映画ファンさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

処女の泉(1960年製作の映画)

4.2

敬虔なクリスチャンの娘カーリンが羊飼いと名乗る暴徒を助けてしまったばかりに無慈悲に犯され惨殺されたことを受け、怒りに狂った父親テーレの復讐を描いていく映画
犯行を石を投げて止められたのにカーリンへの嫉
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

第1作より前の戦後直後である1946年を舞台にアカデミー視覚効果賞を受賞した山崎貴版ゴジラ!!
ゴジラのスクリーンタイムは非常に短いが、戦後疲弊した日本人に突きつけられる新たな脅威をより強調した作りに
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.4

同名漫画を原作に山本五十六の下、戦艦「大和」製作に着手する天才数学者の櫂直を描いていく映画
冒頭の沈没する艦を描いたショットは派手で見やすかった
冒頭のようにもっと画で見せていった方が良かったのにセリ
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突然炎のごとく(1961年製作の映画)

4.6

カトリーヌを愛してしまった親友同士のジュールとジム、やがてジュールはカトリーヌと結婚するも倦怠期に突入し、ジムに一緒にいてくれないかと奇妙な三角関係が生まれていく映画
序盤の橋のかけっこから始まり、カ
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永遠の0(2013年製作の映画)

3.2

同名のベストセラー小説を山崎貴が映画化
CGを駆使した零戦の造詣やドッグファイトの解像度の高さは中々だったが映画の構成として見ると中盤からかなりダレた印象は否めない
尺はもうちょい短くて良かったと思う

イン・ハー・シューズ(2005年製作の映画)

3.3

遊び人の妹マギーが姉ローズの彼氏を寝とってしまったことで姉妹関係に亀裂が生じてしまう映画
マギーが家を追い出され祖母の元で介護の仕事を初めたことで変わっていく流れは若干マイフェアレディーに近しいものを
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デート&ナイト(2010年製作の映画)

3.3

人気のレストランの予約が取れず別人になりすました夫婦だったが、そのなりすました夫婦というのはギャングや殺し屋に狙われていた曰くつきの人間であったため命を狙われてしまうコメディ映画
店員だと勘違いして殺
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BROTHER(2000年製作の映画)

3.6

アメリカに逃亡した日本のヤクザを描いていく日米合作のバイオレンス映画
ファッキンジャップくらいわかるよ馬鹿野郎のセリフがあまりに有名で半分以上英語なのに自然と内容が入ってしまう異色の作品
マフィアの集
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.7

飛び降り自殺した妊婦を拾った天才外科医のゴドヴィンは、お腹の中の胎児の脳を妊婦に移植し電気ショックを与えることで蘇生させることに成功する。だが幼児程度の知能で復活してしまったがためにとんでもない事態へ>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.3

シリーズ7作目!!暴走したAIを止めるため世界中から追われながら重要な2本の鍵を手に入れようとする任務を描いていく!!
ローグネーション、フォールアウト等と比べると中盤まではアクション要素や激しいスタ
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.8

監督黒澤明、志村喬主演のあの名作をイギリスがリメイク映画化!
元と同じく1950年代設定、アスペクト比やライティングやエンドロールに至るまで1950年代当時のイギリス映画に寄せていたのはさすがだなと感
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ドッグマン(2018年製作の映画)

3.8

犬のサロンを経営していた男マルチェロだったが、半グレのシモーネから持ちかけられた儲け話を断れず、信用もサロンも失ってしまう映画
断りきれない人間の弱さは本当に優しさなのかと視聴者側に突きつけてくるよう
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パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

3.7

ジム・ジャームッシュ長編デビュー作!
ニューヨークにいる等身大の落ちぶれティーンの葛藤を見事描いていたのが特徴的
まだ細かい部分で荒いところはあるものの卒業制作とは思えない画面構成力の高さジム・ジャー
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ALWAYS 三丁目の夕日(2005年製作の映画)

2.4

昭和30年代の日本を山崎貴がCGで完全再現させたノスタルジー映画
街並みはよく作り込まれてはいるがイマイチ人物に生活感がないというか昭和30年代にしては全体的に小綺麗すぎるのが違和感を覚えずにはいられ
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殺し屋たちの挽歌(1984年製作の映画)

3.8

仲間を裏切りスペインに隠れた男をボスの元に連れ戻すべく向かった2人の殺し屋がその先で誘拐事件に巻き込まれた女と出会っていくロードムービー
奇妙な4人の付き合い、設定に反してゆったりとしたカメラワークが
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ネメシス/S.T.X(2002年製作の映画)

3.5

スタートレック劇場版10作目にして新スタートレック劇場版最終作!!
21世紀初のスタートレック映画ということもありCGのスケールは全体的にパワーアップ
これまでとは違いピカードに焦点を絞ったという点は
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テオレマ 4Kスキャン版(1968年製作の映画)

4.1

ある不可思議な青年が裕福な一家と暮らし始め、彼と出会ったことにより崩壊する一家を描いていくミステリー映画
セリフは極力少なめでテレンス・マリックのような画作りに圧倒させられる
青年がいなくなり狂ってい
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龍三と七人の子分たち(2015年製作の映画)

3.2

老人になった元ヤクザの組長と子分たちを描いていくドタバタコメディ映画
墨を見せれば相手が引くという昔の常識が通用せず、半グレ集団に絡まれているのが印象的
若い頃の活躍をモノクロで回想しつつ現在とのギャ
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ジュブナイル(2000年製作の映画)

