トムヤムくんさんの映画レビュー・感想・評価

トムヤムくん

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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.5

「音が聞こえる漫画」として有名な同名漫画の映画化。原作はチラッと最初だけ読んだことあるけど、どうやら5かんからの映画化らしい。

めちゃくちゃに面白かった。誰かのためじゃなくて、自分たちのために汗水垂
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クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

2.1

恋人が実は大金持ちだった…という今となってはよくあるラブコメの設定を、オールアジア人キャストでやってみた!という感じ。

玉の輿の映画なので仕方ないとはいえ、ただ金持ちが自分たちの権力を見せびらかして
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トンソン荘事件の記録(2020年製作の映画)

3.1

微妙。「そろそろ面白くなりそうだなぁ」という感情が、着実に、そしてゆっくりと「いつになったら面白くなるんだろう」に変わっていく。

ずっと「面白い」と「面白くない」の丁度真ん中をスルスル〜っとすり抜け
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市子(2023年製作の映画)

4.2

プロポーズされた翌日に行方不明になった女性・市子。なぜ彼女は突然姿を消したのか、市子の人生に関わった人たちの視点で描く群像劇。

超絶面白かった。面白かったんだけど、そんなことよりもめっちゃ地元で撮影
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ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)

3.5

ティモシー・シャラメ演じる薬物中毒者の息子と、スティーヴ・カレル演じるその父親の話。

支離滅裂で周りに迷惑をかけまくる息子にも、過干渉で毒親気質で口うるさい父親にもイライラしてしまった。薬物中毒者が
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ラスト・ショー(1971年製作の映画)

3.4

1951年、テキサスの田舎町にある映画館と、そこに集う若者たちの青春群像劇。原題は『ラストピクチャーショー』。

第44回アカデミー賞にて8部門にノミネートされ、ベン・ジョンソンが助演男優賞、クロリス
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

脚本云々の批判もよく分かるけれど、純粋に良い反戦映画だと思った。ゴジラを原爆や空襲などガッツリと戦争のメタファーとして描き切ったことで、主人公の“特攻隊の生き残り”という物語が映える。

映像面でのこ
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胸騒ぎのシチリア(2015年製作の映画)

3.6

1968年公開、アラン・ドロン主演のフランス映画『太陽が知っている』のリメイクで、監督は『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ。主演はレイフ・ファインズとティルダ・スウィントン。

声帯の手術を
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オーヴァーロード(2018年製作の映画)

3.9

第二次世界大戦下、ナチスの要塞を破壊するためにフランスへやってきた兵士たちが、とんでもない怪異を目にする話。

何も知らない状態で見たから、序盤の戦争シーンがめちゃくちゃ気合い入っていて「これは凄いも
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チョコレート(2001年製作の映画)

3.5

目の前で息子が自殺した黒人差別主義者の男と、旦那と息子を失った未亡人の黒人女性のラブストーリー。いやーーー。複雑。つまらないわけじゃないけど、気になる点が多すぎる。

まず人種差別、死刑制度、親子の確
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ケープ・フィアー(1991年製作の映画)

3.4

再鑑賞。去年オリジナル版を初めて観て微妙だったから、久々にこっちも観た。マーティン・スコセッシとロバート・デ・ニーロという組み合わせの時点で勝ち確。

と言っても、正直オリジナル版が好きじゃないから、
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ラストキング・オブ・スコットランド(2006年製作の映画)

4.0

再鑑賞。スコットランドからやってきた医者と、ウガンダの大統領であり独裁者のイディ・アミンの物語。タイトルに「スコットランド」って付いてるけど、めちゃくちゃ「ウガンダ」が舞台。

本作でイディ・アミンを
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ボウリング・フォー・コロンバイン(2002年製作の映画)

3.8

再鑑賞。1999年に発生したコロンバイン高校銃乱射事件から、現在アメリカが抱える銃問題についてを追求したドキュメンタリー映画。

当時ドキュメンタリー映画としては異例の大ヒットを記録し、アカデミー長編
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オクス駅お化け(2022年製作の映画)

3.1

ソウルの地下鉄で次々に起きる人身事故を調査する記者の話。

『リング』と同じ脚本家なので当たり前なんだけど、『リング』のビデオテープが数字に変わっただけの映画だった。じっとりした空気感や、謎解き要素の
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モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

3.7

『ソーシャル・ネットワーク』でアカデミー脚色賞を受賞した脚本家アーロン・ソーキンの初監督作。トップスキー選手から闇ポーカーの経営者になった女性の実話。

スピード感のある編集や、ナレーションによる展開
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夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

3.1

ウラシマトンネルと呼ばれる欲しいものが何でも手に入る不思議なトンネルを見つける話。微妙。

『氷菓』みたいな寡黙な主人公。『エヴァンゲリヲン』みたいなセカイ系っぽい空気感。(説明が少なくてよく分からな
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.8

Netflixで『カラオケ行こ!』観たから綾野剛繋がりで、最後まで行こ!した。同名の韓国映画を『新聞記者』『ヤクザと家族』の藤井道人がリメイク。人を轢いてしまった男と、それを追う男の話。

元が韓国映
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.3

第二次世界大戦後にシベリアの収容所で捕虜になった日本人たちの話。

思ってたよりは良かったけど、セットや衣装が安っぽすぎて全然映画の中に入り込めなかった。だから収容所における追体験的なものが出来なくて
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劇場版ブルーロック –EPISODE 凪(2024年製作の映画)

