Foufouさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ワイルドカード(2014年製作の映画)

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時々見たくなるジェイソン・ステイサム。しかし本作はまず彼が小男に見える(じっさい大柄ではない)演出が良くないですねぇ。冒頭で女のために人肌脱ぐからでしょうか。

ブラック・ジャックのシーンも、ちょっと
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“それ”がいる森(2022年製作の映画)

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中田秀夫監督は脚本をまったく書かないんですね。
今の今まで気がつきませんでした。
なんでだろう……。

ホラーの真髄は演出(撮り方)にあり、ということなんでしょうか。

それにしても、なんでしょうか、
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リバイバル 妻は二度殺される(2015年製作の映画)

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まさかのプロット。

冒頭からのシリアスな展開とはちょっとそぐわないプロットで、マジかよと萎えかかりましたが、なんだかんだで最後まで見通してしまいました。

美男美女を配する映画もいいですが、やはり美
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

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『七人の侍』ならぬ『一人の侍』という感じでした。あんな白人だらけの村を終の住処にしようという気がちょっと知れないけど、まぁ、そこは好き好きですね。

老いた俳優が動けないのを、脚本がどうカバーリングす
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最強殺し屋伝説国岡 完全版(2021年製作の映画)

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京都で殺し屋稼業というのがまずセンス高し。もちっと真面目にやれよ…と思って見ていたら、結局ハマりましたね。ホワイトベアー、サイコーです。

深夜のアーケード商店街で酔っ払って自転車から転ぶシーンとか、
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あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

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ツツジが満開の季節です。主人公にバーバリーのハーフコートがよく似合っている。

緑の鮮やかさを意識的に撮ってらっしゃる。ロメールにいっそう寄せてる感じもあります。ただ、監督が撮りたいのは「末期の眼」な
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

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ロケットの過去を巡るあざとい演出を含め、何もかもがジェームズ・ガン印といった感じでした。

歌舞伎でいったら大見得を切る場面ですね。その間合いをよく分かってらっしゃる。

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

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エンディングで迂闊にも、「あ、ゴーストワールドか!」となりました。しかし全然こっちのほうが上、というか、大人になるとかなれないとか、こういう形で更新される可能性があったんですね。

そう、こんな形もあ
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ブラッド・レッド・スカイ(2021年製作の映画)

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タイトルが、もうね。
でも、飛行機映画だし、ドイツ映画だし。やたらカメラワークが煩かったりたり、音が五月蠅かったりする映画は遠慮願いたいと思って見始めた者には、冒頭から好ましい展開です。

しかし私に
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終わらない週末(2023年製作の映画)

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今年度のラズベリー賞はこれで決まりなんじゃないか。

デュエル(1976年製作の映画)

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疲れた頭になんだかだらだらと不思議と心地よく映像が入ってくるというのも妙だがジャック・リベットってそういう作家なのかも知れない。すっごいくだらないことを、尺を使って大真面目にやってるんだけど、まぁ、ガ>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

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これは泣かずにいられませんね。
スペクタクルについても、途中何度も驚きの声を上げてしまいました。快哉を叫ぶ、というやつですね。

なんでしょう、ゴジラ映画の正統の系譜は日本にあり、と高らかに宣言して恥
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アシュラ(2016年製作の映画)

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本作の監督の新作が本国で11月に封切りになるんですね。じつに7年ぶり。監督に関する日本語情報がネット上にあまりにも乏しくて、なんでだろうと思います。そのくらい、本作は力が入っている。

それにしても男
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

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冒頭のシーンからもう鷲掴みされました。ああ『裏窓』はこうして反復されるのだ、と。そしてそれはほかでもない快楽を惹起する。車が行き過ぎるたびに、灯りを落とした部屋にゆっくりと光が走るなんて、絵としてもう>>続きを読む

バーバリアン(2022年製作の映画)

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前半は怖かったですねぇ。演出がうまかった。で、昨今流行りの「外し」をやるんだけど、ちょっと期待しない方向に転がったという感じです。

というわけで後半は出来の悪いコメディのようでした(個人の感想です)
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

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原作があるんですね。しかしナイト・シャマランの映画のためのような内容ですね。

相変わらず見せ方が上手いと思います。冒頭の題字のロゴがなんともレトロで、ちょっと七十年代を彷彿とさせます。パニックの描き
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アラビアンナイト 三千年の願い(2022年製作の映画)

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御年七十を超える映画作家が、これまでの人生で自分が成し遂げてきた事柄を振り返ってみて、さしあたってその意味を問うてみた、といったところでしょうか。あるいは、案外女性崇拝をドラマツルギーの根底に据える作>>続きを読む

The Son/息子(2022年製作の映画)

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『ザ・ファーザー』が良かったので見てみました。同じ監督、脚本です。

役者がまずゴージャス。役柄は皆さんニューヨーカーの成功者。わたくしとは住む世界がぜんぜん違います(あんな生活、何をどうしたら手に入
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ファーザー(2020年製作の映画)

