ひこくろ

はちどりのひこくろのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
4.5
映画は後半になるまで特別なことはほとんど起こらない。
ただ、淡々と中学二年生の女の子の日常が描かれるだけだ。
伯父の葬式があったり、彼氏と初めてのキスをしたり、父親や兄に殴られたり、万引き事件を起こしたり、ささいなことはいくつも起こる。しかし、それは彼女にとって特別な日常にはならない。いつもの退屈な一日の一コマでしかない。

こんなにも地味で単調な映画もそうそうないだろう。
にもかかわらず、ユニの姿は観ている者を惹きつける。
子供の頃に感じた「感覚」がはっきりとこの映画には描かれているからだ。
ひこくろ

ひこくろ