『胸騒ぎ』悪夢だったと思いたいほどの胸糞映画(褒めてます)。ゆったりとしたテンポが秀逸で、胸騒ぎを覚えるもいつしか侵食されていく恐怖。ゲスト側(特に夫)の優しさや配慮があだになるわけだが、苛立ちながら>>続きを読む
『恋するプリテンダー』ブレイク中の旬の二人が、爽やかエッチでお馬鹿なラブコメを展開。おきれるほどに王道だけど、古臭くなく楽しめる配慮を感じる。それと最初の切なさが意外とずっと効いてて、終盤の愛への飛び>>続きを読む
猿の惑星シリーズ 雑感
『猿の惑星』は、衝撃と風格を持つ名作である1作目と、驚きのSFロマンの3作目の虜になり、映画は全部見てきた。リブート版もマット・リーヴスの黒澤史劇のような剛直さが好みだった。>>続きを読む
『青春18×2 君へと続く道』恥ずかしいくらい王道の物語を、日本と台湾の観光地や、オマージュした名作映画やミスチルを使い、藤井道人お得意の淡いタッチでくるむ。シュー・グァンハンの18、36歳の各年齢で>>続きを読む
『無名』チェン・アル監督は初。第2次世界大戦下の上海で暗躍するスパイの話というだけでアガる。アル監督は、時系列を変えたり、渋さとケレンを混ぜたり、オマージュたっぷりだったりする大胆な語り口。また、尺の>>続きを読む
『辰巳』小路紘史監督は初。濃いめの顔と顔との対峙で語っていくヒリヒリ感。アップと肩ごしの切り返し、ジャスト横顔という絵面に、必ずいがみ合う会話で攻めてくる。ただ個人的には同じようなパターンが続き、さす>>続きを読む
『落第はしたけれど』(1930)初鑑賞。『大学は出たけれど』にかけたタイトルで当時の小津の得意な学生喜劇で、安定の面白さ。モラトリアムと不景気の狭間でゆれる男子学生たちだが、ほぼカンニング話というのが>>続きを読む
『淑女と髯』(1931)初鑑賞。巨匠たちのサイレント映画時代2024 小津安二郎篇 @神保町シアター。
前半ラブコメ、後半ヒューマンドラマ風で、きっちり笑わせ、考えさせる。バンカラの岡田時彦がカッコい>>続きを読む
『花籠の歌』1937年。松竹大船。銀座のとんかつ屋を舞台にした人情コメディ。田中絹代主演で高峰秀子はその妹役(出番はカットされたのか僅か)。『宗方姉妹』まで何度か妹役を演じ、『放浪記』では娘役だったが>>続きを読む
『母』1929年。高峰秀子、5歳のデビュー作。養父に連れられて見学に行った松竹蒲田撮影所でたまたま開催されていたオーディションに参加して選ばれた。天才子役現ると人気になったが、なるほど愛くるしい笑顔や>>続きを読む
国立映画アーカイブ 生誕100年 高峰秀子。『姉の出征』と『釣鐘草』を初鑑賞。どちらも1940年製作で16歳、明るく健気な少女を演じる。戦争の時代、特に前者はプロパガンダ色が強いが、耐え忍び泣かせとい>>続きを読む
『悪は存在しない』丁寧な関係性と突発的な暴力。崇高なメッセージのようで下世話な人間模様。深く重いようで、分かりやすく軽やか。素晴らしい。面白いと感じる巧さに溢れていた。
*
『ドライブ・マイ・カー>>続きを読む
スカーフェイスの二人による恋愛もので、やはり渋くて大人な内容。
原題の"Dog Day Afternoon"もいいが、邦題もいい。似た映画が多いようで唯一無二の名作。
その後のエアポートシリーズを見ると地味なパニック群像劇。ジャクリーン・ビセットのCAが美しい。
トラウマ映画。中学生の頃、深夜テレビかなんかで見たんだけど、恐ろしすぎて、ホラー映画はもう見ない、アメリカの田舎には旅行には行かない、と誓った思い出。昔よく見ていた悪夢はこの映画からだと思う。
タイトルと比べてこれじゃないテレビドラマっぽいチープ感も、ここまでしっかり関係性を描くと感動。
これで川島雄三に出会ったがセンス抜群。内容の割に湿った感じがなく軽やか。
高度成長期の昭和の元気なノリが羨ましい。でも当時としてもさすがに破天荒すぎだったのでは。
佐藤浩市のうさん臭さがピッタリ。でも高岡早紀の脱ぎが一番ぶっ飛んでだ。
リリーフランキーの世界も新しかったし、オダジョーも樹木希林も、タイプキャストになる前って感じで素直に良かった。福山雅治の歌もいい。
役者が豪華で見てられるが、やはり自立篇で終わる。小説はもちろんテレビ版も超えられなかったように思う。
『コールガール』(1971)U-NEXTで初鑑賞。久しぶりにこの時代のアメリカ映画を観たが堪らない。この手のサスペンスでは完成形みたいな面白さ。翌年『ゴッドファーザー』を撮るゴードン・ウィリスの見えに>>続きを読む