3.3

凪誠士郎と御影玲王の視点から描くブルーロックの物語。スピンオフとはいえ、ほとんどテレビアニメの総集編みたいな内容だった。

ただ二人の気持ちや関係値がアニメ版より丁寧に描かれていてよく分かるから、試合
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異人たち(2023年製作の映画)

3.7

同性愛者の主人公が長らく疎遠になっていた両親と再会する話。山田太一の『異人たちとの夏』が原作。

静止する雲。閑静な建物。怪しい住人。若い両親。喪失と再生。ミステリアスな雰囲気と相まって、違和感が少し
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トランスアメリカ(2005年製作の映画)

4.1

性別適合手術を控えたトランスジェンダー女性ブリーの元へ、男性だった頃に出来た17歳の息子が現れる。ブリーは自分が彼の父親であることを隠したまま共に旅をする。

良かった。まずブリーを演じたフェリシティ
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アンドリューNDR114(1999年製作の映画)

2.8

フォレスト・ガンプをロボットでやってみた、みたいな映画。人間に憧れを抱くロボットのアンドリューの話。

アンドリューに対する偏見を三世代に渡って描く手法は好きだったけど、それにしても時間の経過が早すぎ
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プリシラ(2023年製作の映画)

3.5

エルヴィス・プレスリーの妻 プリシラに焦点を当てたの伝記映画。孤独と嫉妬に塗れ、一人の女性として精神的に自立していく話。

この切り口は素晴らしいのだけど、結局はプリシラの視点で描かれた“新解釈”エル
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.9

去年観たのに感想書き忘れてた。人を食べたくなる衝動にかられる若い男女二人のロードムービー。

他者から理解されづらいマイノリティという存在を「カニバリズム」の視点から描く勇気がすごい。かなり挑戦的な作
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ブリングリング(2013年製作の映画)

3.8

複数人のハリウッド・セレブたちの自宅に侵入し、窃盗した若者たちの実話。

ジャンルで言うと「犯罪映画」になるわけだけど、肝心なのはその犯罪を犯したのがセレブに憧れるごく普通のティーンエイジャーというと
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ハイ・ライフ(2018年製作の映画)

2.5

な、なんじゃこりゃあ、。宇宙船の中で「性」の実験をさせられる犯罪者たちの物語。もう1回言うけど、まじでなんじゃこりゃあ。

藁にもすがる獣たち(2018年製作の映画)

4.2

いや、面白すぎる。大金が次から次へと行き詰まった人たちの元に巡っていく群像劇。命とお金のわらしべ長者。

『パルプ・フィクション』のように時系列や登場人物が入り乱れるから最初は複雑でわけわかんねーって
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リトル・シングス(2021年製作の映画)

3.3

ロサンゼルスで発生した連続殺人事件を追う保安官代理と巡査部長の物語。

あーつまらない。まずデンゼル・ワシントン、ラミ・マレック、ジャレッド・レト、三大オスカー俳優の共演なのに、キャラクターに面白味が
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.4

呪われた一族と呼ばれたプロレス一家の物語。有害な男らしさや家父長制の呪縛によって、次々と引き裂かれる兄弟たち。作り話だと疑ってしまうほど恐ろしい悲劇の連続で、ファイナルデスティネーションの新作かと思っ>>続きを読む

あの日、欲望の大地で(2008年製作の映画)

3.4

『21グラム』や『バベル』の脚本家ギジェルモ・アリアガの監督デビュー作。シャーリーズ・セロン、キム・ベイシンガー、ジェニファー・ローレンスが織り成す群像劇で、そのうえ時系列を入れ替えた家族ドラマになっ>>続きを読む

JOY(2015年製作の映画)

3.7

平凡なシングルマザーから資産7,000万ドルの発明家となった実在の女性の伝記映画。監督はデヴィッド・O・ラッセルで、出演はジェニファー・ローレンス、ブラッドリー・クーパー。まさに黄金トリオ。

ジェニ
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.2

2000Mark記念にずっと楽しみにしていた本作を鑑賞!

大傑作。初恋の相手と24年振りに再会を果たす普遍的なラブストーリー。だが、時が経ち、国を跨ぐことでその残酷さを際立たせる。言葉で伝える瞬間と
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パワー・オブ・ザ・ドッグ: ジェーン・カンピオンが語る舞台裏(2022年製作の映画)

3.7

昨日寝る前に『パワー・オブ・ザ・ドッグ』を見返したので、ついでにこっちも観た。映画の舞台裏というよりは、ジェーン・カンピオンがどれだけこの作品と向き合いながら撮影していたかが知れる作品。

世界観の作
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マザー!(2017年製作の映画)

4.2

最高。ジェニファー・ローレンスの役者としての素晴らしさと、ダーレン・アロノフスキーの作家性、全ての良さが発揮された映画。

燃える女性。壁に埋まる心臓。無機質な夫婦。今何が起きてるのか全然分からないし
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.4

関東大震災から5日後に千葉県東葛飾郡福田村で怒った行商団9人虐殺事件を描いた作品。

まず関東大震災が起こるまでの導入が1時間、問題の事件が起こるまで更に30分くらいあって流石に長すぎて途中まで超退屈
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名もなき塀の中の王(2013年製作の映画)

3.7

なんか知らないけど勝手に「刑務所の囚人たちによるバトルロイヤル」だと思ってたから、めちゃくちゃ真面目なカウンセリング映画でびっくりした。良い意味で思ってたんと違う、のやつ。父親と同じ刑務所に入った息子>>続きを読む

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