Kientopp552さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

Kientopp552

Kientopp552

映画(161)
ドラマ(0)
アニメ(0)

彼は秘密の女ともだち(2014年製作の映画)

2.0

 原作は、イギリスのベストセラー女性作家Ruth Rendellの短編集「The New Girlfriend」からの、同名の小品であるところから、場所のセッティングも何れにしてもフランス風には変えな>>続きを読む

婚約者の友人(2016年製作の映画)

4.0

 F.Ozonと言えば、センセーショナルなストーリー展開で性や人生の問題をテーマとして映像化していた映像作家のイメージが強いのであるが、その作家活動の初期である1990年代半ばから短編・中編を撮ってい>>続きを読む

ダンケルク(2017年製作の映画)

3.0

 北海の、大陸側の海岸線を飛ぶスピットファイア。この、翼部分が比較的広く、全体としてバランスの取れた、零戦と比較しても美しい戦闘機と平行に、斜め左上からカメラはその「雄姿」を捉え続ける。この場面を見に>>続きを読む

墓石と決闘(1967年製作の映画)

4.0

 自分が10年前に撮った娯楽西部劇『OK牧場の決斗』に思いがあったのだろう。監督J.スタージェスは、自分が製作者となり、1967年作の本作で、ほぼ史実に忠実なO.K.コラル(Corralは囲い柵だそう>>続きを読む

フラワーズ・オブ・シャンハイ(1998年製作の映画)

5.0

 監督は、台湾人の侯孝賢ホウ・シャオシェン、脚本は、監督ホウとよく共作する、同じく台湾人の女性脚本家、朱天文チュー・ティエウェン、キャメラマンも台湾人でホウ監督組とも言える李屏賓リー・ピンビンである。>>続きを読む

ザ・アウトロー(2018年製作の映画)

2.5

本作の終盤の、路上での銃撃戦を観て、観た人はそうであろうが、マイケル・マン監督の『ヒート』(1995年作)を思い出し、両作のストーリーをもう一度なぞってみると、やはりそこに共通項があり、本作の脚本>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.0

 「貴族」の華子が「平民」の美紀のアパートを初めて訪れた時のことである。華子は感嘆して言う:「こんな風にして、(東京タワーが間近に)見えるんですねえ~。」

 同様のことは、華子が結婚することになる「
>>続きを読む

めぐり逢い(1957年製作の映画)

3.0

Our love affair is a wondrous thing
That we'll rejoice in remembering
Our love was born with our fir
>>続きを読む

2012(2009年製作の映画)

1.0

対岸の火事は、怖くない! 大災害映画とドイツ人監督R.エメリヒ

 なぜなら、それは、他人事であるからである。大災害映画では、正にそうである。観客は映画館というこちら側の「岸」に座って、ポップコーンを
>>続きを読む

草の上の昼食(1959年製作の映画)

3.0

 恐らく、J.ルノワールが1950年代に撮った最良の作品は、田園喜劇『草上の朝食』(1959年作)であろう。自分の父、有名な印象派の画家ピェール=オギュスト・ルノワールの南フランスにあった別荘で撮影し>>続きを読む

恋多き女(1956年製作の映画)

3.0

 確かに気高いポーランドの公爵夫人をインリド・ベリマンはこなせるが、彼女はコメディーには向かない。また、その相手役のメル・フェラーも彼がアメリカ人と知っている観衆にはフランス人伯爵の役では説得力がない>>続きを読む

大いなる幻影(1937年製作の映画)

5.0

 ジャン・ルノワールと言えば、1937年作の『大いなる幻影』であろう。第一次世界大戦が持った社会的影響、すなわち、歴史上初めての総力戦が貴族階層の社会的な「没落」を決定的なものとしたことの、一部メラン>>続きを読む

北ホテル(1938年製作の映画)

5.0

 この「Hôtel du Nord」荘には、『天井桟敷の人々』で主役ガランス役を演じることになるArlettyアルレティーが娼婦役で登場する。彼女の、いつも不機嫌なヒモを演じるのがLouis Jouv>>続きを読む

天井桟敷の人々(1945年製作の映画)

5.0

 1943年からM.カルネーが約二年間を費やして制作したのが、世界映画史上の傑作の一つに挙げられる『天井桟敷の人々』(原題は『天国の子供たち』であるが、日本語題名は的を射えていて「銘」訳)である。脚本>>続きを読む

おかしなドラマ(1937年製作の映画)

4.0

 1937年、 J. Prévertプレヴェールを始めとするカルネ組の美術監督となるAlexandre Traunerトロネーを加えて、カルネーは監督二作目Drôle de drame ou L'ét>>続きを読む

枯葉 〜夜の門〜(1946年製作の映画)

3.0

 第二次世界大戦が終わって46年に発表した作品が、本作『夜の門』である。脚本は、言わずもがな、J.プレヴェールが、自身のバレー作品を映画用に翻案し直して書き、美術は、例の通り、A.トロネーが担当する。>>続きを読む

誰が為に鐘は鳴る(1943年製作の映画)

3.0

文明人ロベルトと、スペインの山賊パブロの、本作の中盤における室内劇的な人間葛藤こそ本作の醍醐味

 『誰が為に鐘は鳴る』は、映画の題名で、「為」の字が平仮名になると、原作の題名であるという。原作は、ス
>>続きを読む