CharlieZGさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

CharlieZG

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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.8

小説「白鯨」に例えられた人生の行き止まり。
人生の全ては白い鯨を殺す事、殺せば人生が良くなると信じているが、そうはならない・・・。

何処かで躓いた時に起き上がる向きを間違えてしまった者達が巨体チャー
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コンペティション(2021年製作の映画)

3.5

映画製作の本音をシニカルに描いたコメディ。

映画は虚飾の世界、上手に人を騙せた者の勝ち。
名を残すための映画製作、現実もそんなものなのかもしれない。
考えてみれば、ありもしない事に没入させられて感動
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.5

人里離れた山小屋で休暇中のゲイカップルと養女にもたらされる究極の選択。

謎の訪問者に襲われる山小屋ホラーかと思ったら様子が違う、その辺りがシャマラン。
世界の終末を回避するため誰か1人が犠牲になれと
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エッフェル塔~創造者の愛~(2021年製作の映画)

3.5

エッフェル塔建築秘話に隠された設計者の悲恋を綴るフィクション。
苦難の建築に昔の恋の再燃。
塔建築に賭けた情熱は恋を引き裂いたものへの反骨心からか。

建築途中での資金難は余程計画性がないか足元を見ら
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.5

エスターの前日譚。
当然ネタバレになるので前作を観てない人は先に「エスター」視聴が必須‼️

イザベル・ファーマン再演、25歳になってちょっと年取った感じがリアルで丁度いい、でも身長はどうやったのか疑
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.8

1952年黒澤明監督作「生きる」のイギリス版リメイク。

黒澤プロットはそのまま、後半のシナリオが大幅修正され、精気を取り戻したウィリアムズの気概が強調され若い課員へ受け継がれる流れがスムースになり分
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生きる(1952年製作の映画)

3.9

黒澤映画を観たことがない映画素人の自分でも志村喬さんのブランコの写真くらいは知っている。
イギリス版を観るにあたり日本人としてオリジナルへの敬意もあり先に視聴した。

仕事への情熱も消え惰性の日々を過
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ランナウェイ・シーフ(2023年製作の映画)

3.8

CAの女と客の男のロマンスに始まる旅客機ダイヤ強奪計画が突然のハイジャックで絶体絶命のピンチに・・・

無駄のない巧妙なシナリオが軽快にストーリーを描き、計画の成功とロマンスの成就を期待して観ていたが
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.5

本音の垣間見える虚勢の世界、志しなど実は幻想でお金で動く権力と従者、しかしひとたびそのバランスが崩れたら・・・。

正に現実社会はこれそのもの、ウンザリするほどの風刺が効いており、ほくそ笑んでしまう。
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母の聖戦/市民(2021年製作の映画)

3.5

娘を誘拐された母の執念の奪還物語。

これが実話というから恐ろしい。
2006年メキシコの麻薬戦争以来、殺人被害者35万人、行方不明者10万人!
もうこれは戦争犠牲者に匹敵する。
この国の警察は?政府
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いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

3.9

養子縁組先を探す余命僅かのシングルファーザーと1人息子の話。

起伏なく淡々と見せていく流れはベタな御涙頂戴に陥らず、静かにそして確実にやがて来る別れの非情さを連想させた。
自分の手でどうすることも出
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マッシブ・タレント(2022年製作の映画)

3.5

落ちぶれて借金まみれの俳優ニック・ケイジの起死回生の一作に国を巡る陰謀が絡むアクション・コメディ。

ニックを演じるのは本人のニコラス・ケイジ。
とにかくゲラ笑🤣
ニコラス・ケイジ作品を観てる人なら笑
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メグレと若い女の死(2022年製作の映画)

3.8

若い女性の刺殺事件を捜査するメグレ警視が露わにする都会の光と影の話。

終始暗い画面と抑え気味な落ち着いたトーンで地道な捜査を淡々と見せていくため、スリリングな展開を期待すると退屈かもしれない。
これ
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シング・フォー・ミー、ライル(2022年製作の映画)

3.5

バーナード・ウェーバー著の児童文学「ワニのライルがやって来た」の映画化。

完全子供向けミュージカルなんだけど、予告編でハビエル・バルデムが楽しそうに踊っている姿に惹かれて劇場へ、オリジナルの歌声を聴
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シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

2.8

戦争に人生を狂わされた男女の悲恋を描くミュージカル。

全編台詞が歌。
これまで何度か観ようと挑戦して挫折した作品、今回遂に最後まで観る事が出来たが、やはり気持ちは入らなかった。
まだまだミュージカル
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.8

夢を追いかける2人の物語。

冒頭渋滞の約4分間長回しのダンスシーンが圧巻!早々に首根っこを掴まれ持って行かれた。
そして有名な夜のベンチのタップダンスも素晴らしい。

タップダンスだけでも大変なのに
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.7

貧乏から脱却するために始めた見世物興行は人々を幸せにするサーカスへ・・・

ヒュー・ジャックマンをはじめ団員全員のキレのいいダンスに魅了される。
リズミカルに演出された動きのコンビネーションも見事!
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.5

17世紀に実在した修道女、神の啓示を体現し信者のカリスマとなりながら同性愛で囚われたベネデッタ・カルリーニの物語。

幼少から奇跡を呼び聖夢からイエスの花嫁を自負し聖痕が表れることに人々が畏れ盲信して
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.6

