真一さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

サカサマのパテマ(2013年製作の映画)

2.7

 重力が逆向き⤴️に働き、すごい勢いで空⛅に落ちていく女の子👧と、シャイな僕👦の出会いを描いたファンタジーアニメ。「人が空に落ちていく世界」を思い付いたその想像力に脱帽です。

 この作品では、地面🗻
>>続きを読む

エム・バタフライ(1993年製作の映画)

3.8

「東洋の女性は神秘的で献身的」といった、欧米人男性の心の奥底に巣くう偏見と差別意識を生々しく描いた作品。

 舞台は、文化大革命勃発前夜の中国・北京。フランス外交官のルネ(ジェレミー・アイアンズ)は、
>>続きを読む

Two Balloons(原題)(2017年製作の映画)

3.7

飛行船⛵に乗って
世界を旅する
二匹のワオキツネザル🐒
が出会い、恋をする
素敵な物語。精緻な
ストップモーションです。

月明かり🌖を受け、
夜空🌑にフワリと
浮かぶ飛行船の中で
淹れたてのコーヒー
>>続きを読む

名もなき塀の中の王(2013年製作の映画)

3.5

  壮絶な生い立ちを背景に、暴力🔪だけを頼りに生き抜いてきた未成年の受刑者。この「若い野獣🦍」に人としての成長を促し、社会復帰させられるだけの「人間力💞」を、私たちの社会は備えているのだろうか―。これ>>続きを読む

肉片の恋(1966年製作の映画)

2.7

 ヤン・シュヴァンクマイエルは、やはりヤン・シュヴァンクマイエルとしか言いようのない超短編アニメーション作品。

 包丁🔪で切り落とした厚切りのステーキ生肉2枚🥩🥩。この2枚の肉が互いを見つめ合った瞬
>>続きを読む

空気人形(2009年製作の映画)

3.6

 性のお相手をする空気人形🎈の女の子(ラブドール、価格5980円)が人の心を持ってしまうという、不思議で切ないファンタジー作品。ピュアなハート♥️で現代社会に迷い込んだラブドール「のぞみ」の無邪気な目>>続きを読む

ビーズゲーム(1977年製作の映画)

3.5

 地球🌍での生命の誕生🕯️から人類🚶‍♀️が核兵器⚛️を開発するまでの「進化」の過程を、何百、何千ものビーズ🌕を使って描いたストップモーション映像作品。所要わずか6分だが、人類がもたらした武器🔫の「進>>続きを読む

メトロポリス(1927年製作の映画)

4.7

 ヒトラー政権誕生前のドイツが制作した不朽のSF大作。100年近く前に撮影された名シーンが、2023年の現代日本に生きる自分の脳内で蘇っていると思ったら、不思議な感動を覚えて何だか目頭が熱くなった。>>続きを読む

プラットフォーム(2019年製作の映画)

4.0

 資本主義💸の悪魔性👿を極限まで描く一方、ポスト資本主義としてのコミュニズム😃❤️😃も、現代人の知性に照らして到達不可能だと看破する、鬱々としたスペインの怪映画だ。

 舞台は、何百階あるとも知れない
>>続きを読む

鋼鉄の雨(2017年製作の映画)

3.7

 北朝鮮軍🇰🇵のクーデターにより瀕死の重傷を負った独裁者・金正恩総書記( ̄^ ̄)が、なんと38度線を越えて韓国🇰🇷国内にある町の産婦人科と美容整形外科を転々とするという、アゴが外れそうになる驚愕のスト>>続きを読む

Viewers:1(2021年製作の映画)

4.1

 絶望とは。希望とはー。奥深いテーマをわずか140秒で表現した、超短編映画コンテストのグランプリ作品。近未来SF仕立ての、笑いあり涙ありの傑作です。

 舞台は荒廃した近未来の日本🇯🇵。慣れ親しんだ街
>>続きを読む

皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇(2013年製作の映画)

4.0

※生々しすぎるドキュメンタリー。一般にはお勧めできない作品です。それを前提としたレビューです。

 路上に転がる本物の虐殺遺体。血の海と化した殺害現場。地獄絵図をこれでもかとばかりに見せられた。衝撃の
>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.0