3.4

山﨑貴長編デビュー作、未来からやってきた不思議なロボットテトラと少年たちを描いていくSF映画
所々山崎が敬愛するスピルバーグのETはもちろんのことグレムリン、スタンドバイミーといった80年代ハリウッド
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ダムゼル/運命を拓きし者(2024年製作の映画)

2.6

裕福な王子と結婚することになった貧困国の王女、しかし生贄として仕組まれた結婚だということを知ってしまうファンタジー映画
ドラゴンとの件はもう少し掘り下げたほうが良かったのと後半があっさりしすぎてカタル
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俺らのマブダチ リッキー・スタニッキー(2024年製作の映画)

3.7

子供の頃から不都合なことや悪いことをリッキー・スタニッキーという架空の友達をでっちあげできた三人組がいよいよ疑われ無名俳優に演じてもらうことにしていくコメディ映画
ジョン・シナ演じるロッドことリッキー
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.0

スパイ小説を書いていたエリーが謎の組織に予言者だと思われ狙われていくスパイアクションコメディ
前半はロマンシングストーンに似た構成、キングスマンほどアクションに振り切ってはいないがコメディに重点を置い
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.7

レーシングゲーム「グランツーリスモ」のゲームプレイヤーがプロのレーシングドライバーになっていく実話に基づいた映画
ゲームという虚構が現実のレースで通用するのか、またゲーマーのオタク少年ではマスコミ対応
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HANA-BI(1997年製作の映画)

4.5

余命宣告された妻を抱え、不自由ない暮らしをさせるべくヤクザに金を借り返済に追われていく元刑事の西を描いていくヒューマンドラマ
北野映画でもソナチネに次ぐ暴力性が強調された作品
良くも悪くもソナチネが死
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アキレスと亀(2008年製作の映画)

3.6

真知寿の少年時代、青年時代、中年時代の3つのパートを描いた構成で描かれる映画
前2作TAKESHIS、監督・ばんざいとは構成が違うが芯の部分では共通していてさすが北野武だなと感じる
大切な人間の死をは
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監督・ばんざい!(2007年製作の映画)

3.4

十八番の暴力映画を封印し人間ドラマ、恋愛、SF、忍者など様々な映画ジャンルに手を出していく北野武監督を描いていく映画
序盤の小津オマージュの淡々とした演技のたけしが見れたのは貴重
ある種、自己批判的な
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救命艇(1944年製作の映画)

3.8

一隻の救命艇に逃げ込んだ人々を描いていくワンシチュエーションサスペンス映画
船にいる人々は多種多様で、危機的状況であっても打ち解けられない様がリアルだった
ドイツ軍人だからという理由だけで船から降ろせ
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菊次郎の夏(1999年製作の映画)

4.6

生き別れた母親に会いたい正男の面倒を見ることになった菊次郎を描くロードムービー
序盤は競馬に連れて行きダメな大人だったが次第に正男の境遇が自分に重なり、慰めになるように不器用ながら楽しい思い出を作ろう
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TAKESHIS’(2005年製作の映画)

3.4

コンビニバイトしている売れない役者北野と芸能人のビートたけし、瓜二つだが全く違う2人の人間を描いていく映画
全体的な構成はどこかフェリーニの8 1/2や黒澤の夢を連想させ、ぼんやりとしつつも同じシーン
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みんな〜やってるか!(1994年製作の映画)

2.8

女にモテるために車を買ったり、金を手に入れるために強盗に走ったり、俳優を目指したり、透明人間になろうとしたりしていくお下劣コメディ映画
ゴーストバスターズ、ザ・フライ等のパロディも入り極め付け戸田奈津
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ゴーステッド Ghosted(2023年製作の映画)

2.7

クリス・エヴァンス、アナ・デ・アルマス共演のアクションコメディ映画
ホラー映画で怖がったことないというサディにエクソシストを薦めるコールの件はまぁまぁよかった
やたらとアクションのキレも掛け合いも20
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トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.5

バンブルビーから続くシリーズ前日譚第2作!監督はクリード2でお馴染みのスティーブン・ケープル・ジュニア!
ビーストがタイトルに入ってる割に主軸はノアやミラージュで出番が少ないのが不満点
全体的なCGの
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フローラとマックス(2023年製作の映画)

4.1

シングルマザーのフローラがゴミ捨て場でギターを拾ったことをきっかけに反抗期の息子と音楽で繋がるようになっていくミュージカル映画
フローラとジェフの付き合いを知り疎外感を覚えるマックスの反応がとてもリア
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愛欲のセラピー(2019年製作の映画)

3.8

精神科医で作家も兼業しているシビルは、患者であり女優のマルゴの映画撮影に同行するようになっていく映画
依存症に悩まされ撮影にも支障をきたしているマルゴの生々しさをブラックコメディ調で描いているのが印象
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鷲は舞いおりた(1976年製作の映画)

3.6

大脱走のジョン・スタージェスが手がけるチャーチル誘拐計画を描いたスペクタクル大作!!
マイケル・ケイン、ロバート・デュヴァル、ドナルド・サザーランドら名優が名を連ね演技の面は申し分なかったが作劇として
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あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

4.1

海辺のサーファーカップルに焦点を当てた北野映画としては異色の恋愛映画
セリフも非常に少なく、本作より加わった久石譲の音響とともに青々とした海辺を俯瞰視点で撮っていたのが印象的
たけし自身が敬愛するゴダ
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