最北端ムルマンスクを目指す列車旅で知り合う男女の不器用なラブストーリー。

本当は恋人と来るはずだったのに、粗野な知らない男と同室。個室なのに見ず知らずのしかも異性だなんて!
部屋を変えてくれと頼んで
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The Son/息子(2022年製作の映画)

3.9

心に病いを抱えた息子と手を差し伸べても届かない父の苦悩の物語。

突き落とされた。
この表現がピッタリ当てはまる衝撃だった。
じゃあ、どうすれば良かったのか?
上映が終わり照明が点いても暫く立ち上がれ
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ノイズ・ウィズイン(2023年製作の映画)

2.8

妻子を連れて生家に引っ越したインフルエンサーの男マティアスは認知症の父から村の秘密の解明を頼まれるのだが・・・

徐々に異常をきたすマティアスを狂わせているのは廃工場と土地に棲む何かの仕業なのか?
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僕の人生に追いつくとき(2022年製作の映画)

3.3

仕事一筋の男が数時間で1年を飛び越え未来へ行くタイムリープに陥り、身の上の変化から大切な事に気づいていくSFコメディ。

人も世の中も変わって行くのが成長であり進歩だけど、過去あったものが消えて行く中
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クリエイション・ストーリーズ 世界の音楽シーンを塗り替えた男(2021年製作の映画)

3.5

プライマルスクリーム “ロックス” でオープニングからノリノリ。
世界最大のインディーズレーベル「クリエイションレコーズ」の創始者 “アラン・マッギー” の波乱万丈な半生をハイテンポに描く殆ど実話のフ
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ナワリヌイ(2022年製作の映画)

3.8

第95回アカデミー賞
最優秀長編ドキュメンタリー賞 受賞

クレムリンの汚職を暴く反体制派の雄 “アレクセイ・ナワリヌイ” 氏への毒殺未遂の真相ドキュメンタリー。

黒幕はプーチン大統領でありロシア連
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Winny(2023年製作の映画)

2.8

20年前に世間を騒がせたファイル共有ソフト“Winny”開発者“金子勇”氏の不当逮捕から無実を訴えた弁護団の争いの実話。

劇中で壇弁護士が開発者に罪がない例えとして分かり易い説明をする。

ナイフで
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オットーという男(2022年製作の映画)

3.4

フレドリック・バックマン著小説「幸せなひとりぼっち」の再映画化。2015年にロルフ・ラスゴード主演で映画化されたスウェーデン版のリメイク。

実直なあまり世間ズレした男オットーは、妻ソーニャに先立たれ
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この森で、天使はバスを降りた(1996年製作の映画)

4.0

原題は「The Spitfire Grill」
映画の舞台となるハナ経営のレストランの店名だからカタカナ表記のタイトルでも良かったのに、

この森で、天使はバスを降りた

名付けた人にベスト邦題賞をあ
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時の面影(2021年製作の映画)

3.5

第二次世界大戦直前の英国サフォーク州サットン・フー、広大な土地を所有する未亡人と塚の発掘を依頼したアマチュア考古学者の大発見の実話。

グレー系フィルターを効かせたダークな画面から落ち着いた古さが漂い
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彷徨い(2023年製作の映画)

3.3

仕事もプライベートも順風満帆な女性ニーヴに降りかかる怪しい黒い影。
妄想が現実となるサイコ・スリラーと思いきや!・・・

17年のうちに上流な暮らしを手に入れただけでなく、高校の副校長にまで成り上がる
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すべてうまくいきますように(2021年製作の映画)

3.5

ひたすら父の希望を叶えようとしながら葛藤する娘たちを描く。
タイトル通り、待ち受ける数々の障害をかわしていく後半はさながらサスペンス。

本人が望めば尊厳死を認めるべきだと思う。「生きることと延命は違
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丘の上の本屋さん(2021年製作の映画)

3.4

ほのぼのとした邦題とポスタービジュアルから、心揺さぶられる感動作を期待したが、ドラマティックな展開はなく姿勢を正して淡々と進み、学校の道徳の授業で見せられる映画のようだった。

原題「Il dirit
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.7

地上600mの鉄塔の上に取り残された女性2人のパニックスリラー。

鉄塔に上がったら降りられなくなった、ただそれだけの106分なのに飽きさせずよく出来ている。

さも自分が登ったように、終始お尻の辺り
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.8

スティーヴン・スピルバーグ自身による自伝、良くも悪くも彼の家族の物語。

サミーにとって映画の世界へ入るキッカケは母であり、その母の秘密を見つけるのも映画であり・・・映画と母の対比が話の軸となり家族の
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

1.5

第95回アカデミー賞作品賞をはじめ7部門制覇!おめでとう!

A24としても快挙!全米興行収益1億ドル超えの大ヒットでアカデミー賞本命とまで言われているが、正直予告編を観ても興味をそそられなかった。
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残り火(2022年製作の映画)

3.5

結婚式前の娘に愛がどれほど危険かを語る父親=刑事の話・・・担当した未解決殺人事件の父なりの推理ということか?限りなく黒に近いグレーの夫婦の物語。

愛憎渦巻き二転三転するサスペンスは捻りが効いて面白か
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Sharper:騙す人(2023年製作の映画)

3.3

騙すための騙しも騙すため、本当に騙したのは誰だったのか?
近頃目立つA24 = AppleTV+製作

登場人物を一人一人主役にした短編の連続が一つのドラマ、意外な繋がりが安直に見えて実はまだ続く深さ
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