 権力者が、弱い立場にある被害者の性をいかに弄び、口を封じ、社会的に抹殺するかを克明に暴いたアメリカのドキュメンタリー風映画。事件はレイプで終わらない。被害者は、上司である加害者に札束で頬を叩かれた後>>続きを読む

ロスト・バケーション(2016年製作の映画)

3.9

 海水浴🏖️の最中に、脛(すね)やくるぶしを浅瀬の岩にゴリッとぶつけ、出血した時の痛みを知っている人にお勧めの映画。サメ🦈に追われる主人公👤が、岩礁で足、手を切り、血だらけになります。さらにブイの鉄柵>>続きを読む

権力に告ぐ(2019年製作の映画)

3.2

 額に汗💦かいて働くなんて、金融資本主義社会💸では最も愚かな行為😣だいう事実を痛感させられる韓国🇰🇷ノワール作品。

 何者かの陰謀🔫により、韓国大手の大韓銀行🏦の株価が暴落する。そこにヘッジファンド
>>続きを読む

ブラッディ・マリー(2016年製作の映画)

2.5

スウェーデン🇸🇪から届いた
3分の短編恐怖映画👿。
心臓♥️に悪いです。
構えていても、やられます!

ブラッディー・メアリ🚺ー
(Bloody Mary)
の呼び出し方は次の通り。

①深夜🌑、鏡の
>>続きを読む

FALL/フォール(2022年製作の映画)

4.1

これは新ジャンルのホラーだ!
名付けて高所ホラー!
心臓♥️に悪すぎ‼️
ヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァ

舞台は米西部🇺🇸の
人里離れた砂漠に立つ
高さ600メートルの
朽ち果てた鉄塔🗼。
>>続きを読む

インサイダーズ 内部者たち(2015年製作の映画)

4.2

 舞台は韓国🇰🇷。 宴会の席で、豪華な料理を楽しみつつ、多数の全裸女性に性奉仕🔞させているのは次期大統領候補👤、自動車メーカー会長👤、大手新聞社主筆👤の3人だ。丸出しの下半身🚫を互いに見せあって「いよ>>続きを読む

私は渦の底から(2015年製作の映画)

4.7

 この作品の真の主人公は、好きな人への告白機会をセクマイの皆さんから奪っている私たちマジョリティーだと痛感した。差別と偏見に苦しむ同性愛者の方々の、引き裂かれるような心の痛みは、百分の一ぐらいしか理解>>続きを読む

スワロウテイル(1996年製作の映画)

1.5

 日本人を感動させるために日本人が企画し、日本人が演じ、日本人が配給した、当事者不在の在日移民物語。Chara、三上博史、江口洋介らが、日本に流れ込んできたアジア出身の移民に扮し、日本語なまりの中国語>>続きを読む

なかよくなれたらいいな(2015年製作の映画)

2.5

 インディーズのJホラー短編映画。全く期待しないで見たが、起承転結、サスペンス要素の伏線もしっかり回収しており、思いのほか楽しめた。

 まず、短編映画にもかかわらず、登場人物が実に多彩👏

①主人公
>>続きを読む

カラスが多すぎる(2016年製作の映画)

2.3

 カラス公害でゴミだらけになった裏道を歩くのが嫌い。見てみぬふりして通りすぎようとしている自分が嫌になるから。かといって、道に散乱した残飯を拾うのも嫌。私、わがままです。

 そんな私は言うまでもなく
>>続きを読む

大きな春子ちゃん Am I too big?(2014年製作の映画)

2.5

 あらゆる事物に値札💴が付く私たちの資本主義社会では、若くて可愛い女の子👧は性商品🎁として扱われます。そして価格は変動します。魚市場のマグロ🐟と同じです。

 競りに参加する人の多くは、性消費に情熱を
>>続きを読む

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

4.7

 緊張する朝鮮半島情勢の実像を、手に汗握るスリリングなスパイ伝記を通じて学べる極上のエンタメ作品。

 本作品が描くのは、 韓国にも北朝鮮にも、南北関係が改善すると困る勢力がいるという呆れた現状だ。韓
>>続きを読む

ザ・キング(2017年製作の映画)