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これはたしかに絶賛されて然るべき作品。まず認知症がリアルに描かれている。物が見つからないとやたらと他人を盗っ人扱いする、陽気だったかと思えば突然感情を爆発させる、やたらと故人に会いたがる……。

と思
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モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

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生真面目な映画です。
This is a true story. と冒頭からテロップで言い切りますからね。

世評は高いようですが、どうなんでしょう、特段意外性のある話ではないんじゃないか。まぁ、アメ
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生き残るための3つの取引(2010年製作の映画)

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初見と思いきや途中既視感が。。
ファン・ジョンミンのファン(ややこしい笑)だからこそ見たわけですが、惚れた弱みの欲目は凄いなとまさかの実感。ちなみにどこでコレ見たことある! となったかというと、ユ・へ
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新しき世界(2013年製作の映画)

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ファン・ジョンミン見たさで再鑑賞。彼ならではの軽薄さと、愛嬌と、そして凄みを存分に楽しみました。男が男に惚れる、というやつです。カメラのアップにかろうじて耐える肌の荒さもね、うまいことキャラに活かせて>>続きを読む

レプタイル -蜥蜴-(2023年製作の映画)

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ベニチオ・デル・トロを愛でる映画。とはいえ、この人はちょっとなに考えてるかわからないという凄みが真骨頂の俳優ですからね。本作の人物造形は、角を矯めて牛を……になりかねない危うさ、というか物足りなさを感>>続きを読む

ノー・シャーク(2022年製作の映画)

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新しさって色々だなぁとつくづく思わされる作品でした。

大金かけて、CGやらなにやら最新のテクノロジーを駆使して誰も見たことのない映像を演出……なんて触れ込みの映画でも、お話自体はクリシェ(紋切型)の
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四年生ボギョン(2013年製作の映画)

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美大生のかわいいビッチのお話です。
自分に正直で、人に嘘をつけないビッチちゃんですから、彼氏くんはもう大変。若い時分にはこんな一幕、必ずございますね。

韓国映画のニューウェイブですか。たしかに韓国映
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傷だらけのふたり/恋に落ちた男(2014年製作の映画)

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この邦題のダサさは……。それでも見たのはファン・ジョンミンが見たかったから。なんか、好きなんですよね。薄っぺらな感じ、すぐキレやすい感じ、でも笑うとかわいくて。憎めないチンピラがよく似合う。

『猟奇
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夜の片鱗(1964年製作の映画)

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主演の桑野みゆきといえば、小津映画にほんのちょいと顔を出す庶民的な娘さん、というのがわたくしのイメージ。これが本作で女優人生をかけた一世一代の芝居を披露します。そう、桑野みゆきを映画史に残すための映画>>続きを読む

壁女(2015年製作の映画)

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発想はとてもよかったのに。

脚本が詰めきれませんでしたね。

残念。

甘い人生(2005年製作の映画)

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イ・ビョンホンをひたすら愛でる映画。役者冥利に尽きる映画とでもいいますか。被写体をとらえるカメラが一々のカットで惚れ惚れしているのがわかります。そういう意味で、極めてホモソーシャルな映画。じっさい、女>>続きを読む

マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

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ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー34歳の作品。

まぁ、年齢じゃないとかいうけどさ、これは凄すぎるよ。全部持ってる。いや、溢れてるよ。天才と言ってしまうのは容易いけどさ、たしか、漱石の『夢十夜』か
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はこぶね(2022年製作の映画)

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Xでの今泉力哉氏の呼びかけを受け、急遽東中野ポレポレへ。

旧Twitterのスペースではお話しさせていただいたこともありますが、お会いするのは初めて。地下の劇場へ行く途中の踊り場に、大西監督と主演の
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天使の影(1976年製作の映画)

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昨今再評価されているのらしいライナー・ベルナー・ファスビンダーの戯曲を35歳のダニエル・シュミットが撮ったと。

役者がともかく喋る喋る。
ゴダール影響下のドイツ映画とはまずは言える。ということはゴダ
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小公女(2017年製作の映画)

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原題の『소공녀』がバーネットの『小公女』のハングルの直訳になるらしい。で、バーネットの方は原題が《A Little Princess》。ところが、映画冒頭でタイトルの横に《Microhabitat》と>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

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前半は寒寒サムシング。

妻の経営はあまりに杜撰だし、それ以上に夫の共同経営者?としての当事者意識の低さは戦慄レベル。

猥雑でとっ散らかった世界観を引きずってマルチバースへいざ突入。カタルシスがない
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続 雷電(1959年製作の映画)

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こちらは後編。

若い主人公らの絶体絶命を救うのがほろ酔い加減の大田蜀山人(大田南畝)。『亡霊怪猫屋敷』にも一貫しておりましたけど、中川信夫という人は反骨の人だったのではないか。大田南畝の人物造形は、
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雷電(1959年製作の映画)

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相撲好きでもなんでもありませんが、中川信夫の怪談ものを立て続けに二本見ましたので、今度は人情ものをと手に取りました。

千曲川の乱闘シーンは、日本映画史に語り継がれる名場面と思います。冒頭の浅間山の麓
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