

マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

3.4

『ドント・ルック・アップ』が最高だったのでもっとアダム・マッケイを観たい!と思い立ち再生したが門前払いされた感じ。
専門用語が飛び交いあっという間に置いてけぼりをくうので、嗚呼この人の映画は隕石が地球
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ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

3.9

観たぞ!こいつら全員狂ってる、その前知識に随分助けられてあまり怖がらずに最後まで観終えた。

前作2本の流れで鑑賞したのでこちらのマインド的にはもう完璧にファン、シャマランの描くこの世界線の虜なので、
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スプリット(2017年製作の映画)

3.8

設定がずるいよ!23人格の男がJK誘拐って!どうやったって面白そうじゃない!だけどちょっと怖すぎるよ!こっちはシャマラン初心者、心臓だけはミス・ガラスなんだよ!

おーもしろかった。
ジェームズ・マカ
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アンブレイカブル(2000年製作の映画)

3.8

自分とは縁の無いと思っていたシャマラン作品。
いきなり無性に気になりついに観た。
おーもしろかった!尺も弱い心臓に優しい107分!2時間は持ちませんので!心臓だけはミスターもといミス・ガラスなので!
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さがす(2022年製作の映画)

4.0

韓国のデザイナー集団、プロパガンダにオファーしたというビジュアル、まあ怖すぎるのよ!でも片山監督だから!笑いの隙は絶対あるはず!と信じ劇場へ。

まさかの展開が待っていて開いた口が塞がらなかった。
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真珠の耳飾りの少女(2003年製作の映画)

3.8

ドレスデンから修復を経たフェルメールの「窓辺で手紙を読む女」が初めて国外に出るということで上野まで見に行った。
その下準備でこの映画を観たのだけれど、画家本人の視点からではなく彼の家で働くメイドであり
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

5.0

科学vs政治
そこに人類の進化・革命を説く人間が登場するという三つ巴の構図に吐き気さえしたけれど最高に面白かった!!!こんなに面白い映画観たの久しぶり!!!

彗星が地球に衝突する設定とはいえ、ここで
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.8

ウェス・アンダーソンという男はほんとに職人気質の監督だなと痛感。
A型全開(知らん)の画作りに惚れ惚れするのと同時に、誰かオーウェン・ウィルソンを黙らせろ喋りすぎだと耳を塞ぎたくなる衝動に駆られる。
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パディントン 2(2017年製作の映画)

3.8

相変わらず最高に癒される。
ヒュー・グラントの若かりし頃の写真が突如出てきて叫んだ、美男子すぎでは。
ラストのトレインウォークはムスカさながらで笑える。
どうでもよい設定を活かした伏線回収が前作に続き
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.5

なんともアイロニカルなジャームッシュ。
今まで観てきたこの人の作品の中で一番それが際立っていたかもしれない。
特に居た堪れない気持ちにさせられるのは、ケイト様一人二役と、アルフレッド・モリーナ、スティ
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パディントン(2014年製作の映画)

3.8

心あったまりすぎ!将来子供ができたら一緒に観たい理想的ファミリームービー。
これは吹き替えで観るのが正解。
しっかり伏線回収してくる細やかな作りにも映画好きとして満足の一本。

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.5

そんな短いスカート履いてるんだから触られても仕方ないだろ論と一緒で、それだけ酔ってるんだからヤられても仕方ないだろとされてる世の中なのか〜悲しすぎ!と1人の酒飲みとして思う。
短いスカートも摂取するア
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SAINT LAURENT/サンローラン(2014年製作の映画)

3.2

堕ちていくことでしか生み出せない美があった。
あまりに退廃的で、だからこそ甘美なのかもしれない。
デザイナー、職人としての姿を見るというよりも、イヴ・サンローランという1人の男の生活を赤裸々に描き出し
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.8

「グッチは君の名前じゃない」、それに尽きる。

グッチ家に嫁いだパトリツィア、それは嫁入りというにはあまりに慎ましさに欠けており、十分に生意気だった。
金目当ての結婚ではないと信じたい気持ちもあるが、
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明け方の若者たち(2021年製作の映画)

4.0

期待以上に刺さった。
酸いも甘いもあったけど、兎に角自分の20代を全肯定してあげたくなった。
「あの頃が人生のマジックアワー」って、実際そうだったのかもしれないけど、余生だってしっかり楽しくなると私は
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