3.5

 強大な権限を付与された韓国の検察組織。その検察が何十年にもわたって政界や暴力団と癒着して公訴権を私物化し、不正蓄財から殺人まであらゆる犯罪に手を染めていた―。自らも腐敗に染まっていく若手検事パク・テ>>続きを読む

ジャングル大帝 劇場版(1997年製作の映画)

2.3

今ごろ初見。

アフリカ🌍で病気の
シマウマ🦓やゾウ🐘に
注射💉を打ってあげた
日本🇯🇵の探検隊が、
恩義に感じた
百獣の王レオ🦁の
案内に導かれ、
お宝💎の場所に
ありつくという
ストーリー。

>>続きを読む

私の少女(2014年製作の映画)

3.9

 私たち人間は例外なく差別と偏見のかたまりだという現実を、鮮やかに描き出した良作だ。

 舞台は韓国。警察官僚の主人公ヨンナム(ペ・ドゥナ)は、レズビアンすなわち性的マイノリティーであることが問題視さ
>>続きを読む

サイケデリック航空(1994年製作の映画)

3.1

サイパン🏝️行きの
航空券🎟️を
家🏘️に忘れ、成田空港で
立ち往生する新婚カップル👭。
怪しげな男🧔から
持ちかけられたのは、
聞いたこともない
航空会社の
激安チケット🎫だった。

「背に腹は変え
>>続きを読む

MAHOROBA(2021年製作の映画)

3.6

死んだ方がマシな日本社会。
だから、みんな死ぬ。
そして、ぼくも死ぬ。

13分の本作品から、こんな
メッセージを感じ取った。

そりゃあ、そんな気持ちになるよ。
営業ノルマと上司の怒鳴り声に
追い立
>>続きを読む

おんなのこきらい(2014年製作の映画)

4.1

※不快表現あり。
ご注意願います。

 「カワイイ~♥️」と言われてちやほやされなければ、女の子じゃないー。男尊女卑のジェンダーロールを1000%内面化してしまった、可愛くて気の毒な女の子のラブコメデ
>>続きを読む

エクス・マキナ(2015年製作の映画)

4.4

このAI美少女👧は「心」を
持っているのだろうか―。

こう考えながら見ていたら、
次の質問が浮かんだ。

「心」♥️を持ったAI🤖って
人間🚶‍♂️と同等というか
もはや人間🚶‍♂️では?

「心」
>>続きを読む

良いビジネス(2017年製作の映画)

3.7

わずか4分!
濃密な4分!
伏線もあり!
見事なオチ!

太陽系☀️から遠く離れた惑星★。
宇宙船🚀でやってきた
白人の男と女が、
シャコに似たグロテスクな
小型エイリアン👾の前で、
高性能銃🔫の試し
>>続きを読む

南洋ホテル(1994年製作の映画)

3.4

バブル💸時代のアニメに出てくる
リゾートの海🏖️って、どうして
こんなにキラキラ✨して
見えるんだろう。
自分が青春してたせいかな…

山下達郎や大瀧詠一のアルバムの
ジャケットが大好きで、あの頃、
>>続きを読む

一人っ子の国(2019年製作の映画)

4.2

「国権は人権を圧倒する」

 このドキュメンタリーを見て、中国の最高指導者だった鄧小平の言葉を思い出した。「国権」は、国家の統治権を指す言葉。「人権」の対極にある概念だ。

 「一人っ子政策」は、鄧小
>>続きを読む

JSA(2000年製作の映画)

4.1

国家権力が、いかに
イデオロギーや忠誠を
国民に強制しようとも、
平和を求める良心まで
奪うことはできない―。

そんなメッセージが
込められた名作だ。
約10年ぶりに再鑑賞し、
そう実感した。

>>続きを読む

プリースト 悪魔を葬る者(2015年製作の映画)

2.6

映画「エクソシスト」👿から
具🥩をそのまま取りだし、
唐辛子🌶️、コチュジャンと
胡麻油でこってりと
味付けした作品。
要するに
「エクソシスト韓国🇰🇷旅情編」。

悪魔👿が選んだ地は、
韓国ソウルだ
>>続きを読む