ひこくろさんの映画レビュー・感想・評価 - 17ページ目

ひこくろ

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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

4.5

いまさら言うまでもないジュブナイル映画の大傑作。
字幕版も吹き替え版も観ましたが、どちらでも毎回、グッときてしまいます。

ハロー!?ゴースト(2010年製作の映画)

3.4

ポスターはかなりお茶らけた感じに見えるが、作りはとても真面目。
ストーリーも、見え方も、演出なども、練りに練って作り上げた良質なコメディだと思った。
チャ・テヒョンの演技も素晴らしく、本当に四人が乗り
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HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

2.8

一応、ホラーとは銘打っているものの、少しも怖くない。
むしろ、コメディと呼んだほうがこの映画には合っている気がする。

早熟のアイオワ(2008年製作の映画)

4.7

子供はどんな環境にも順応する。
たとえひどい状況でも、親から見放されても、それでも生きるために必死にもがく。
アグネスや妹のビーとキャミ―は、極端にませていて、どこか冷めている。
それは生きるために、
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明日の食卓(2021年製作の映画)

4.4

大人には大人の事情があるように、子供にも子供ならではの事情がある。
親はそれを完全には理解することができない。だからこそ、子供は苦しむ。
子供は親が考えるよりも、ずっと賢く、親のことを見ている。
親の
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はちどり(2018年製作の映画)

4.5

映画は後半になるまで特別なことはほとんど起こらない。
ただ、淡々と中学二年生の女の子の日常が描かれるだけだ。
伯父の葬式があったり、彼氏と初めてのキスをしたり、父親や兄に殴られたり、万引き事件を起こし
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禁じられた遊び(1952年製作の映画)

3.4

タイトルと音楽だけ知っていた映画を初めて観た。

幼い子供を主役にしたことで、死とは何なのか、宗教とは何なのか、というテーマが浮き彫りになっているのが面白い。
ミシェルもポーレットも、死そのものは理解
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さびしんぼう(1985年製作の映画)

4.4

あらためて、大林宣彦のセンスは尾道三部作にこそぴったりだったんだな、と思わされた。
どこか懐かしさを感じさせる画面も、遊び心満載の演出も、切なさに満ちた展開も、すべてがいい形で表現されている。
「転校
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静かなる叫び(2009年製作の映画)

4.1

ドゥニ・ヴィルヌーブがこういう作品を撮っていたということにまず驚いた。
実話を基にしているし、体裁としては完全に社会派ドラマ。SFなどの要素は一切ない。
だが、そこはヴィルヌーブ。映画は社会派ドラマに
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メランコリック(2018年製作の映画)

3.4

面白いんだけど、捉えどころがない映画だなあと感じた。
客を呼べる大作でもなければ、監督の作家性を突き詰めたような作品でもない。
一般受けを狙っていないけれど、マニアックなネタというわけでもない。
作品
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Every Day(2016年製作の映画)

4.1

かなり設定勝ちな部分はある。
一週間後に何が起こるのか、を登場人物にも観客にも感じさせ、すべてのシーンに予感を匂わせる。
それだけでも、相当に面白い。
が、監督はそれだけでは満足していない。そこに徹底
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五億円のじんせい(2019年製作の映画)

4.2

この人生はつらいよなあ、と思う。
物心ついた頃から世界に借りがあり、周囲からはただただ理由なく期待される。
「きみは命の重さをわかってる」と言われ、常にいい子を演じていることを強制される。
自分の手の
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あした世界が終わるとしても(2019年製作の映画)

2.8

映画ってのは不思議なもので、面白いと思えれば大半の欠点は許せてしまう。
逆に、面白いと思えないと、小さな欠点はすべて鼻についてくる。
この映画は典型的な後者。面白くないので欠点ばかりが目立っている。

HOKUSAI(2020年製作の映画)

3.4

史実かどうかは別として、絵師や戯作者をプライドと才能の塊、いわば天才として描いたのは面白いなあと思った。
嫉妬したり、無視したり、天才たちはお互いにぶつかり合い、高めあう。その様子がひりひりとしててい
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漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)

4.5

事件らしき事件は何も起こらないし、何か特別なことがあるわけでもない。
地味と言えばとことん地味。地味以外の何物もない。でも、それがたまらない魅力になっている。

キャラクター(2021年製作の映画)

3.6

長崎尚志は、浦沢直樹のブレーンとして有名な人。
20世紀少年なんかにも深くかかわっていて、物語の作り方には定評がある。
その実力はこの映画でもいかんなく発揮されている、と感じた。

この世で俺/僕だけ(2014年製作の映画)

3.0

「君の膵臓をたべたい」の時にも思ったのだが、この人の撮る映画は、なんか妙に古臭い昔のテレビドラマのような感じがする。
ベタに過ぎるというか、重みがなく薄っぺらいというか。
これがこの人の味なのかもしれ
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イエローキッド(2009年製作の映画)

4.3

胸のなかに積もっていく苛立ちを、暴力という形でしか表せない男たちの姿が生々しい。
映画は極端に状況の説明を避け、台詞でもほとんど語られないのだけど、それが余計に彼らの苛立ちを鮮明に浮かび上がらせている
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セトウツミ(2016年製作の映画)

4.0

なんだこれ? と思わずにはいられないほど奇妙な映画だった。

全編ただひたすら瀬戸と内海が話をしているだけ。
しかも、話の内容もどうでもいい適当なものばかりで、特に意味もない。
例えるなら、オチのない
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帰郷プレスリー(2008年製作の映画)

4.0

中年男性のなんとも言えない悲哀をじつに上手く描いているなあと思った。
主人公の谷本は観ていてとても痛々しい。でも、おそらく谷本自身、その痛々しさをわかっている。
わかっていながらも、見栄を張り、自信あ
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僕はイエス様が嫌い(2019年製作の映画)

4.3

ああ、そうだった。
子供の頃に感じた世界に対する居心地の悪さは確かにこんな感じだった。
そして、その感覚は友だちがたった一人できただけでガラッと変わる。
それも、子供の頃に体験した、そのまんまだった。
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ぼくたちの家族(2013年製作の映画)

4.4

たった一週間の命を与えられたら人はどうするんだろう。
自分の命ならいい。いくらでもやりようがある。
好き勝手に生きてもいいし、静かに終わりを迎えてもいい。
でも、人の命だとしたらそうはいかない。
大切
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